百億の星と千億の生命 (新潮文庫)

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制作 : Carl Edward Sagan  滋賀 陽子  松田 良一 
  • 新潮社 (2008年7月29日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (411ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102294055

百億の星と千億の生命 (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 地球が誕生してから46億年であることがわかった20世紀の終わり頃には、地球上の人口は60億人を数えた。
    私たちは未来を生きる私たちの子孫のために、今まで足りていたビリオン(10億)という概念を超えて、さらなる広く大きな“宇宙観”をもつことが求められているようだ。

    C.セーガンは死の影をたびたび見ながら(著者はあとがき(謝辞)の執筆完了目前に逝去)、彼のすべての人生観を賭けて、彼が育ててきたあらゆる英知や思想など、彼にとって最も大切なものを、自分の家族に対してだけでなく、今を生きる私たちや、将来地球に生きることになるすべての人たちにも残してくれた。

    「1世紀たたないうちに最も恐ろしい兵器は10億倍も破壊的になったのです。それに比べて、・・人間は10億倍も賢くなってはいません。(339ページ)」
    (2009/9/9)

  • メンサ(人口上位2%の知能指数を有する者による非営利団体)会員であったという著者が、環境問題、核兵器、宗教、中絶の是非など、議論の袋小路にあると思われる問題を、科学者の視点から問うている本。氏が何におもねることなく論評すると「人類は種として滅亡の道を辿っている」となる。救いのなさゆえに読んでいて体力を奪われるが、安っぽい希望的観測を一切排除した本書は貴重。滅亡回避策も必読。

  •  資本主義がもたらす深刻な環境破壊は、京都議定書により排出量取引なるものが詳らかになる。結局、地球環境といえども損得勘定でしか人の心は動かないって、あまりにも情けない話に聞こえる。個人が考える愛のある行動と企業(国)が繁栄(資本主義)することは合い反することなのだろうか、この本を読んでいて疑問がわく。暴走族も一人一人は良いヤツなんだけど、集団になると悪さをするってのに似てる(笑

  •  カール・セーガンと言えば「コンタクト」で有名な天文学者ですから、この本も星々に関するものかと思えばそうではなく、地球温暖化を始めとする環境問題や、米ソ冷戦による核開発競争が人類の破滅を招きかねないことなど、科学と人類の問題に対する警告と提言が中心だ。

     決していたずらに危機をあおるものではなく、ただ科学者として誠実に考察すればするほど深刻さが増してくる事実を、冷静に淡々と語っている。出版されて10年あまり経ち、政治経済は劇的に変化したし、科学もそこそこ進歩した。それでも彼の危惧した問題は基本的にそのまま続いていると言えるだろう。

     雑誌に寄稿したエッセイや講演の記録などを集めて構成されているため、全体としてはやや雑多な印象も否めないが、個々の文章の説得力はさすがに一流だ。

     セーガンは1996年に病死しており、絶筆となった本書は彼の妻を始めとする人々によって翌年完成され、出版された。最終章は彼自身の闘病記で締めくくられている。享年62。早すぎるとしか言い様がない。

  • 面白い!とても勉強になる。

  • タイトルと表紙だけで買ったのですが期待したのとかなり違いました。このタイトルだと宇宙と生命が舞台だと思っちゃいますよね。かなりガッカリでした。メインは環境破壊を始めとする人類の、地球の今後を不安視した話で、オゾン層の問題や温暖化を扱ったものが多数です。が、年代的にかなり古いです。科学エッセイ的なもので、章ごとに話があれこれ飛ぶのですが、各章のタイトルがやたら詩的で、もうちょっと何をターゲットにした話題なのか明確に分かるものにしてほしかったなと思います。読んでて、言ってることの意味は分かるけど、結局何がこの章のメッセージなのか分からないのがいくつかありました。妊娠中絶や宗教に関する問題は、一章や二章で済む話とも思えませんし、もういっそ、環境問題だけを切り出して、順序立てた本にして、それに相応しい題名をつけてほしかったです。著者はもう亡くなられているようですが、最後のメッセージとするならもうちょっと話題をしぼって、深いものにしてほしかったです。

  • 学者が科学というものについて淡々と語っていく。

    ただそれだけなのだけど、この説得力は何だろう。
    師の会話…そんな気がする。

  • 巨大な数はどう数えたらよいのか?ユーモアたっぶりの科学の基本から説き起こし、やがて現代が直面する重要問題へ──石油資源をめぐる闘争、温暖化の危機とその解決策、中絶の是非、等々。科学の楽しさと奥深さを伝え続けた宇宙物理学者が死病と闘いながらも書き遺したかった地球の未来像とは──。

    単に宇宙科学のみにとどまらない筆者の見識の深さと先見の明に感嘆した。
    また、人類に対する筆者の厳しいながらも愛に満ちた言葉の節々から、世界は必ず変えられるという強い思いを感じ取ることができる。
    核兵器に対する憎しみや、人間はみな「宇宙市民」である、との考え方は、現代を生きていく上で非常に大切な視点であると自分も同意する。

  • 内容を繰り返してる感じがしました。

    環境の話より、どちらかとゆうと始めの数字の話のほうが面白かったです。

    宗教が入ってきたときに拒否反応でした。宗教興味ゼロです。

    とゆうか、アンチ宗教です。

    なんで神様が戦争を許すんでしょうか?謎です。

  • カール・セーガンの本には外れがない。
    と言っても今のところは
    『コンタクト』と
    『人は何故エセ科学に騙されるのか』(★5)の
    二作(四冊)しか読んだことがないのですが
    (しかしそれは絶版になっていたりと私の理由ではない。
    『コンタクト』だって中古で入手したのだ)。

    まじめに、
    できるだけ多くの人に読んで欲しい一冊。
    天文学者なので宇宙の話が多く、
    その辺り興味がない人には「ちょっと・・・」かもしれないが、
    話題は環境問題やら人種、宗教など実に幅広い。
    天文学者やSF作家という枠に収まらない
    本当に聡明な人です。
    もう絶賛。

    この本はセーガンの最後の本でもあるのだけど、
    最終章の闘病時の文章がまた心を打ちます。

    カール・セーガンのような人に
    もっと著述をして欲しい・・・。

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百億の星と千億の生命 (新潮文庫)の作品紹介

巨大な数はどう数えたらよいのか?ユーモアたっぷりに科学の基本から説き起こし、やがて現代が直面する重要問題へ-石油資源をめぐる闘争、温暖化の危機とその解決策、中絶の是非、等々。科学の楽しさと奥深さを平易に伝え続けた世界屈指の宇宙物理学者が死病と闘いながらも書き遺したかった地球の未来像とは。20世紀最後の大科学者が21世紀の人類に贈る感動のラスト・メッセージ。

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