リプレイ (新潮文庫)

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制作 : 杉山 高之 
  • 新潮社 (1990年7月27日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (474ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102325018

リプレイ (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 死んで気が付いたら18歳だった。っとありがちな設定ですが、そう簡単には終わりません。いつ読んでも上がる小説です。一回読むと、暇なとき適当に開いてどこからでも読みすすめられる不思議な小説。何回読んでも奥が深い。

  • こういうドキドキSF、久しぶりに読みました!
    タイムスリップだしアメリカだし80年代なのでバックトゥザフューチャーのようでもありましたが、読んでいくと、いやいやどちらかというと手塚治虫の火の鳥のよう。時間の旅、永遠の命、そういった仕掛けだけでなく心理描写もしっかりあって、ハラハラドキドキ楽しめました。

  • 人生を何回でもやりなおせるって、何となく羨ましいと思う。
    高校とか専門の時にこの知識とか記憶のままで小学校時代に戻りたいとか思ってた。

    でも、この本を読んでこのリプレイ(転生)での悩み・喪失・痛みを想像すると、人生って一度で良いなと。
    (生まれ変わるとか、別個体になるなら良いけど)

    最後は、どんな結末になるかと、色々想像したけど、良い感じに外れてた。

    また、読みたい一冊。

  • 古い本なんだけど
    SFもので、いや〜面白かった。
    タイムスリップものって言うんかな?
    TVのスタートレックであるような
    人生の繰り返しものだけど
    史実に沿うから妙にリアルで
    ワクワクもしたな。(^-^)/

  • 何度も繰り返す人生。やり直しができると考えれば楽しそうではあるが、苦しみも増えていく。途中、結局そんな落ちなのと思わされ、読むの辞めようかなと思ったけど、辞めなくて良かった。

  • 家人の本棚より。
    最初はよくあるような話かなと思ったけど、ぐいぐい引き込まれてしまいました。

  • もしあなたが奥さんや旦那さん、また彼氏や彼女と行き詰まっていたり、険悪な関係になっているなら、この本を読むといいかもしれません。

    1

    「私たちに必要なのは・・・」

    電話の向こうで妻のリンダが言いかけていたときでした。その言葉の後に続くのは、せいぜい別れの言葉か際限のない非難の応酬のどちらかでしょう。それを聞きながら、地方ラジオ局の冴えない中年ディレクター、ジェフは突然の心臓発作で命を落とします。
    次に目覚めたとき、ジェフは大学の寮の自室にいました。どういう訳か彼の人生は学生時代に巻き戻されていて、彼は人生をリプレイするチャンスを与えられたのです。いまひとつパッとしなかった自分の人生を。
    突然投げ込まれた状況に戸惑いながらも、彼はほどなく自分が未来の知識を持っていて、それが強力な武器になることに気づきます。ダービー、ワールドシリーズ、株・・・。未来の知識を総動員して、彼はまもなく億万長者になっていました。彼が設立した未来社は世界的なコングロマリットに成長します。
    しかし未来を予見する彼の不思議な能力はやがて親しい人々から不気味がられ、友人は離れていきました。元の人生のストーリーどおり約束の場所で再会(?)した妻のリンダも、彼を将来の夫とは知らないままに彼の前から去っていきます。
    成功と引き替えの苦い現実。やがて彼は上流階級の女性と結婚し娘をもうけます。妻との結婚生活は味気ないものでしたが、最初の人生で得られなかった娘の存在は彼にとって大きな慰めでした。
    しかし時が流れ、最初の人生の最期になった日が訪れます。ピアノを弾く最愛の娘の姿を眺めながら、ジェフはまたも突然の心臓発作で命を落とすのです。
    目覚めるとふたたび大学時代に戻っていました。どうやら彼の人生はエンドレステープのような無限ループに捉えられてしまったようでした。

    2

    人生をやり直せたら、とは誰もが一度は夢見ることでしょう。でもそれが無限に繰り返されるのだとしたら?
    二度目の人生で得た最愛の娘グレッチェンを永遠に失ったジェフは悲嘆に暮れます。いや失っただけであればまだよかったかもしれません。再びはじまった彼の人生では、グレッチェンは元々存在さえしなかったのです。誰も彼女の存在を知ることはない。彼女の存在の痕跡を示すものは何ひとつない。グレッチェンは、築きあげた彼の(二度目の)人生とともに、永遠に消えてしまったのです。
    彼は悲嘆に暮れながらも、やがて大学時代の恋人ジュディと今度は幸せな家庭を築くことに成功します(二度目の人生では、つい現代風のアプローチをして嫌われてしまったのです)。
    もう二度と子供をつくるつもりはないジェフでしたが、二人の養子をもらい家族4人の幸福な人生を送りました。しかし、運命の日はまたも彼の人生をリセットしてしまったのです。万全を期して身体を心電図につなぎ、24時間監視体制を敷いていたにも関わらず。

    人は誰も生活をよりよくしよう、人生をよりよいものにしようと行動します。しかしリプレイは、そんな人間のひたむきさをあざ笑うかのようにすべての成果を無に帰してしまいます。

    それは永遠に岩を山頂に持ち上げつづけるシーシュポスの神話であり、またカフカの主人公が置かれた状況であると言えます。何の脈絡もなくある日突然逮捕され、裁判に連れ出される。それが何の裁判かもわからないまま、やがて「犬のように」処刑される「審判」の主人公K・・・。

    「ここにぼくの身分証明書がある。」
    「それがどうしたっていうんだ?」

    極めて理不尽で説明のつかない現実。そこから何らかの意味を汲み取ることさえ不可能な世界。
    しかし、現実とはもともとそういう様相のものだったのではなかったでしょうか。人生に意味があると思うのは、私たちが必死になってそこに意味をこめようとするからです。むしろそうして生きる姿をこそ私たちは「人生」と呼ぶのかもしれません。
    際限なく繰り返される人生の中で、絶望とやり場のない怒りとあきらめと、それでもなおわずかに残る「やり直せる」ことへの希望の中で、ジェフはやがてひとつの態度を身につけていきます。
    それは、逆境に耐え、何事も適切なものとして受け入れる態度でした。それをニーチェの言う「超人」に例えることも可能でしょう。人生に意味を求め、その意味のなさに絶望するのではなく、意味のなさをそのままに受け止め、それとともに生きること。未来に目的を置き、それに向かって現在を意味づけるのではなく、現在それ自体を生き生きと生きること。
    そうして周囲を見回してみたとき、身近な誰かが自分にとってかけがえのない存在であることにあらためて気づくかもしれません。戦争という巨大な無意味の下で、ひとつひとつの生や愛がひときわ輝いたことがあったように。
    ジュディにつづいて、元の人生で破綻しかけた結婚相手リンダとの関係も、ジェフはやり直しの人生の中で立て直します。やがてそれが無に帰すると知りながらも。
    そして・・・。

    3

    何度かの人生を繰り返すうち、ジェフはあることに気づきます。リプレイのタイミングが少しずつ遅くなっていることに。しかし死ぬ日はいつも変わらない。ということは、彼がやり直せる生はどんどん短くなっているということです。しかもその事態は加速度的に進行しているようでした。
    その後にどんな事件が起きるのか、それはこれからこの本を読む人の楽しみのためにとっておきましょう。存分に楽しませ、感じさせ、考えさせてくれることは間違いありません。
    ともかく彼が元の人生に戻ってきたとき、途切れてしまっていたリンダのその次の言葉が電話の向こうから聞こえてきました。

    「私たちに必要なのは、話し合いなのよ」

    答えは最初からそこにあったのかもしれません。ジェフは答えます。

    「ああ、話し合おう」
    「もう手遅れかもしれない。でも、まだ時間はあるわ」

    決して手遅れではないでしょう。現在を構成する幾重もの過去の蓄積に縛られないならば、何度でもやり直しは可能だからです。たった一度しかない人生だとしても、実はそれは変わらない。いやむしろたった一度しかない人生だからこそ私たちはそう考えるべきなのかもしれません。そのことを知るためにジェフは、私たちは、何度もの生を生き直さなければならなかったのでしょうか。
    最後にジェフはこう独白します。

    今夜はリンダと話をしよう。何といってよいか分からないが、少なくとも、彼女に対して借りがある、ぐらいのことはいってやろう。(中略)---仕事も、友情も、女性との関係も。それらはすべて人生の構成要素であって、価値あるものではあるが、人生を限定したり、コントロールしたりすべきものではない。自分の人生は自分の責任であり、自分だけのものだ。
    可能性は無限だと、ジェフは知った。

  • とても考えさせられる小説だった。
    もしもう一度人生をやり直せるなら、、、というSF小説だが、もし自分が同じ立場になったらどうするか?ということを考えていた。
    後悔しないように、人生生き抜かなければ。という思いを抱いた。

    この小説に出会うきかっけとなったのは、堂本剛主演の君といた未来のためにというドラマだった。
    かなりリプレイをうまく日本のドラマに落とし込んだ優秀な作品だった。
    小学生くらいの時に何回見たドラマだったが、強烈に記憶の中に入っており、20代になっても、毎年年末が近づくとこのドラマを思い出していた。
    たまたま、そのドラマを見る事ができ、原作があるのを知って、この作品に辿り着いた。

  • ○誰しもが一度は思うはずです、「人生をやり直せるとしたら」とか「あの時ああしていれば・・・」と。主人公もまた、どこかでボタンを掛け違えてしまったような、どうしようもない閉塞感のなかを生きていましたが、ある日いきなり倒れて死んでしまいます。しかし、突然死んだはずの主人公が目覚めると、自らの青年時代に戻っていました。主人公は、青年時代から人生を何度もリプレイすることになります。果たして、主人公がリプレイを経てたどり着いた答えとは?

    ○この本の舞台は1960年代~80年代ですので、一般にその年代の人に薦められることが多いようですが、ぼくが薦めたいのは「人生はまだ先が長い」なんて思っている若い人です。人生が有限であり、一つ一つの選択の重みに気づかせてくれると同時に、その人生が可能性に満ちていることを教えてくれる本です。


    (以下、若干のネタバレ。物語的にはネタバレではないと思います)


    ○青年時代に戻った主人公は、自分の人生の未来を知っている訳です。そこで、自分のために、社会のために、未来を知る主人公はいろいろなことをします。最初はそのことでお金儲けをします。あるいは、別れてしまった恋人と付き合ったり、遊びに狂ったり、歴史的な事件を阻止しようとしたりします。ですが、歴史的事件は変わらず、変わったとしても結局は人生がリプレイされれば同じことです。こうして、主人公は”人生を、選択をやり直す機会”を与えられるどころか、「次の人生ではこうしよう」という、後悔が繰り返される世界に監禁されることになったのでした。

    ○文字通り、時間が無限にあって、人より何倍もの選択の機会を与えられた彼らでさえ、結局「人生をやり直せるとしたら・・・」という問いが解決されることはありませんでした。やり直せばその先でまた違う後悔が生じるだけのこと。このことが与えてくれる答えは、選択もまた量ではなく質だということではないでしょうか。(と言うわけで、先に書いたように、とくに若い人にお薦めしたいというわけです)

    ○ただ、この本には当然生じるであろう疑問も残ります。最大の謎は、リプレイの仕組みです。結局のところ、リプレイとはなんだったのでしょうね。死亡した主人公は、青年時代を開始地点とする人生をリプレイします。そこからリプレイのたびに開始地点が死亡時刻に向かって収束、何度もリプレイして死亡時刻にたどり着いたとき、主人公はその死の後の時間、ほんとうの未来を生き始めるという仕組みになっています。

    ○ぼくの考えでは、マカウワンの宇宙人による説明(p. 355周辺)が違う形で真実として関わってくるのではないかと思っていましたが、マカウワンは単なる気狂いの殺人狂扱いでした(つまり、主人公らは”狂ってる”などと一蹴するのだけど、後々になってから、それもまた真実を別の角度でみていたにすぎない・・・と分かるという展開を期待していました)。残念。

    ○ともあれ、この小説はSFというよりも、純粋に物語的に楽しめるところが大きいですね。

  • 43歳の男がある日、強烈な心臓の痛みで死に至る。目が覚めるとそこは大学の寮。18歳に戻っていた。

    と言う話です。

    もし自分の人生をリセットできたら、という究極の夢をだれしもが抱いたことがあるはずで、じゃあ実際そうであったらどうなんだろう、というのが現実感を持ってえがかれています。

    とても面白い。

    途中、サスペンス的なところもあり、ラブロマン的な要素も含み、でなかなか飽きさせません。

    面白かった!

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リプレイ (新潮文庫)の作品紹介

ニューヨークの小さなラジオ局で、ニュース・ディレクターをしているジェフは、43歳の秋に死亡した。気がつくと学生寮にいて、どうやら18歳に逆戻りしたらしい。記憶と知識は元のまま、身体は25年前のもの。株も競馬も思いのまま、彼は大金持に。が、再び同日同時刻に死亡。気がつくと、また-。人生をもう一度やり直せたら、という窮極の夢を実現した男の、意外な、意外な人生。

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