素数の音楽 (新潮文庫)

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制作 : Marcus du Sautoy  冨永 星 
  • 新潮社 (2013年9月28日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (622ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102184219

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素数の音楽 (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • やっと読了!長かった!

    決して内容を掴めたわけではないのだが、恐らく、もう同じ熱意でこの一冊に臨む力はないと思う(笑)

    それにしても『素数の音楽』というタイトルは本当に素晴らしい。
    素数というものが数学の盤上に上がり、19世紀半ば「リーマン予想」なるものが打ち出され、その予想を今も尚追っている。

    どれだけ多くの数学家たちが、リーマンの風景に挑戦してきたのだろう。
    そう思うと、人一人が持つ閃きの尊さってすごい。

    素数の奏でる音楽は美しいはずだ、と小川洋子は解説で述べている。
    数学の持つ美しさを、私はいつも考える。
    数という、ただそこに在る(し、ない)ものの持つ精緻な美しさは、私たちが常日頃使う美しさとどのように違うのだろう。

    いや、違わないのかもしれない。

    私たちが音楽を聴き、文字や人や風景を見、美しいと感じることは、きっと其処に繋がるはずだ。

    最後に。
    素数の謎は、情報化社会のキーとなる暗号として用いられている。
    素数のマジックを解き明かすことは、社会を、世界をひっくり返す一大事象となったわけだ。

    明日にでも、世界は変わるかもしれない。
    そんな不思議なドキドキ感が、この一冊に漂っているような気がした。

  • 高校レベルの数学で内容が理解できるのでとても面白いです。音楽理論や数学、化学に対する視野が少し広がりました。

  • サイモン・シン著の『フェルマーの最終定理』と比べて専門色が強く、グラフや方程式や(後半に差し掛かると)幾何学や量子物理学のアイデアがポンポン出てくるので素人にはややとっつきにくかった。
    けれど現役数学者の筆者がいわんとしている数学の美学やドラマティックな歴史はよく伝わってきた。中でも感動したのは数学には“絶対”の真理が存在する(かもしれない)こと。人間が認識していなくても、地球の外でも、昔も今も「素数」は「素数」であり他のなにものでもないのだ。
    ジョン・ナッシュ博士もちょろっと出てきたし、機会があればビューティフル・マインドも読んでみようと思う。

  • 素数。美しくも謎だらけの音楽。

    どういう順番で出てくるのか,はっきり説明できていない。リーマン予想はまだ解けていない(んだよね?)ので,まだまだ数学者をひきつけてやまない素数の謎。ガウス,オイラーなど,あ,知っているかなレベルの人から初めて聞く名前まで様々な数学者が素数に挑んできた。時系列の前後や,翻訳らしい特徴ある文体で,ちょっと読みとおすのには骨が折れたけど,読みごたえがあった。

    素数は,数学の世界だけではなく,量子物理学やコンピュータまで広がり,美しい音楽を奏でながら,そこに微笑んでいる。自然って,本当に不思議。

  • 今更だけど読み直ししだしたらとまんない。

  • 一級の数学者がリーマン予想をメインに様々な数学の話題を数式をほとんど使わずに解説。数式はζ関数の説明の時ぐらいか。とはいえ情報量がとても多くかなり読み応えのある本。

    概念の説明がとてもわかりやすい。RSA暗号や量子物理学の話など。

    一度読んで消化しきれなかった部分もあるので再読したい。

  • 数学は超苦手だったけど、この本はおもしろい。高校の時、こういう本に出会っていたら、考え方が変わっていたかもしれない。でも結局積読っていう!笑

  • 途中ちょっとだれた部分があったが後半、暗号解読が因数分解の考え方を使ってるあたりから、つまり数学が現代の我々の生活に役立っているあたりからがぜん面白くなった。

  • フーリエならリーマン式を素数の音色を作り上げている基本的な音の発見と捉えたはずだ。

  • 数式がほとんど出てこずに物語るので、肝心なところが詩的な言葉でごまかされているように感じた。リーマン予想そのものには興味がわいた。コンピュータの登場、暗号、物理学との予期せぬ関係、ゲーデルの不完全性定理、素数が無数に存在することの証明などの話題は面白かった。訳者あとがきにある「ゼロ点が臨海線上に無数にあることを示したにもかかわらず、それらのゼロ点が全体のゼロパーセント」が一番数学書らしい。

  • 「暗号解読」のあとに読む。
    大学は数学科だったので、学びなおしてみたいけれども…。

  • ソートイは優れた数学者であるのだろうし、すばらしいストーリーテラーでもある。おもしろかった!

  • 素数をめぐる17世紀から現代までの数学者たちの奇跡と苦悩を描くノンフィクションの力作で、とても面白い本。高校生の頃に本書を読んでいたら、進路が変わっていたかもしれない。

    本書を読み始めたら、素数の魅力にとりつかれてしまった。Wikipediaで専門用語を調べたり、高校数学の教科書をひっくり返したり、YouTube で公開されている講義を聞いたり、別の素数の入門書を眺めていたら、結局、本書の読了まで3カ月かかった。しかし、苦しい3カ月ではなく、充実した読書経験が出来た。

    2、3、5、7、11… 次の素数はいつ出て来るのか?パターンは存在しないし、公式もない。しかし、17世紀、数学者ガウルは対数と素数の登場パターンの関連性を発見し、素数階段を発明した。19世紀の半ば、リーマンはいわゆるリーマン予想を発見し、素数に関するパターンを発見したが、その証明は現代になっても解かれていない。多くの数学者がその証明に挑んだ。証明したと思い込んだが、結局は失敗してしまった数学者は数知れず。チューリングのように、青酸カリを含んだりんごをかじって自殺した数学者もいる(アップルのロゴにまつわる都市伝説)。
    それでも、素数のおかげで、クレジットカードのセキュリティは守られている。また、原子核のエネルギー準位とリーマン予想のパターンにおいては、驚くべき関連性が存在する。

    リーマン予想とは、ゼータ関数の自明でないゼロは全て一直線上に並ぶというもの。そんなことが、分からなくても本書は面白い。
    リーマン予想の説明は167ページから191ページまで記載されているが、その説明には数式は使わず、音楽的なイメージとして描かれている。本書は、リーマン予想の理解を読者に求めていない。本書で描かれるのは、非常に人間臭い数学者の人生や出会いだ。
    そして、本書を読み始めるとリーマン予想を理解したくなり、数学をもう一度勉強してみたくなる。
    読んで良かったの★5つ。

  • 夢中で読んでいる。数学が永遠を追究する学問であることを再確認(数学と、その他の科学との違いが随所で強調される)。時代を経るにつれて抽象化されていくプロセスが刺激的(フーリエによって対数関数と正弦波が結びつけられたことや、リーマンがζ関数と格闘するくだり。など)
    また、独学者ラマヌジャンの、短いけれども濃密な人生にも感動。オイラー、ガウス、リーマン、ヒルベルト、ミンコフスキー、ロバチェフスキーなどの錚々たる人物たちが素数という主題のもとに繋がっていく。本書は、素数を主題にしながらも、同時に数学史としても読める。恥ずかしながら、複素数とは何か、高校生以来、初めて腑に落ちて理解できた。学生時代、数学の先生がやたらと「ガウス、ガウス」と言っていた理由も、よくわかった。

    それにしても、音楽の比喩が卓抜だ。音楽は理性と感性を同時に包括する。ばからしい感想かもしれないけれど、数学の目指すべきイデアが、本書を読みながら「音楽」であるような気がしてきた。どこまでも論理的で、なおかつ美しい存在。詩は数学に嫉妬すべきなのか。

  • 純粋数学の一般向け図書である.「素数に憑かれた人たち」も面白かったが,こちらも素晴らしい.素数と,いわゆるリーマン予想についてがメインテーマである.
    学問とは関係ない数学者の姿にも触れられていて,本質ではないながら,こういうところも面白い.

  • 「素数はなぜ人を惹きつけるのか」を読んで、面白そうと思って読んでみた本。
    http://booklog.jp/item/1/4022736038

    また、こういった数学の本を読んでみたいなあと思いました。

    ブログはコチラ。
    http://blog.livedoor.jp/oda1979/archives/4884894.html

  • 息子からの誕生日プレゼント2冊目。

    この本を読み終えるのに、自分のペースで標準的なページ数の文庫本10冊以上相当の時間を費やした。難解なのではない。面白くてたまらない。読み終えたくなかったし、読み流してしまう箇所は作りたくなかった。だから、ほんの僅かでも脳の働きに靄がかかってきた時には、潔く本を閉じて眠りについたのだ。

    私はもはや安易に数学が好きだなどとは語れなくなった。本書のおかげで以前にもまして大好きになったのだが、逆にその思いは内向しつつある。

    リーマンの失われた膨大なメモ、行方不明の黒い手帳のことを思うと、リーマン予想の証明とは、実は既にリーマン自身が完結させながら失われてしまったものを探し続けることと同義なのではないかと直感する。新たな推論や切り口を発見したかに思えても、それは遺されたメモの中に殴り書きされていたり、失われたメモの中に記録されたアイデアだったりするのではないかと感じている。

    リーマンの遺産。私たちが近い将来目にするかもしれないものは、そう呼ばれるにふさわしいのかもしれない。

    この本は読み終えてすぐに、最初から読み直したいという衝動を抑えきれない本だ。手元から離せなくなった。素数の奏でる調べに、できるだけ寄り添っていたい。

  • 素数列の規則性を巡る知的冒険の軌跡。
    初歩的な数学から徐々に複雑になっていくが、素数にまつわる数学の歴史とともに展開されており、歴史文学のように読み進めることができた。

  • 素数という、神秘の数を巡って冒険をした数学者たちの物語。数々の数学者が言っていた定理や予想の内容は、さっぱりわからなかったが、彼らがいかに素数に対して情熱を捧げ、人生を捧げていったのかは、とっても伝わってきた。

    数学者の「これほどまでに美しいのだから、間違っているはずがない」というのは、自然への絶対的な敬意の現れであり、なるほど、そうなのであろう。

    最後の小川洋子先生のあとがき?感想?の文章は、とても詩的で音楽的な旋律を奏でており、最後の一文に相応しい文章だった。

  • リーマン予想にまつわる素数を巡る数学史。暗号関連で素数に関する本はけっこう読んでましたが、純粋数学の観点からの読み物はあまり手に取ったことがなかったこともあり、非常に面白かったです。
    wikipedia読んでも、ゼータ関数をまったく理解出来ない私でも楽しく読めたのは著者は元より訳者の腕前も素晴らしいとしかいいようがない。富永星さん、ただものではありません。
    いまさら数学に取り組む気も無いのですが、理論としてロジックを追っかける(そして躓いたらすぐ諦める)分には、数論は読み物として面白いです。

  • ガウス、リーマン、ハーディ、ラマヌジャン――数学界には魅力的な人物が非常に多い。書いている人がおもしろおかしいおじさんといった感じで、また数学者なのでその道にかなり詳しく、数字に苦手意識があってもすらすら読んでいけると思う。ノンフィクション数学エッセイ風の群像劇としても読める。

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素数の音楽 (新潮文庫)の作品紹介

2,3,5,7,11……素数は謎に満ちた存在であり続けている。19世紀半ば、「数学界のワグナー」リーマンは、雑音としか思えない素数に潜んでいる繊細なハーモニーを耳にした。数学界の「巨人」ヒルベルト、「審美家」ハーディーと「用心棒」リトルウッド、「革命家」コンヌ……。世紀を越えた難問「リーマン予想」に挑み、素数が奏でる音楽を聴こうとした天才たちの姿を描くノンフィクション。

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