ぼくとペダルと始まりの旅 (新潮文庫)

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制作 : Ron McLarty  森田 義信 
  • 新潮社 (2010年9月29日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (651ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102177419

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ぼくとペダルと始まりの旅 (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 再読。ベッドサイドにおいて数日かけて読んだ。読み終わりたく無い、ずっと物語の中にいたいと思った。意訳したタイトルが秀悦。

  • 静けさそのものが聞こえてきた

  • ハリウッドのマイナーな性格俳優ロン・マクラーティが地下室にこもって鉛筆で時間をかけて書き上げた作品。朗読本としてCDで出たものを、あのスティーブン・キングが激賞、現代の「ライ麦畑でつかまえて」だと絶賛!それで漸く、紙の本になったらしい。著者は、朗読本のナレーターの仕事で、たまたまキングの本の朗読も担当したことがあって、というのが縁だったとか。


    スミシー・アイドという43歳、体重126キロ!! 昼間は兵隊フィギュアの製品管理で退屈な時間を過ごし、夜は酒と紫煙とジャンクフードのめりこむダメ男が、障害者でずいぶん昔に家出した姉ベニーが、西海岸でホームレス生活の果てに死んだというので、その遺体の処理にボストン近郊から大陸を横断して自転車で大陸横断の旅に出るというお話。 たぶん、それがダイエットにもなるだろうということで・・・ メンタル的にも、統合失調みたいなところあり。

    時折、連絡をとって所在を知らせる相手は、近所の幼馴染の障害者の女性。ただし、彼女は建築設計士だったかな、しっかりと経済的にも自律している女性という、不思議な取り合わせ。

    前半は、かなりモタモタした印象だが、半ば過ぎから、大変な盛り上がり方を見せる。確かに、かなり良質な作品としての仕上がり。サリンジャーを超えてるかどうかは、分からないけど。ワーナー映画で既に映画化が決定している。「ダメ男版 ライ麦畑」というか、「自転車に乗った中年・『自転車』男」といった印象。

  • 両親と精神に病を抱えた姉を亡くした主人公が東海岸から西海岸に自転車で旅をする物語。

    物語は、自転車に乗っている現在と姉の疾患に対処する過去とが交互に描かれます。

    最初はう~んという感じでしたが、次第に引き込まれる感じです。
    今まで受け身だった主人公がLAに向かうにつれて、自分で自分の人生を動かし始めるというところがいいですね。

    ちなみに、バリ島のビーチで読みました。

  • 少年が、家族として誰よりも愛している美しい姉は精神を病んでおり、度々失踪してしまう。
    父親は少年にラレーの自転車を与え、少年はその自転車で走り回り姉を探す。
    見つけた時の姉は全裸で人形のように動かずにポーズをとっていたり、自傷の傷で顔が傷だらけであったり、髪を引き抜いていたり。
    それでも少年はあるがままの姉を愛し続ける。

    少年は大人になり、食べる事、お酒を飲む事だけを楽しみとし、ただただ太っていくのは、少年時代にあまりに強い苦しみを味わったためだろうか。
    そして、姉は幸せな結婚をしたかに見えた直後に失踪。そのまま行方不明に。

    両親を失い、行方不明になっていた姉も遺体で見つかっていたという通知を受けた40代になった彼は、120キロを超える巨体で少年時代の小さなラレーに乗って、ロードアイランドから姉の遺体が見つかったロサンジェルスまでがむしゃらに走る・・・

    あらゆる場所で人に助けられ、自身も人を助けながらの旅は、救いもある。決して辛いだけのストーリーではないのですが、彼の旅と同時進行する姉の回想があまりに辛く悲しくて読むのを何度も中断しました。
    でも、どこまでも続く長い道をひたすら自転車を漕いで走ってみたくもなります。

  • 繊細さと優しさにあふれた魅力的な文体。作者の人柄が伝わってくる。訳も、上手い。個人的にはとても好きな作品。作者がこの小説を書き始めたのが1988年、そしてオーディオブックという形で初めて世に出たのが2000年。それ以前にも数多くの小説を書いているが一度も出版までに至っていない。作者がこつこつとずっと温めて書き上げたのだという事が作品の中に感じられた。 

  • 昼は工場の生産ラインで単純作業をこなし夜は酒とジャンク・フードでひとりで過ごす半分ひきこもりの43歳白人男性、独身のスミシー・アイドは、両親を不慮の事故で亡くし、遺品の中に長らく消息不明になっていた姉ベサニーの死亡を伝えるLAからの手紙を発見。父親があちこちに問い合わせていたようで、姉は路上生活の末、すでにこの世を去っていました。家族をいっぺんに亡くし、茫然となったスミシーは、その夜何も持たずに少年の頃毎日乗っていた自転車に乗って走りだします。衝動的に走りだしたものの、翌朝目覚め、LAまで姉を引き取りに行こうと決意。きれいで優しいベサニーは、頭の中で話しかけてくる何者かの「声」に操られ、長時間微動だにせずポーズを取り続けたり、橋から川に飛び降りたり、髪の毛をひきむしったりしてしまい、そうすると自分で自分を制御できず、失踪しては家族が探し出し連れ戻し、ということを何度も繰り返していました。自転車で走りながら、そんなようなことを思い返しながら、新しい人と出会って別れながら、スミシーはLAを目指します。そうするうちに126キロあった体重も自然に減り、特に理由もないのに疎遠になってしまっていた隣家の幼馴染みノーマとの絆も深まっていくという不思議なロードノベル。ジョン・アーヴィングの書く世界に少し通じるようなところもありますがこちらの方がずっと穏やかです。

  • 独身・体重125キロ・43才・ハゲの主人公が、ある事をきっかけに、「探す旅」をはじめ、自転車でアメリカ大陸を横断していく。はじめは主人公に関するエピソードが冗長に感じたが、それによりこちらは主人公の状況により精通するようになり、旅の途中で感じたことなどに、より感情移入・共感をすることができた。面白かったと思う。

  • 独身、体重126kg、オタク、半分引きこもりの主人公。後悔ばかりの人生を送っているようで、いざ旅に出ると実は優しさと誠実さに溢れる時をつないでいく。
    全ての登場人物が弱さやだらしなさを抱えているが、そんな人々が支えあって生きていくところに強さと温もりを感じずにいられない。
    全編が美しい文章で満ちていて、訳者森田氏の繊細さが伝わってくる。
    原文で読みたくなってしまう作品◎

  • 読んだ後に爽やかな気持ちになれる良書だと思います。

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