- Amazon.co.jp ・本 (239ページ)
- / ISBN・EAN: 9784102901519
作品紹介・あらすじ
精神科医である「私」とは一体何者なのか。患者の妄想には巻き込まれるのに、自ら狂気を選び取ることはできないのか。あらゆる狂気と向かい合ってきた著者が、そのメカニズムに迫る。
感想・レビュー・書評
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むずかしかった
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面白かった
本人が表現できない不安があふれ出て型になったものが病
脳の機能の病
身近にいる、統合失調症患者のこれまでを考えると、
思い当たる節がある
病気になってしまったら楽なのに。。。と思いつつ詐病もできない自分と
病を得たあの人との違いは何なんだろうと思って読んだ -
個人的には近年の「年の功」を感じさせる本より、
まだ「若書きの至り臭」がプンプンする、
読み手によっては眉を顰めそうなトーンのこの本や、
『ロマンティックな狂気は存在するか』といった、
シニカルで辛辣な初期著作の方がずっと好き。 -
人が何故狂うことなく生きていられるのか。
著者の体験談と症例、客観的な事実に交えて語られる著者の言葉。
往々にして『常人と狂人は紙一重である』と言われるけれども、本書では『常人と狂人には大きな隔たりがある』と説いている。
精神科医であるからこその狂人にたいする言葉が書かれている。誰もが狂うわけではないし、脳味噌の異常があると。なり済ましではなることができないと。 -
私が春日センセイの本を読み続けるのは、まさに、こういう本が読みたいからなのです。時折、とても厳しい言葉で人を批判することができるところも含めて。
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精神科医の著者が精神病のメカニズムを語る。哲学的ではなく、著書の体験談・症例などを挙げながら精神病について説いているので、楽に読めた。
わりとはっきりモノを言う著者だな。
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・一番はっきり理解したことは、脳の機能の異常により起こされる狂気と、何らかの外圧に反応するリアクションとしての狂気はまったくの別物だ、ということ。リアクションの狂気は、環境が変わるなどすれば収まるもの。が、脳機能の異常によるものにおいては、正気に戻るということはない。 ・精神科医の世界って嫌なものなんだろうなぁということが、著者の辟易した態度からよく分かりました。