針の眼 (新潮文庫 フ 24-9)

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感想 : 15
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  • Amazon.co.jp ・本 (549ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102358092

作品紹介・あらすじ

1944年春、英国内で活動をつづけるドイツ屈指のスパイ、暗号名「針」は重大機密を入手した。大戦の帰趨を左右する証拠フィルムを携えた彼は、自らヒトラーに情報を届ける決意を固め、盗んだ漁船で単身、祖国に向かう。だが、船は嵐のなかで難破。漂着した北海の孤島に暮らす夫婦が、「針」の運命を塗り替えてゆく-。鬼才が弱冠29歳で打ち立てたスパイ小説の金字塔、新訳で登場。

感想・レビュー・書評

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  • 2023/1/31読了。

  • 第二次世界大戦下のイギリスに潜入しているナチスドイツの1人のスパイを描いたこの作品は、戦争の結末を左右する1つの重大機密をまずはじめに打ち上げる事で読み手を十分に惹きつけておき、その後はあっちこっちに引っ張り回すように読者を振り回すその筆者の力強い文章の書きっぷりは本当にさすがとしか言いようがない。

  • 逃げ回るドイツのスパイを歴史研究者と刑事が追い、
    後半はとある家庭の奥さんが主役となる。中盤に露骨な性描写があるので人に勧めるには注意がいると思う。歴史研究者を主役のように扱う必要はあったのか、前半は刑事、後半は主婦でよかった

  • この時代に書かれた本なのに、女性の内面の性描写がリアルで躍動的。村上龍オススメ。

  • 面白く読めたが最後が今ひとつ。

  • 時代は第二次世界大戦中のイギリス。主人公はヒトラーに信頼されているロシアのスパイで「針」と呼ばれていて、同じスパイ仲間のことも信じていない一匹オオカミの優秀なスパイである。
    ロシアとイギリスのスパイ合戦の様子がよく書かれていて、わかりやすい。
    歴史の結末はヒトラーが負けるとわかってはいるが、スパイの死に物狂いで情報を伝えようとする強さが伝わってきて、楽しく読めた。
    退屈な世界情勢の説明などもなく、読みやすい。

  • エジプト、カイロなどを舞台とした作品です。

  • 第二次世界大戦末期、英国に送り込まれたドイツの有能なスパイ『針」。英国軍は自国に勝利をもたらすだろう情報を流されまいと躍起になる。一方、ドイツ軍は『針」の情報如何によって作戦を変更すれば勝ち目があると考える。1940年代、インターネットも携帯もない時代、交信手段は無線のみ。両国の勝敗がスパイ一人の手に委ねられているという点が非常に面白かった。

  • 大聖堂を読んで面白かったので古本屋で見かけて購入してみました。面白かったです。

    最初、この人たちとお話の本筋と何か関係があるんだろうか〜と思っていたのですがなるほど。最後の最後に集約されるんですね。歴史に「もし」は無いということはわかりますが「もし〜だったら…」と過程するのは確かに面白いですね。

    やはり最後に強いのは…といったところですね。それで彼女が強いんだ、ということも良くわかりました。

  • 英国内で「針」の暗号名を持つドイツスパイのノルマンディ奇襲をめぐる攻防とそれに絡む夫婦の話。

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著者プロフィール

Ken Follett
ケン・フォレット
1949年、ウェールズ生まれ。新聞記者、出版社勤務などを経て1978年にスパイ小説『針の眼』を発表、アメリカ探偵作家クラブ(MWA)賞を受賞。1989年に発表された『大聖堂』は全世界で2000万部を超える大ベストセラーに。その後、続編『大聖堂-果てしなき世界』、「百年三部作」の『巨人たちの落日』『凍てつく世界』『永遠の始まり』を執筆、さらにはキングズブリッジ・シリーズの『火の柱』および本書を書き継いでいる。最新刊は『ネヴァー』。


〈扶桑社ミステリーのケン・フォレット作品〉
火の柱(上・中・下)
ネヴァー(上・中・下)

「2022年 『大聖堂 夜と朝と(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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