隠蔽捜査

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (317ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103002512

感想・レビュー・書評

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  • お友達に「今野敏を読むならコレがいいよ」って言われて買った。

    すっごい面白かったんですよ、おすすめどおりに。
    主人公いいね!
    続編あるけど、文庫化したら買います。

  • 警察庁の官僚としてマスコミ対応を担当する主人公の竜崎は、息子に浪人してまで東大へ行くことを薦めたりするなど、エリート意識が高い人物である。そんな竜崎が警察全体への信頼を揺るがしかねない事件と、家族の不祥事を知って悩むこととなり・・・頭が切れて仕事は出来るものの堅物な竜崎の印象が、事件や家族に向き合ううちに変わっていきます。読後感が爽やかでおすすめです。(2008.11.22)

  • 大沢在昌と好敵手であると、お互いを評しあっているのを新聞の広告で読んで、この度初めて手にした。警察小説だが、犯人との勝負ではなくて、警察内部の問題を取り上げてあり、派手な暴力やスリルは無いけれど、そのぶん話もわかりやすくてすんなり読めた。しかしこの主人公といい、上司といい、保身や出世以外には関心がないという人物は実際いっぱいいるのだろうなと思わせる。しかし「男は仕事、女は家を守れ」の一言で世の主婦を何人敵に回したろう。でもシリーズなので、次もたぶん読むだろうな。

  • 文章が読みやすくて面白かった。<br>
    竜崎の思考の明快さにびっくり。ただの時代遅れの変人だと思っていたが、本を読み進めるにつれて実はめちゃくちゃ頭がいい事に気付く。そしてそれを書く作者もしかり<br>
    日本の受験制度、学歴主義を批判するのは所詮負け犬-東大に入学した人に受験を批判する奴はまずいない。なるほどね。<br>
    人間と動物を分けるのは理性だ、愛だの性欲だのそんなのは犬にでも猫にでも猿にでもある。人間が人間たる所以は理性、後のことを考える力だ。ふむ。<br>
    自分に対しても他人に対しても如何なるときにも原理原則を曲げない精神にあっぱれ。<br>
    それでも人間っぽいところもある、不器用が故の照れ隠しか。<br>

  • おもしろかった!現場で働く刑事だけでなく、お役所で働くキャリアの人たちも大変なんだなぁと思い知った1冊。竜崎さんみたいな人が実際いてくれたら未来は明るい。
    今野さんの小説は本当に読後感が最高。

  • 2008/1/19

  • はじめはどんな主役だ…と思っていたけれど
    だんだんとそのキワダチぶりに魅力を感じ始めた。
    東大に入るのは、その学歴を利用するため、とか
    勉強に対する姿勢とか結構うなずけるし。
    真のエリートとはこうゆぅものか!とさえ思えてくる。
    ある意味キャラクター小説。
    竜崎の真っ直ぐさがおかしいと思えてしまったけど
    たぶん自分の方がおかしいんだろうな。
    \"大人になる\"という概念が知らない間に捻じ曲がってしまったんだろうな。
    反省しつつ…

    面白かった!
    家族の問題もスッキリ一本の線が通って終わったし良かった。
    この作者の書く小説は「爽快」とか「気持ちいぃ」という雰囲気が似合う思う。

    個人的に魅力を感じた登場人物は、
    竜崎に「いい官僚になれる」といわれた彼の妻。
    それと、有能な部下・谷岡。
    次回作は誰が出てくるのか楽しみ。

  • 東大卒キャリアの竜崎。私大卒キャリアの伊丹。小学校が同じ。竜崎は伊丹に苛められていた。
    少年法で早く出てきた元犯罪者が3人連続で殺された。犯行日が警察の非番スケジュールと同じ。竜崎はすでに知っていた。
    一流私大をけって東大を狙わせて浪人させた次男。妻に様子がおかしいと言われ部屋に入る。タバコの先にヘロイン。竜崎に相談するともみ消せ。
    現役警察官による連続殺人事件とキャリア家族のヘロイン使用。警察のスキャンダルによる更迭人事を恐れる。長女の縁談になくなる。
    容疑者である警察官を参考人としてよんだのをマスコミに見られる。最初の犠牲者者が少年犯罪者であるのをすっぱ抜いた新聞の社会部長から隠蔽の疑いをかんぐられる。総務課長として竜崎が刑事部長の伊丹を訪問。上からの指示で隠蔽をはかる伊丹。物的証拠がない事を理由にお蔵入りを計画。
    隠蔽を支持したのは坂上課長。それ以外はかかわっていないことがわかる。息子も自首させると伊丹を説得する。一日考えさせてやる。
    伊丹が電話に出ない自宅を訪問。激務におわれる伊丹の家庭は崩壊。子供もいない。妻は実家の仮面夫婦だった。
    犯行に使われた拳銃がテーブルにある。拳銃は大森署の所定の場所にあった。
    自殺を考えていた伊丹を説得し、拳銃を竜崎が預かり元の場所に戻す。現役警察官が犯人であることを竜崎が発表。
    坂上と大森署長が更迭。息子の自首で竜崎の左遷。大森署長。妻からはよく自首させたと父親として褒められる。
    娘には企業は家族に犯罪者がいるかなどは調べないと告げた。結婚する気はなく就職活動にはげむ。

  • 竜崎伸也、四十六歳、東大卒。
    警察庁長官官房総務課長。
    連続殺人事件のマスコミ対策に追われる竜崎は、
    衝撃の真相に気づいた。
    そんな折、竜崎は息子の犯罪行為を知る―。
    互いに自らの正義を主張するキャリアとキャリアの対立。
    組織としての警察庁のとるべき真の危機管理とは。

    最初の方 動きがなくて イライラしたけど
    後半 良い感じで わくわくしました( ^ω^)
    竜崎さん 格好良い!

  • 友だちに借りて読みました。自分では選ばない本だろうから借りられてよかった。人間もよく描かれているし。

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著者プロフィール

1955年北海道生まれ。上智大学在学中の78年に『怪物が街にやってくる』で問題小説新人賞を受賞。2006年、『隠蔽捜査』で吉川英治文学新人賞を、08年『果断 隠蔽捜査2』で山本周五郎賞、日本推理作家協会賞を受賞。

「2023年 『脈動』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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