オズの魔法使い (新潮文庫)

  • 新潮社
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感想 : 100
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  • Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102181515

感想・レビュー・書評

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  • 去年買っておいたこの本を「オズはじまりの戦い」の映画を
    見た後の今だからこそのタイミングで読みたい!と
    すぐに読んでみると、昔、子供の頃に読んだ印象とは
    随分違って感じたり、映画の後だからこそうれしいところもあったり
    とても楽しい冒険の再読になりました。

    道徳教育を行うようになった現代の子供だから
    恐ろしい教訓や悲しみは抜きで現代の御伽噺として
    この作品を書いたとフランク・ボームが言う通り
    ひたすら楽しくあったかくでも大切なことを教えてくれる
    ステキな本で、大人になったからこそ
    また読んでみることがステキな本だなと思いました。

    ストーリーは単純明快で、さらっと読もうと思えば
    なんでもない童話ともとれるけど、星の王子様のように
    いろんなところに深い優しさや大切なことが
    散りばめられていて、「心」「知恵」「勇気」
    の本質とは何か、ドロシーと一緒に旅をしながら
    小さな子たちと冒険の後にいろんなことを考えてみるのも
    ステキなオズからのプレゼントではないかなと思いました。

    原作とは少し違いはあれども「オズはじまりの戦い」の中にも
    そこここに登場していた原作の世界。
    翼の生えた猿、黄色いレンガの道、ケシの花畑、
    オズの奇術、陶器の町、豊かな緑と色とりどりの花たち。

    子供の頃に感じたオズよりも、より楽しく優しく
    前向きになれる楽しいオズでの旅でした[*Ü*]

    • 九月猫さん
      あやさん、こんにちは☆

      『オズの魔法使い』シリーズ、わたしが持ってるのはハヤカワだわ。
      今は新潮から出ているのですか。
      しかもこの...
      あやさん、こんにちは☆

      『オズの魔法使い』シリーズ、わたしが持ってるのはハヤカワだわ。
      今は新潮から出ているのですか。
      しかもこの表紙、すごくステキじゃないですかーっ!
      これは本屋さんでチェックしなきゃっ!

      あやさんの『オズ』映画レビューも楽しく読ませていただきました。
      映像がとても美しそうで期待大です。
      ますます映画が楽しみ~になりました♪♪(^m^)うふふ~♪
      2013/03/15
    • 山本 あやさん
      [♥óܫò]∠♡九月猫さん

      九月猫さん、こんばんはー♡

      私もそうですーーっっ。今まではハヤカワ文庫の
      オズを読んでましたーっっ[*Ü*]...
      [♥óܫò]∠♡九月猫さん

      九月猫さん、こんばんはー♡

      私もそうですーーっっ。今まではハヤカワ文庫の
      オズを読んでましたーっっ[*Ü*]
      ハヤカワの絵もふんわりしたラインでかわいいですよねー♡
      今回のもかわいくて大満足でしたー。
      内容もさすが新しい翻訳だけに
      すごく読みやすくて、また少し違ったオズを楽しめました。

      これから完訳版と江國さんバージョンも読む予定なので
      それぞれの違いが楽しみですーっ♡

      誕生から100年を超えてなお、現代のファンタジー名作で
      ほんとすごいですよねー♡
      映画もディズニーならではの素晴らしい変換もあったりで
      これからどんどん続いてほしいですねーー♡
      2013/03/15
  • 個人的な、古典の児童文学をきちんと読もうシリーズ。
    少しずつ仲間が増えていく様子、それぞれ願いがあること、知恵と勇気で困難を乗り越えること。確かにワクワクする冒険だなあと思った。

    しかし、オズの正体は驚いた。でも、長く読み続けられているのは、その正体も大きい気がする。「みんな頑張ったね!チャンチャン」じゃあ、あまりにできすぎている。
    プラシーボ効果、ピグマリオン効果、まあ何でもいいんだけど、自分を信じるためには実績が必要だから。ただの慰めでは意味がない。オズが最後までペテン師でいてくれて、最後は魔法使いになった。

  • 童話なので少し高を括っていたが、予想以上に面白く楽しめた。心が温まる。

  • 言わずと知れた不朽の名作……ですが、ミュージカルや派生作品に触れたことはあるものの、恥ずかしながら原作を読んだことがなかったので初めて手に取りました。
    ドロシーの育った土地を離れる心細さや、新しい土地で出会う仲間の頼もしさは上京の頃を思い出させ目頭が熱くなりました。
    冒険の物語はいくつになっても面白くて大好きです。目移りしてしまう異国の不思議で魅力的な景観に心を躍らせ、旅の途中で皆が各々諦めずに闘う姿に心動かされ。忘れていた純粋な気持ちに再会できた気がします。
    そして、あとがきに書かれていた原作者の半生に驚きました。激動の時代に生きた作者は、不条理に揉まれながらもこんなにワクワクして心あたたまる物語書いたなんて。オズの魔法つかいも、ミッフィーもみんな家族のことを思って描かれていて、童話の原風景って幼少期や家族とすごした時間にあるんですね。

  • 古本屋さんで出会って懐かしさについつい手を伸ばして購入しました。小学生の頃学校の図書館で借りて以来なので内容あやふやだったけど何度読んでもいい作品!

  • 今まで読んだことなくて、大人になって今更読んでみました。
    ドロシー以外のみんな、欲しいものは実は既に持っていたと分かるまでのこの遠回しが凄い。でもだからこそ妙にリアルな印象を持ちました。結局自分自身ではそれにも気づいてないのがまた第三者が感じる感覚ならではで、寓話にしても不思議な世界観。大人でも深いなど思う物語。
    星空をかけぶとんにして寝たっていう描写が素敵すぎて惚れ惚れしました。

  • 凄く面白かった!!
    こんなにシンプルでスピーディーな作品だと思わなかったから、余計に感心しました。

    自分の欲するものを、
    実は自分で持っているのに気付いていない事がある。

    そんなコトに気付かせてくれたり、
    もし、友達がそうなら、
    そっと後押しして、
    自信を持たせてあげるコトが出来るって事を教えて貰いました♪

    読みやすいし、これは良い本に出会えました♪

  • 今年の夏の新潮文庫に並んでいたので買いました。
    子供の頃に本か漫画か映画で見て概ねストーリーは知っていたものの改めて読むと、色々ビックリ!

    西の魔女が仕向けたオオカミとカラスの大群の撃退のしかたとか!

    そして、知恵者のカカシは脳みそを望み、心優しい木こりは心を望み、勇敢なライオンは勇気を望む。

    それを叶えてあげるオズの対応は正に大岡裁き!

    一昨年みた映画、始まりの物語オズとの繋がりもあって、今更『こういうことね!』と気がつくことも。


    一年に一冊はこんなの読んでみようと思えました!

  • ドロシーの仲間たちに本当に必要なのは、脳みそでも心でも勇気でもなく、自分を信じること。魔法を使えないオズがそれ見抜き、策を講じたのは印象的。魔法なんてなくても、賢くだって優しくだって勇敢にだってなれる。そうありたいと望み、自分を信じさえすれば。「オズの魔法使い」は私にそう教えてくれた気がする。

  •  なにやら「欠けている」、女の子と「かかし」とブリキ人形とライオンが出てきて、そんでもって旅をするお話。以上が「一般常識」として僕が知っていた『オズの魔法使い』である。「オズ」とは一体何者であったか、敵だったか、それとも味方であったか。はてさて、たしか一筋縄ではいかない人物だったような……。せいぜい突っ込んでもその程度。
     そんなわけで、僕の記憶の確かさを、そして今も愛される物語の素晴らしさを再認識するために本書を手にとった。

     本書を読んで感じたのは、上辺だけを見ると「嫌にあっさりしているな」という印象。考えてみれば「お話」なんていうものは、そういうものなのかもしれないが、深い心中描写があるわけでもなし、淡々と出来事を介して物語は進行していく。ドラマチックな盛り上げはされない。
     しかし「お話」を楽しむ子どもたちにとって、それで十分なのかもしれない。子どもたちは「オオカミ」の恐怖を語らずとも、「オオカミ」の登場によって恐怖する。恐怖してくれる。深く語らずとも、この話の持つ楽しさを、恐怖を、滑稽さを、面白みを感じ取ってくれるのである。

     さて、しかしそれで満足しないのはスレた大人たちである。大人たちは「深み」を欲しがる。この物語は、そういった大人たちにも門戸を開いている。
     これ見よがしに配置されたキャラクターたち、舞台となる町々、その道中……。どれもが何かを象徴しているかのごとく、大人たちには感じられることだろう。「この『かかし』、身近にいるような気がする……」「『エメラルドの都』とは、まさにアレと同じではないか」。実がどうなのかは関係がなく、大人たちはこのファンタジー性溢れる作品に「現実」を感じるのである。そこから「『現実』とはかくも滑稽なものか!」という感想を抱くのも、「ということは私は『こう』しなければならない!」と自己啓発するのも自由である。本書は誰しもに門戸を開いている。

     ただ上辺だけを追って「お話」を楽しむも良し、深読みしてそこに「現実」を感じるも良し。なんとも自由に溢れた作品であろうか。


    【目次】
    はじめに ライマン・フランク・ボーム
    オズの魔法使い
    訳者あとがき 河野万里子
    (絵/にしざかひろみ)

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