いつかX橋で

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著者 : 熊谷達也
  • 新潮社 (2008年11月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (398ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103001522

いつかX橋での感想・レビュー・書評

  • まず、読む際には相応の心の準備が
    必要な1冊でもあります。
    ちょっとショックを受けると思います。

    性格も違った二人の青年が
    ひょんなことから出会い、友情を築いていきます。
    だけれども、戦後の世は残酷で
    過酷過ぎるほどの運命を二人に用意していたのです。

    でも、彼らの生き方を批判できますか?
    それしかできなかった彼らを…

    ちなみに最後は
    ある悲しい事件を彷彿としてしまいました。
    (ただし加害者の出身地はその近隣の市です)

  • 戦後すぐの混乱したころの仙台を舞台とした小説。戦争をきっかけに挫折した生真面目な青年と、腕っ節の強い友人の友情を軸に、話が進んでいく。

    X橋、仙台空襲、戦後に駐留した米軍、花街…それぞれバラバラに認識されがちな事象が、登場人物の物語としてひとつにまとまっている。文体はわりと読みやすく、突飛な設定もないのに、話の背景がしっかりしているのでお話の世界にぐいぐい引き込まれる。

    話のキーとなるX橋は隣に別な橋が架けられたことにより取り壊しが進行中。「X橋の下のトンネル」を虹に見立てる記述を読みつつ、あの橋がちゃんと機能しているうちに仙台で暮らせてよかったな、とそんなことを感じた一冊。

  • 空襲で母も妹も家も失った祐輔。
    特攻隊くずれの彰太。
    二人の友情と、身一つで食べている淑子と祐輔の愛情の物語。
    最終章は哀しくて切ない。

  • ここ最近に集中して熊谷達也の本を数冊読んだ。この『いつかX橋で』は,とりあえづその中ではもっとも出来のよくない作品でござした。

    たぶんどっかの雑誌に連載を開始する時に,物語のプロットを最後までは考え終わらずにスタートしてござったのだと思う。

    この物語の最後はなんとも読者には欲求不満というか消化不良というか,そういう評価が多いのではなかろうか。

    わたしはまだ他の方のこの本の感想/評価を読んではいないが,この感想を書き終えてUpしたら少し読んでみようと思う。

    やはり小説を書くときのプロットをしっかりのっけにかためる,という準備は大切なのだなぁ,とあらためて思ったのだよ。

    まあ,連載だと回数の制限とかもあるだろうから,むづかしい面はあるとは思うですけどが,だからこそのっけのプロットは大切なのさあ,と感じたね。

    作家を目指すそこの主婦のおばさんと実質定年間近の還暦おじさん,気をつけてくださいよ。

    まあ,なんにしても小説というのは書き出しの掴みと,ラストへの盛り上がりがむづかしいね。すまんこってす。すごすご。

  • 短っ!これで終わりか!人生これからだってのに。祐ちゃんがおじいちゃんになって昔を回想するエンドだと思ったのに。残された淑子はどうなる!?きっかり一生分が読みたかった。

  • 戦後の様子を知る勉強になりました。
    主人公周辺の人達の爽やかさと物語の報われなさが残るお話でした。

  • 泣いてしまいました。
    一生懸命生きている人々が報われないような気がして。

  • 彰太は伊達政宗イメージ。

  • 結末が嫌だなぁ…
    展開が少々強引なところも気にかかる。

    ただ、今の日本に必要な作品であるとは思う。
    今の日本で必要とされているかは、また疑問であるが。

  • この作家の作品は初めて読みました。舞台は戦後の仙台です。主人公祐輔と親友彰太ほか登場人物に好感を持ちながらどんどん読み進みました。少し前に花村萬月のワルツを読み終え、時代背景、社会情勢が共通しているのでなおのこと興味深かったです。切なさが残りつつも読後感はよかったです。

  • 何か似た様な内容が頭をよぎった、そうか、つづらさんの云う様に萬月の「ワルツ」半村良の「晴れた空」戦後の事を描いた話は挙げれば枚挙に暇がない。だから、そう感じたのか。前作だったか仙台を舞台にした話もそうだった。それだけ僕も沢山の本を読んでいると云う事かと独りごちている。日本人が初めて敗戦を味わい、忘れたい、思い出したくもない、時代の事ながら書く、資料が沢山或るから書き易いんだろうな。内容は似たり寄ったりでも、作家其々の視点で描いてるんだから、同じくくりで判断してはいけないのだろうが、後発のモノは、そうされてしまう、因って星は2つ半。好きな作家だけど、此処は厳しくね。

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いつかX橋での作品紹介

土屋祐輔は、貧しいながらも大学進学を夢見て勉強に励む学生だった。しかし、空襲で一夜にして母と妹、父が残した家を失ってしまう。仙台駅北のX橋付近で靴磨きを始めた祐輔は、特攻隊の生き残り「特攻くずれ」の彰太と出会う。戦争がなければ出会うはずのなかった二人は、しかし互いにとってかけがえのない存在となっていく。パンパン・ガール、GI、愚連隊、人々で賑わう闇市-終戦直後の仙台で、絶望から必死で這い上がろうとした少年たち力強さを謳う青春長篇。

いつかX橋ではこんな本です

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