ファイアスターター 上 (新潮文庫 キ 3-1)

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  • Amazon.co.jp ・本 (378ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102193013

感想・レビュー・書評

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  • 誘導能力者の父・アンディと放火能力者の娘・チャーリーの逃亡劇。

    宮部みゆきの「クロスファイア」が好きだったので、オマージュというか元ネタというか、こちらはどんなんかなーと読みだす。ちなみにスティーブン・キング初読み。

    よかった所:
    ・秘密組織からの逃亡ってド定番だけどスリリング。
    力の副作用に息も絶え絶えになりながら娘を守らんとする父と、自分の大きすぎる潜在能力に慄く娘の叫びと苦しみがよくよく伝わる。
    ・中盤で出てくる農場主・アーヴ氏。
    とばっちりで撃たれ家も燃やされて、それでも災いを呼び込んだ親子を責めずに道を開く。自分だったら奥さんみたいに「近寄らないで!」って言っちゃいそう(そして後から後悔しそう)だけど、「お父さんを守っておあげ」の所でワーッときた。こういう深さをツメアカでいいので身に着けたいなと思う。
    ・殺された妻・アンディ。
    追憶の中にしか出てこないのだけど、臆病で母になっても繊細な人だったんだろうなと思う。実験参加は間違いだったけど、出会えたことは間違いじゃなかった的な。亡骸の目が見返してきた時の連想が彼らの美しい家族、砕けた幸せを雄弁に語るなあと。最初から父娘設定よりぐんと悔しさとか憤怒とかが湧く気がする。

    よくなかった所:
    よくなかったというか個人的にこうだったらいいのになーと思う所。
    ・字が小さい!昔(H12年)の本だからか慣れないサイズのフォント。もうちょい読みやすい新装版とかないのかーないのかー。
    ・アンディとチャーリーのネーミング。
    洋もの詳しくなくて、アンディ=女の子、チャーリー=男の子の先入観が。慣れるまでチャーリーブラウンの顔が浮かんでどっちがパパだったか混乱した。できたらなるべくアホにも分かりやすいネーミングでお願いしたい。

    総評:
    面白かった!時代は古いけど本質は古びてない。えっ?嘘?!ギャー!!って所で「下巻に続く」なのでこれは読むしかないでしょう。インディアンの目論見も気になるし。
    でも小二の女児には荷の重い話だー。けなげなチャーリーにはできることなら前向きな終わり方をしてほしいものだけど、クロスファイアみたいに悲しい結末しかないんだろうか。うぅんー。

  • 2020.10.07 読了。

    評価は下巻を読んでから。
    キングならでは、な長々感。

    果たしてそこまで必要なのか?と思うほど長ったらしい展開。
    とにかく読んでいて眠い!
    あくびが止まらないよ。
    もうちょいテンポ良くいかないかい?

    上巻のラストでまさか過ぎる展開。
    アンディ撃たれちゃった!
    どうなるの?
    気になるけどもう眠た過ぎる。
    しばらくは下巻読むのはためらわれる。
    そんな感じの気にならなさ。

  • 大学生時代にロト6と呼ばれる薬物の被験者になったアンディとヴィッキーは、ささやかではあるが超常現象を起こす能力を獲得した。だが彼らの娘、チャーリーはより強力な、ファイア・スターターとしての能力を持って生まれてきた。そのために、「ショップ」と呼ばれる政府系の汚れ仕事専門の組織に、ヴィッキーは殺され、アンディとチャーリーは逃亡生活を余儀なくされた。 二人に訪れるのはいかなる結末なのか。

  • 娘に特殊な能力が発現しちゃって逃避行な父娘。

  •  スティーヴン・キング、聞いたことあるようなないような、とにかくこれが初読。プロットも文章もうまくてぐいぐい惹きこまれ、古さを感じさせない。パイロキネシスということで宮部みゆきのクロスファイアを思い出す。あれだ。しかしこちらはもっと大規模で地球消滅の危惧さえされるからスケールが違う。といっても物語の大半はとある秘密のきっかけで異能をもつようになった父アンディと少女チャーリーの逃避行、そして囚われてからの脱走計画とその結末という地道なストーリーだ。チャーリーのけなげで可愛いこと。政府秘密機関のやることはいずこも同じで、最後の大暴発は必然としても、その後をどうしめくくるかが難しいところだ。思わぬ関係者が再登場しての余韻をもった終わらせ方がまあ妥当なところなのかな。

  • 感想は下巻

  • とある人体実験の副作用として超能力を手に入れた男女が結婚し、生まれた娘・チャーリーは彼らより遥かに強力なパイロキネシスを持っていた。

    親子を監視する政府組織『ザ・ショップ』は、チャーリーの能力を危険視し、チャーリーを連れ去ろと画策する。
    運良くチャーリーを奪還できたが母は殺害され、父はチャーリーを連れて逃走を開始する。

    その逃亡劇が上巻。
    文章はかなり古めかしくて読みにくいのだが、それでも緊張感がり先が気になる。

    チャーリーが年齢にしては大人びた印象だったけれど。

  • 公的機関による非道な実験の結果、超能力を獲得してしまった話。とても面白い。

  • レビューは下巻です。 m(._.)m

  • 2012/10/14読了

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著者プロフィール

1947年メイン州生まれ。高校教師、ボイラーマンといった仕事のかたわら、執筆を続ける。74年に「キャリー」でデビューし、好評を博した。その後、『呪われた町』『デッド・ゾーン』など、次々とベストセラーを叩き出し、「モダン・ホラーの帝王」と呼ばれる。代表作に『シャイニング』『IT』『グリーン・マイル』など。「ダーク・タワー」シリーズは、これまでのキング作品の登場人物が縦断して出てきたりと、著者の集大成といえる大作である。全米図書賞特別功労賞、O・ヘンリ賞、世界幻想文学大賞、ブラム・ストーカー賞など受賞多数。

「2017年 『ダークタワー VII 暗黒の塔 下 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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