グラーグ57〈上〉 (新潮文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (382ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102169339

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  • ソ連時代のドロドロ感が満載。さてどういう展開になるか

  • ネステロフが…ネステロフが…。

  • 古本で購入。上下巻。

    連続少年少女殺害事件から3年。
    レオ・デミドフは国家保安省を離れ、新設された内務省モスクワ殺人課の責任者として勤務していた。
    1956年2月の共産党党大会において、国家指導者たるフルシチョフによって激烈なスターリン批判が展開される。スターリン体制は否定され、政策は180度転換された。
    何者かによって撒かれた党大会報告書に、スターリン体制という「正義」に仕えていた人々は戦慄する。
    そして報復が始まった。レオの前にも、1人の復讐者が現れる―

    時代の閉塞感とサスペンスの緊迫感が絶妙にマッチした前作『チャイルド44』に比べ、追跡劇に強制収容所での脱走劇などスペクタクルを増しているのが今作。
    物語と舞台がより壮大になったことでよりおもしろくなったかと言うと、うーん。
    ストーリーを構成する山場それぞれの盛り上がりはなかなかでおもしろいのだけど、風呂敷を広げすぎて逆に締まりに欠けてしまったと言うか。

    読んでいるときの印象は、「あ、『24』とか『プリズン・ブレイク』っぽいな」という感じ。
    それはたぶん、いい意味での「お約束」を踏まえてるからなんだろうな。前作同様、やはり映像作品的な構成・見せ場のつくり方をしている。
    だから読ませる。ついつい一気読みしてしまう。

    時代の変革と混乱、家族の創成。
    誰もが幸せになりたいだけなのに傷付けあい殺しあってしまう。
    全ての登場人物が、「自分の信じる正義」のために生きる。
    「国家のための大いなる善」ではなく「家族の幸福」のために生き始めたレオのあがきは、時に愚かで時に美しい。

    解説によると、レオ・デミドフシリーズは全三部作だそうな。
    次はいったいどんな困難がレオを待ち受けているのか…

  • あのスターリン時代の夢の様な(主に悪夢的な意味で)世界を描いた問題作「チャイルド44」の続編。

    今回は前作から3年後のフルシチョフによるスターリン批判が行われた時代が舞台となる。
    「考えてみたら無実の人を拷問したり、強制収容所に入れるのって間違いだよね」という衝撃的な発表がフルシチョフにより行われる。
    国家保安省の人間にとっては急にはしごを外されたようなもので、「えー!今更それ言っちゃうの?」ってとこだろう。
    まさに国家を揺るがす大問題発表。
    そして、時を同じくしてレオも関わったある事件の関係者が死んでいく。
    やがて魔の手はレオにも・・・。

    前作で散々苦労しただけにもう勘弁してやれよと思うんだけど、今作でもレオは大変な目にあう。
    上巻の最後ではタイトルの強制労働収容所に入れられる。
    唯一の味方ネステロフは殺され、脱出計画はあっけなく破綻。
    いったいどうなっちゃうのか・・・。
    どう考えても悲惨な未来しかないんだけど・・・。
    レオがんばって!

  • 最初の部分(ラーザリが捕まっちゃうところ)で、何度も何度も
    挫折して読めなくて、ようやく本腰をいれて読み始めたらすぐに
    上巻、読み終えちゃいました。

    前作「チャイルド44」を読んでからずいぶん経っているので、
    何でこんな状況になってるんだっけ? と忘れてる部分も
    ありましたが、それでもなんでもおもしろい。

    特にレオが囚人を装って船に乗り込んだところからのドキドキ感。
    なんなんだ怖い。

    私がスラスラ読める数少ない翻訳物です。

  • シリーズ第2作目

  • パパ(レオ)のいうことを聞きなさい!

  • 1211 前作チャイルド44の続編。前作より緊迫感は薄いものの相変わらず暗ーい雰囲気。後半へ。

  • 感想は下巻

  • チャイルド44から3年。捜査官レオ・デミドフの第二章。
    前作でも思ったけど、ほんと日本に生まれてきて良かったと思える一冊。

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著者プロフィール

1979年、ロンドン生れ。2001年、ケンブリッジ大学英文学科を首席で卒業。在学当時から映画・TVドラマの脚本を手がける。処女小説『チャイルド44』は刊行1年前から世界的注目を浴びたのち、2008年度CWA賞最優秀スパイ・冒険・スリラー賞をはじめ数々の賞を受ける。

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