ダイバー漂流 極限の230キロ (新潮OH!文庫)

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著者 : 小出康太郎
  • 新潮社 (2000年10月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (227ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102900215

ダイバー漂流 極限の230キロ (新潮OH!文庫)の感想・レビュー・書評

  • 実際に太平洋を三日間漂流したダイバーの体験を聞き取って本に起こしたもの。「エンデュアランス号漂流」同様に、最初から結末が分かっているので安心して読めるサバイバルストーリー。
    普通は三日以内に絶望して発狂、自殺するという漂流事故の常識の、数少ない例外として何か学ぶべき点があるかと思ったが。自分が創作した漂流譚がそれほど嘘っぽくないという確認はできたものの、サバイバルの参考になるとは言いがたい。だって本当に僥倖に恵まれたとしか言いようがないんだもの。
    エピローグの、救助前後の話が実際に救助した漁船乗組員の話と食い違っているというのは興味深い。これが丸二日以上まともに寝ずに水から顔だけ出して過ごした遭難者の記憶の混乱だったとしたら、三日以内に自殺するという通常の遭難者も同じような記憶の混乱の中で海に身を投じたのかもしれない。
    一点だけ気になったのは、人間による環境破壊についてのくだり。筆者の主張なのか遭難者自身が語ったことなのかあいまいな文章が、そこだけ浮いているように感じられた。

  • 4102900217 227p 2000・10・10 ?

  • これは小説ではなく、本人の実体験を記したノンフィクションである。
    ダイバーなら、だれにとっても他人事ではない「漂流」。そのときどういうことが起こるのか、本書は赤裸々に語ってくれる。

    しかし、これは可能な限り避けたい話。
    著者が今、この話を武勇伝にして、ダイビングショップを営んでいるのはちょっといただけないかな、と思う。

  • ダイバーだったら最も経験したくないシチュエーションの一つ、漂流。自分が漂流したらと考えただけで、じわりと冷や汗が出てくる。漂流してしまうきっかけは、ダイバーとしては基本とされているバディシステムをまもらなかったこと。スピアガンで魚を取るのに夢中になってはぐれたってやつ。だが、きっかけはどうでもいい。こういう状況は十分ありうる。230キロという距離は海流の速さによってしまうが、問題は時間。3日も海に首まで浸かって一人で漂流していたのだ。海で遭難した場合、食料も水もある救命ボートに乗っていても、3日以内に90%が死亡するのだ。まさに生きるのを「やめて」しまう。それを、3日間も一人で、もちろん食料、水は無し・・・沖縄生まれでポジティブな考え方をする傾向にあるのが生還のキーだったらしい。まじめで臆病なサラリーマンは生き抜けないらしい・・・どうしよう。決して文学的ではないし、名文でもないですが、ドキュメンタリーの迫力があり、生きる力って何なのか、生きようとすることは、どうゆうことなのか、思いをめぐらせてしまう本です。いかにポジティブに考えることが、生き物として重要なことか!海水も1日800mlだったら飲んでも死なないことも初めて知った。漂流中に出会う発光プランクトンや、鯨、カニのエピソードなど、海はやっぱり不思議です。昼でもダイビングの時は水中ライトを持っていこうと思った。夜見つけてもらえるぞ・・・

  • 体一つで230kmも海を漂って生還した人のノンフィクション。 本人が書いていないのが、残念ポイント。でも、漂流しているときの心境とか出来事とかが結構細かく書かれているので、それなりに移入して読める。 漂流に限らず、海ってこえぇなぁと再確認。 トラブルから生還した人の挿話もあって、つくづくすげぇなぁと感心。

  • 25年前に新島の北5キロにある鵜渡根で、潜水しながら水中銃でハンティングをしていたダイバーのうち1人が漁に夢中になるあまりバディとはぐれて黒潮に流され漂流、56時間後に銚子沖で漂流しているところを近くを通りかかった漁船に救助されたという話(日本ではスペアフィッシングはすべて禁止されている)。本書によると「海難者のほとんどが救命ボートに乗って、食料や水に恵まれてなお、2日目か3日目に絶望から発狂し自殺にいたるというパターンが国内のみならず海外の海難者に共通する記録」だそうなので直接海に身体を浸けたまま3日目になって生還したというのは奇跡的なことらしい。助かった秘訣は、読むかぎりラッキーだったというほかはなく、それと本人がとても前向きで楽天的な「南国気質」だということも56時間の漂流に耐えさせたと示唆している。ただしそういう気質の人は事故にも遭いやすいのではないかとも思うけれど……。著者自身ベテランのダイバーでダイビングの事故を防ぐための本を書いているらしく、潜水事故の背景や海の話がいろいろしっかり解説されていておすすめ。

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ダイバー漂流 極限の230キロ (新潮OH!文庫)の作品紹介

救命ボート、食料があってすら、遭難者は漂流3日以内に絶望し自殺するという。身一つで流されたダイバーが、新島から銚子沖までの230キロを生き延びた。

ダイバー漂流 極限の230キロ (新潮OH!文庫)はこんな本です

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