- Amazon.co.jp ・本 (631ページ)
- / ISBN・EAN: 9784102205068
作品紹介・あらすじ
1956年、動乱に揺れる街ブダペストで、祖国を違える4人のスパイとひとりの女が関係した。そして生まれた娘、イローナ。誰が本当の父親なのかわからないまま14年の月日が流れ、美しく成長した娘と4人の"父親"は出会いの時を迎えた。しかし、娘が何者かに誘拐された。その道では百戦錬磨の男たちによる必死の救出作戦が始まった。異色のスパイ小説、世界に先駆けて日本版刊行。
感想・レビュー・書評
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2020/1/17読了。東西冷戦末期の米、ソ、独、英の四人の
父親(それぞれ秘密組織に属する、ソは軍人だが)が
愛娘イローナを巡って展開するサスペンス。イタリアのマフィアも出てくる…。
意外と政治的環境も単なる逸話ではなく、最後にはイスラエルの要人が参画したりと楽しめた。まあ、最後のオチはカッコ良過ぎるがニッコリでした。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
イローナのお父ちゃんかもしれない男4人は、それぞれ属する社会が違い、ヘタしたら敵同士以上のややこしい立場にあるんだけど、協力してイローナを窮地から救うといった話だったよね?東ドイツのお父ちゃんが贔屓だったな。
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久しぶりの再読です。多分3度目か4度目か。
本当はクリーシー・シリーズを再読しようと思ったのですが、第一作”燃える男”が手元に無く。。。。
やっぱり、少しずつ好みが変わるのか、それとも時代の変化なのでしょうか、最初に読んだときのような大きな興奮は訪れませんでした。
それにしてもなんと荒唐無稽なストーリーでしょう。敵味方でありながら、そして時に汚い手を使うことも有りながら、基本的に男達は紳士なんですね。同じ目的にためにプロとして信頼し合う奇妙な友情。そういったちょっと古臭い”男らしさ”がクィネルの魅力だと思います。
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久々に読んだが相変わらず面白い。
四人のスパイの父親を持つ娘なんて、普通の小説ではあり得ない設定です。
しかも、その設定がすんなり、入ってくる上にどんどん読み進められる。
とっても面白い小説です。 -
クイネルの作品は、相変わらず、奇想天外である。
アメリカ、イギリス、ドイツ、ロシアのスパイが、一同に会して、
娘を救い出すということが、おもしろい。
それぞれの国の、特徴がよくでていておもしろかった。
ロシアのセーロフは、厳格で、軍人としての塊である。
間違ったことを許すことは、なかなかできない。
ジャック・モスは、典型的な、アメリカ人。
グデリアンは、ドイツ人であるが、若干イタリア的。
ブラッシャーは、イギリス人であり、裕福であるが、
結果として、2重スパイとして転落する。
そこには、愛情がなかった。 -
面白い
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いい
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【参考ウェブサイト】
A. J. Quinnell - Wikipedia, the free encyclopedia
http://en.wikipedia.org/wiki/A._J._Quinnell
作家 A・J・クィネル A. J. Quinnell
http://www.ne.jp/asahi/kitora/shu/books/j-ajq.htm
A.J.Quinnell @ Tony Mortlock's Home Page
http://web.singnet.com.sg/~tonym/quinnell.html
MY VISIT TO GOZO AND A. J. QUINNELL
http://web.singnet.com.sg/~tonym/gozo.html
A. J. Quinnell - Biography
http://web.singnet.com.sg/~tonym/quinnell-biography.html
A.J.クィネルの若かりし頃の映像↓↓
Philip Nicholson (A. J. Quinnell).wmv
http://www.youtube.com/watch_popup?v=nxsrnmMTD5s#t=82s&vq=small
そして、写真など
Ghajnsielem.com - Philip Nicholson (A. J. Quinnell)http://www.ghajnsielem.com/biographies/index.html
http://www.ghajnsielem.com/biographies/philipnicholson.html
http://www.ghajnsielem.com/ghajnsielemfc/
http://www.ghajnsielem.com/ghajnsielemfc/images/197493/65.jpg -
あまりにも、長いスパンで読んでいたので
最初の方を、ほとんど覚えていない。
話が、あっちこっちいくので、読んでいて飽きる。
イローナの誘拐事件だけに絞ってくれれば
もっと早く読めたと思うが。
作者は、本格派(マジCIA?)のクイネル。
突入作戦とかは、やはりリアル。
アップルシード4の演習シーンを思い出した。
マスターキートンや、パイナップルアーミーも。
クオリティは高く、おもしろい。
話があっちこっちいくと言っても、クランシーほどではないし。
しかしまあ、設定はともかく、メインはベタな話なんだから
スッと読めるくらいに、まとめてほしかった。 -
1956年、動乱に揺れる街ブダペストで、祖国を違える4人のスパイとひとりの女が関係し…イローナという娘が生まれた。
誰が本当の父親なのかわからないまま14年の月日が流れ、美しく成長した娘と4人の"父親"は出会いの時を迎える。
しかし、父親たちとピクニックに行く日の夜明け前、イローナは何者かに誘拐されてしまう。
そして、その道では百戦錬磨の男たちによる必死の救出作戦が始まった。異色のスパイ小説。<BR>
いきなり「あなたは本当は金持ちのお嬢様だった」とかいうのを夢見る頃があるとか聞いたことはありますが、これは「あなたの父親は、国籍の違う四人の男性のうちの誰かで、しかも、彼らはスパイなんだ」という話です。<BR>
実際は、イローナ本人は、父親たちの仕事とかを知らずに終わるんですが、上のように想像してなんだかわくわくしそうだな、と思ったので本の裏の作品紹介文を読んで、読もうと思いました。
あと、父親と娘という組み合わせが好きなのも理由です。<BR>
国籍(アメリカ、ロシア、ドイツ、イギリス)、所属する組織(CIA、スペッツナズ、BND、MI6)の違う四人組が個人的な事情から協力と聞いてわくわくしてしまったのもあるんですけどね。
国籍の違う登場人物たちの考え方の違いなども楽しめる作品です。
半分ほどは、父親たちの仕事をする姿や家族、恋人、人間関係が描かれ、後半になってやっと娘イローナがさらわれます。<BR>
実のところ、私が一番同情的になっていた人物の裏切りは予想外で、驚かされました。
前半の仕事振りも読んでいて楽しかったのですが、もう、後半に入ってからは、続きが気になって仕方がなく一気に読み終えました。
しかも、あとちょっとのページで終わりそうなのに、事件が解決してないんですよ。余計にどう終わるのかが気になって気になって。<BR>
小説後に、イローナがどんな女性に成長していったのかが気になります。(美人に成長して父親たちと仲が良いというは分かるのですけどね)
緊張してる部分が多いのに、どこか笑わせてくれる場面もあり、特に父親たちがイローナが生まれる前、子供の名前を考えるシーンなどが好きです。