- Amazon.co.jp ・本 (335ページ)
- / ISBN・EAN: 9784102472606
作品紹介・あらすじ
ロンドンのリサーチ会社でロシアの不正な資金を追っていたジャック・ジュニアは、ある手がかりを求めてスコットランドに住む富豪に会いに行く。その富豪からジュニアは、当時何者かがKGBマネーを盗み、それをスイスの秘密口座に隠したことを知る。その莫大な預金に思いがけない人物が関与していた。そして30年前、父も同じ金の流れを追っていたが……。巨匠の遺作、ついに完結。
感想・レビュー・書評
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最後の展開は面白かった。著者の遺作でしたが、共著の人がライアンシリーズを引き続き書いてくれることが一番の嬉しい。
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後書きにもあるが、本書が上梓されたのは2013年の10月そして、舞台となったウクライナの紛争が起こったのが2014年の2月である。国家情報機関にならぶおそるべき情勢分析力である。おそらく、クランシーには我々が見えていない真実か見えていたのだと思う。2013年10月本書の上梓どともに亡くなったクランシーの描くライアンシリーズは文字通り本書が絶筆となったが、後をグリーニーが引き継ぎ、米朝開戦へと繋がっている。クランシーは文字通りマイナーだったナショナルクライシスをテーマにしたリアリティの高い分野を創出し、多くの作家に道を示した。その影響力は米国に留まらず、日本の作家もこのジャンルで多くの作品を残していることからも功績の大きさが見て取れる。様々な国際関係が揺らいでいる1990年以降は米ソのような対立構造が無くなり、複雑化してきている。この時代にあって常にホットなテーマで読者に問いかけたクランシーに敬意を表したい。
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息子が謎を解き、父が終わらせる。名コンビだ
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盛り上がってきた割には、意外な形で決着。う~ん、政治とはそういうものか・・・。でもなぁ、ここまでドンパチやってきていたんで、もっと激しく打ち合えとは言わないけど、レインボーや、あるいはザ・キャンパスなりに秘密工作や特殊作戦が欲しかったな。ちょっと政治的な解決しすぎ(苦笑)。
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最後まで☆3つでしたねぇ。。。
このままだったら☆2つになる所だったな。
と、思いましたね。
タイトルは、「米露開戦」だったので
個人的には、「日米開戦」「米中開戦」くらいの
激しい戦闘を期待したんだがねぇ。。。
残念ですわ。時代かな、これも。 -
全4冊を読み終わったが、久しぶりに深夜でも時間を忘れて読んでたくらいおもしろかった。トムクランシーシリーズは映画の方は好きで良く見ていたが、原作自体は今回が初だったが、もっと早くに読めばよかったと後悔する位、素晴らしい出来栄えだった。とにかくこの手の軍事スリラーのジャンルが好きな人には超オススメです。
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ジャック・ライアンシニアからジャック・ライアンジュニアへの活躍の継承が本作で済み、トム・クランシーからマーク・グリーニーへの作家の継承も済んだという事だろうか。ジャック・ライアンシリーズが今後も読めるというのはうれしい報告だ。
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完結。終盤にダレる長編小説は多いが、さすがトム・クランシー。無理のない大円団。二つの時間軸のストーリーもつながる。課長島耕作と会長島耕作が同時進行するようなもの。
クランシーは文春文庫の青表紙時代からずっと読んできたが、次回作はもうないと思うと寂しい。本作の共著者のマーク・グリーニーがジャック・ライアンもの系譜を引き継ぐらしいので少し期待。 -
クランシーはとうになくなったと思っていたが、これが遺作で、これで終わりかと思ったらゴーストライターが書き続けることで話が続くらしい。政治志向が同じ保守の人なのだろうが、今までの様に読者がついてきてくれるかは不明。物語の収束として過去を暴くことで、勝てはしなかったが負けなかったという話で、本当にプーチンが嫌いなのだろうが、フィクションとしても流石に失脚させるまでは至らなかった。