社交ダンスが終った夜に (新潮文庫)

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制作 : Ray Bradbury  伊藤 典夫 
  • 新潮社 (2008年10月28日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (465ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102211069

社交ダンスが終った夜に (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • 高校の図書室で『十月の旅人』と出逢って以降、『歌おう、感電する喜びを』あたりまでは夢中になってブラッドベリを読み耽っていたのだけれど・・・。数年前に『バビロン行きの夜行列車』を読んだ時、ドキドキもワクワクもしない自分にがっかりしてから、ずっと遠ざかっていた。『さよなら僕の夏』も読むのが怖くて手をつけられない。それなのに、図書館の新刊コーナーにぽつりと置かれているのを見て、思わず手にとってしまったこの本。
    恐る恐るページをめくってみれば、飛び込んできたのは「はじまりの日」の“ダグラス”。かたやダグラス・スポールディング、こちらはチャールズ・ダグラス。まったくのダグラス違いではあるけれど、それでも・・。
      
      子どものころはいろいろ待ちきれなかったものだ。待ちきれない
      もののリストができていた。クリスマスなんぞはいつも十億マイ
      ルのかなた。イースターは?五十万マイルのかなた。
      ハロウィーンは?

      だがあのころは、ほとんど毎日が待ちきれない日だったのだ。

    ハロウィーン、万聖節、独立記念日・・・当時の私にとって縁の薄いそれらの言葉も、ブラッドベリの作品を読んだ後は、特別の意味を持ったものに感じられたものだ。おろしたてのスニーカー。真夏の氷室。マッチ箱の中の雪の一片。避雷針。真夜中のカーニヴァル列車。
    リストを無くした私たち、一年があっという間の私たち大人は、時の流れの密度の違いを思って皿の上に涙をこぼすばかり。
    同じく“時”を扱った「秋日の午後」の切なさ。亡き息子への想いを描いた「墓碑銘」、亡き父と出会う「19番」、ユダヤ系の老夫婦の機微とそれを見守る作家を描いた「頭をよせて」、幸福な夏の一日なのにどこかもの悲しさが漂う「ほほえみは夏のように大きく」、“男”の切り取り方が、いかにもで楽しい「それで、あなたの言い分は?」

    25篇収録。自身によるあとがきも含めて、久々にブラッドベリを堪能。
    ――One More for the Road by Ray Bradbury

  • 「はじまりの日」
    二十代に読んで、言ってることはわかるんだけど意味がわからない、と思った。
    その結論に至る意味がわからなかった。
    だけどきっといつかわかるだろう、また数年後に読もう、と思った。
    今、十年近く経って、ようやく少しわかるような気がする。
    きっともっと年を取ったら、もっと深く理解し噛み締めることができるだろう。
    そういう味わい方をしたいし、できる作品だと思う。

  • SFというよりは「少し不思議」な短編集。

  • 独特のむなしさ、やるせなさが残る作品が多かったように思う

  • SF作家、レイ・ブラッドベリの25編の短編を集めた短編集。
    いくつかは情緒を感じ、いくつかは面白く、いくつかはよく分からない。

  • ブラッドベリが亡くなった。
    久しぶりに短編集を手に取る。

    昔のSFのよう道具立てがなく、日常のアイディアから思いつきで、すらすら書いているように思える。物凄く、面白いとは言い難い。それでも確かにブラッドベリだなと酔わせる文章。

    少年時代の輝き、老境の諦観。可笑しな莫迦騒ぎものもあり、良く判らない話もある。
    ローレル&ハーディって古過ぎない?小林信彦さんの「世界の喜劇人」を読み返してしまったよ。

  • ブラッドベリって意外と読みやすくてサクサク進むよね。中にはわけ分からんお話もあるんだけど、それがブラッドベリだと思う(笑)。

  • よくわからん話もあったけど暇つぶしにはもってこいの一冊

  •  <SFの抒情詩人>の短編集。
     
     1920年生まれのレイ・ブラッドベリなので、今年で90歳ですか。
     とは思えない瑞々しさは一体何なのだろう。
     確かに、主人公たちの年齢は上がっている。「10月は黄昏の国」のような少年であるがゆえの<しずる>感は薄くなってはいる。
     が、失われてはいない。

     少年だろうが、老人だろうが、結局のところ<生きる>ということにおいては、同等なのだ。経験の有無が、物事に対する予測をうながすけれど、事態を予想できたとしても、それを静かに受け止めたとしても、心ふるわせることに遭遇したさいに、年齢なんて全く無意味なのだ。

     とはいえ、50年後の始業式の日に学校に集まろうと約束した男の物語である「はじまりの日」の結末は、ブラッドベリがこの年齢になったからこそかけた物語なのだろうなと思う。

  • わかりづらい話に、美しい話。ブラッドベリは面白い。

  • 「はじまりの日」「心移し」「埋め合わせ」「社交ダンスが終った夜に」「墓碑銘」「頭をよせて」「19番」「秋日の午後」「何もない土地には動く場所がある」「ローレル・アンド・ハーディ、アルファケンタウリさよならツアー」「時の撚り糸」「わが息子マックス」「炉辺のコオロギ」

  • 僕が馬鹿なのか…意味がわからない話が多かったです。

  • ブラッドベリが大好きです。
    半年前位に平積みになってたのを思わず買いました。

    短編集で、主役となる人物は壮年~老年が多いのですが
    読むごと年を重ねることの悲しさと滋味がしみてきます。
    買ってよかった!と叫んだ本。

  • 美しく年を重ねてきた人の書いたものだなあと思った。じわっと心にしみるお話がたくさん。刺さるというよりしみるのです。上品な味わい。やわらかくノスタルジックで、とても好きです。

  • SFじゃないので驚いた。もっともブラッドベリもSFもこの20数年読んでおらず、驚く資格もないところだ。で、読んではみたものの、はっきりしたオチもなく毒もなく、なにかしら雰囲気が漂っているだけ。ちっともおもしろくなかった。

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社交ダンスが終った夜に (新潮文庫)の作品紹介

深夜の路面電車に乗り合わせた男女の会話は、やがて不思議な結末へと…ふわりとした余韻を残す表題作のほか、急場しのぎにでっち上げ、リールの順番さえ間違えて上映した映画がベネチアでグランプリを受賞してしまう「ドラゴン真夜中に踊る」、ゴルフ場で偶然知り合った同名の老人の過去と自分の過去が、徐々に混じりあっていく「19番」など、いずれも"SFの抒情詩人"ならではの25編。

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