- Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
- / ISBN・EAN: 9784102181515
作品紹介・あらすじ
大たつまきに家ごと運ばれたドロシーは、見知らぬ土地にたどりつき、脳みそのないかかし、心をなくしたブリキのきこり、臆病なライオンと出会う。故郷カンザスに帰りたいドロシーは、一風変わった仲間たちとどんな願いもかなえてくれるというオズ大王に会うために、エメラルドの都をめざす。西の悪い魔女は、あの手この手でゆくてを阻もうとするが…。世界中で愛され続ける名作。
感想・レビュー・書評
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重度積読症さんのレビューから読みたくて。幼い頃読んでなかったが、物語や歌のモチーフになっているので気になっていた。ドロシーと仲間達の成長譚、思っていたより淡々と話が進むがその素朴さがいいのかも。映画や原書も見てみたい。
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にしざかひろみさんの素敵な装丁に一目惚れしてジャケ買い。
昔からタイトルは聞いたことがあったが未だ読んだことはなかった。
おとぎ話の金字塔とも言える著作だが、私も読んでいくうちにどんどんこのファンタジーの世界にのめり込んでしまった。
100年以上読み継がれているのにも納得。
一度も読んだことがないのにこのオズの世界観にどこか懐かしさが感じられ、童心に帰るような思いだった。
この物語を語る上でなんといっても欠かせないのが、美しい情景描写とカラフルな色彩表現だ。
最初に着いた国の青に、レンガの道の黄色、ケシの花畑の赤、木々と草の緑などといった色とりどりな世界を連想させるような表現が宝石のように随所に散りばめられており、それこそがこの物語の最大の魅力だろう。
この物語は今から100年以上前の1900年に出版され、その後2度の世界大戦が起こった。
私は生粋の平成生まれのため、戦前の世界がどうであったかは歴史の教科書や本などの白黒の写真でしか見たことがないのであまり詳しくないが、私たちが自らの手でこの物語のようなカラフルな世界を一面焼け野原にしてしまったと思うと、おぞましく思う。
何がともあれこの物語が幾多の戦争にも屈せず、今日の社会まで守られ、このような形で私たちの元に届けられているという事実に、もはや運命すら感じる。
もしかしたらこの物語自体にもなにかの魔法がかけられているのかもしれない。 -
竜巻によってカンザスから見知らぬ土地へ飛ばされてしまったドロシー。
脳が欲しいかかし、心が欲しいブリキの木こり、勇気が欲しいライオンと共に、大魔法使いオズに会いに行く旅が始まります。
自分には何かが足りていない、欠けていると悩んでいませんか。
全て揃っている人間などいないのですから、あまり大袈裟に考える必要はないことを教えてくれる一冊。
灯台下暗し、気にしている時点で大切な何かはもう手元にありますよね。 -
オズの印象が子供の頃と変わった。
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勇気がほしい
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「ここには人生をめぐる大切な教えが隠れている。僕たちが憧れるものや、自分には欠けていると思っているものが、実は往々にして、すでに僕たちのなかにあるということ、けれどそれを発見するために僕たちはいったん旅に出なければならないということ、それをこの物語は教えているのだ。」著グレアム・ロールより
この言葉にすべてが詰まっている。
必ず希望を導いてくれるような、読んだ後には自分にも心と、脳と、勇気が備わったかのような気持ちにさせてくれる本。 -
予想以上に面白かった~! サクサク読めるので一気読みしてしまった。
主人公のドロシーは普通の女の子、愛犬のトトも普通の犬。でもオズの住人や生き物たちはみんな不思議で変わっている。仲間になるカカシ・木こり・ライオンがとても良いキャラ。そしてオズ大王のインパクトよ。そう来ましたか。
全然説教くさくないワクワク冒険ものなんだけど、けっこう深い台詞が多い。挿絵も味があって良かった。 -
なんとなくは知っているが、ちゃんと読んだことがないので読んでみようシリーズ。
いまひとつ。
オズに会ってそこですぐ終わるのかと思っていたが、そこからも冒険は続いて、結局ハッピーエンド。
オーバー・ザ・レインボーの曲ほど素晴らしくもない。 -
各々自分は大切なものが欠けていると悩む個性的な登場人物が、別の国から迷い込んでしまった主人公の女の子と一緒に自分たちの願いを叶えてもらうべく、オズ大王に会いに旅に出かける物語。
「考えられる脳みそ」「感動できるハート」「立ち向かう勇気」
自分たちに欠けているはずが、カカシが一番よく考え、ブリキの木こりが一番同情の心を持ち、ライオンが一番勇気を持っていた。
大切なのは自分にはそれ持っていると信じる心なのだと、オズが彼らに伝えるシーンは、本当によくできた物語だと感動した。