想い出あずかります

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著者 : 吉野万理子
  • 新潮社 (2011年5月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (251ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103006336

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想い出あずかりますの感想・レビュー・書評

  • 岬のはずれの一軒家に魔法使いのお姉さんが住んでいる。
    そこは子供たちの想い出をあずかってくれる質屋さん。
    あずけた想い出は、二十歳になる前に取り戻さないと、「ヒトデ」として海の底に沈められてしまい、
    それと同時に、子供たちは魔法使いのことも忘れてしまう───。

    魔法使いが言っていた、記憶と想い出の違い。
    「お母さんのオムライスがおいしかった。」これは記憶。
    「めったにオムライスを作ってくれないお母さんが、久しぶりに作ってくれて、すっごくおいしくてうれしかった。」これが想い出。
    うん、なんとなくわかる気がします。

    もしも自分なら、どうしただろう…。
    齢を重ねた今、楽しいことも、悲しいことも、何もかもひっくるめて今の自分がある。
    そう肯定しているつもりでも、できることなら手離してしまいたい苦い記憶もあるわけで…
    悩む……。

    ある日を境に、忘れられていく魔法使いが、淋しげでせつなかったです。
    何一つ変わらないようでも、見えなくなっているものってあるんだろうな…。

    最後、母の思い出を買い戻しに来た遥斗に、ホロリとさせられました。
    前向きな里華にエールを!
    そして、雪成にはゲンコツを!(笑)

  • 吉野さんは『シネマガール』に続いて2冊目。『シネマガール』が漫画のような軽いノリだったので、あまり期待してなかったんだけど凄く素敵なお話だった!私にも質入れしたい忘れたい想い出があるし、ずっと忘れたくない想い出もある。最後の里華と魔法使いの件と、遥斗くんが想い出を一度に取り戻すシーンが良かった。私が質屋を覚えてないのはもう20歳を過ぎちゃったからなんだなぁ。2011/522

  • 想い出限定の質屋さん。魔法使いがやってる質屋さん。
    お客さんは子ども限定。

    大人になると想い出限定の質屋さんのことは
    すっかり忘れてしまうシステム。

    いやな想い出だけを質入れする子、
    いい想い出もいやな想い出も執着せずに手放す子ども。
    決して手放さない子ども。

    魔法使いは世話をやくこともなく、
    突き放し過ぎることもなく
    やってくる子ども達を迎える。

    魔法使いとの想い出も素敵な想い出なのに忘れちゃうんだ。
    実は、きっと魔法使いは寂しいのかもね。

    どの想い出も大人になる自分を作ってきたもの。
    手放さないでと子ども達に言いたいな

    手放さなくても、
    忘れちゃうことなんてままあることなんだよなぁ。
    これが。
    いい話でした。

  • 小さい頃、こんな不思議で素敵な場所を
    見つけられなかったことが残念。

    私だったら、大切な思い出あずけるかな?
    子どもだったら、今ほど何も考えず
    あずけちゃうのかな・・。

    あの空間でリスが入れた紅茶がのめたら、
    それだけでうれしい。

  • 現代に生きるあっさりとした"魔女"。その姿は、「西の魔女が死んだ」に通じるところがあるけれど、この作品の魔女は「もっと魔女的」だ。ほのぼのとした子ども時代の思い出に囲まれた時から、いつしか大人になるってこういうことなんだね。年を重ねることの意味を、魔女と魔法を通じて教えて貰えた気がする。

  • 「おもいで質屋」という、子供にしか見えない魔法使いが店主の質屋のお話しです。
    ここでは、想い出を質にいれお金をもらい、二十歳の前日までに代金をもってくれば思い出も帰ってくるという質屋。
    もっとほんわかしたお話しかと思ったら結構シビアでした。
    私は「雪君、そりゃないよ」でした。

  • 物語の...中盤......

    あまりにも鮮明な悲劇に、胸を刺され、頭を殴られるような感覚に陥りました...

    辛い...なんとも辛い......

    しかし最後まで読んで思ったが、この魔法使いさんはもしかして...いや言うまい。

  • 魔法使いから里華に向けられた言葉の中に素敵な言葉がたくさんあったなぁ。こんな言葉をかけてくれる魔法使いがいるなら、オイラも通ってしまう、年齢制限で引っかかるけど。今日を忘れてしまうことで明日を何とか迎えることができるというほど、多分オイラは追い込まれたことがない。だから、芽依が想い出を売ってたことに対する抵抗感は里華と一緒だ。記憶を売ることでいじめに耐えていた芽依を、里華が魔法ではなく人間の力で助けてあげられたのはよかった。悠斗がお母さんの通夜に札束をつかんで、魔法近いのところにお母さんの想い出を全部取り戻しに行ったのも(お母さんの最後のプレゼントは涙出た)。魔法使いではなかったけど、オイラにも救いの一言をくれる人がいたなぁ。オイラは、まわりの若い奴らに言ってあげられてるかなぁ、できてないよなぁ。質に入れなくても忘れていくことが多くなったし。

  • 帯を見た時泣けるのかぁと思いながら読んだけどちっとも泣けなかったYO!それどころか出てくる子供らにムカツイてたYO!なんかさ、子供だから許される、、、とは限らない発言をしおってからにグギギって。優しい気持ちで読めないのかもしれぬ今日この頃。

  • ■ 1565.
    〈読破期間〉
    2015/4/30~2015/5/1

  • 思い出屋さんをやっている魔女が出てくる。

  • 想い出にならない人。それが運命の人

  • 多分、あらすじと表紙だけで、現代ものの質屋が舞台の人の想いにまつわるちょっといい話かなと思ったのが、間違いだったんだと思う。

    パーツは間違ってないのだけれど、その質屋が本物の魔法使いで、リスがお茶を入れてくれて、カタツムリが窓を掃除している。

    最初からそう書いてあるのだけれど、なんというかすとんと素直に読めなかったので、最後までちぐはぐとして据わりが悪かった。
    質屋以外の部分は上手いと思うので、やっぱり思い込みは良くない。

    カバー写真 / copyright:chiemi nakajima/orion/amanaimages,TAKAHASHI TOMIO/orion/amanaimages
    装幀 / 新潮社装幀室

  • NHK FM FMシアター「想い出あずかります」の原作
    http://www.nhk.or.jp/audio/html_fm/fm2013001.html

  • 子どもにしか行けない「おもいで質屋」。そこには魔法使いがいて、思い出を預ける代わりにお金をくれる。
    ゲームを買うお金欲しさに些細な思い出を売りに来る子ども、いじめられている事実を忘れたくて思い出を売りに来る子ども、思い出を預けることに反対な子ども。いろんな子どもが思い出質屋に魔法使いに会いにやってくる。ファンタジーで、ほんわかしているけど、思い出の大切さが描かれている。

  • おもいで質屋、海辺の崖の先の魔女が開いている子供対象のお店。ファンタジー的な要素もあるけれど、内容はけっこう子供時代、学生時代の問題山積みの真面目なもの。

  • 鯨崎の海辺には、魔法使いがいます。そのことを知っているのは子どもだけ。20歳を過ぎるとその記憶が消されてしまうからです。その海辺で魔法使いは何をしているのかというと、子どもの想い出だけを預かる質屋をしています。ずっと変わらず長い間質屋をしてきた魔法使いですが、ある女子高生と出会い何かが少しずつ変わっていきます。

  • 想い出無くして人は成長出来ない。
    だから、いつまでも想い出は星の様にその人の中で輝き続けるのかもしれませんね。

    大切な想い出に気付く瞬間があれば、人は変われるのかもしれない。
    と、しんみり思った一冊。

  • 図書館で借りた本。

    本屋さんのアンソロジーで「ロバのサイン会」が
    良かったので凄く期待してたけど失敗だったかな。

    悪くはないし、想い出と引きかえの質屋っていうのは
    凄く面白いけど起きる事件というかエピソードはかなりシビアだ。

    とくに雪くん、友達にしろ恋人にしろ付き合い方の
    スタンスは確かに人それぞれかも知れんが、
    偉そうな事言ってるわりには、
    彼女に別れ話すらまともにできなくて相手から言い出すように邪険にしたり、コソコソ彼女の親友にチョッカイ出したり、お前クズだろ、とマジで思った。
    作中で誰も「お前カッコ悪いよ」と言わないので
    不快感がしばらく後をひいたのかな。
    評価が辛口になってしまった。
    ラストは良かったと思う。

    他のを読む気がなくなってきたな。

  • 思い出にならない人が、運命の人、かあ。

  • 思い出を質に入れるという発想が新鮮。でも少し内容がファンタジー要素が強く、なじみづらかった。中高生には向いているかも。
    それにしても雪くん、出だしはいい奴だったのに彼女の親友にせまるなんてひどすぎる。あの豹変ぶりはないなあ。

  • 超おすすめ!
    こんな魔法使いさんに見守られて、子どもの時代を過ごしたかった!

  • 鯨崎町の子どもたちにだけ知られていることだが、ゴツゴツとした崖を降りていった所に、そのお店はある。
    「おもいで質屋」
    丸い文字で書かれた木目調の看板が掲げられたカシスムースのような見た目の可愛い小屋。
    そこに住む魔法使いに想い出を預けてお金と交換する。20歳になるまでに取りに来なければ、想い出はヒトデになって海に沈んでしまう。
    遥斗はお母さんに怒られたり嫌な想い出を毎日毎日預け、里華は一切想い出を預けずそれでも毎日のように質屋を訪れる。
    大人になる前に掴むことができる柔らかな想い出。

    シンプルなファンタジー。
    魔法使いと男の子と女の子。それぞれがそれぞれの時で感じる思いを繊細に描いたストーリー。

    20歳になると「おもいで質屋」のことを忘れてしまうという、子どものためだけの物語が純粋すぎてあまりにも美しい。
    10代の頃の想い出って、その時には預けてしまっても良いかなと思うんだけど、大人になるとその頃の想い出はあまりにもキラキラしていて、こういう話を読むと羨ましくなってしまう。

    年明けから良い本を読みました。

  • ファンタジーっぽくて、軽くて読みやすかった。

  • 海辺に「おもいで質屋」があって、そこに住む魔法使いが、思いでと引き換えに、お金を貸してくれる、そんな噂が、子供たちの間に広まった。大人になると、踏み入ることができなくなる「おもいで質屋」。女子高生のリカと、魔法使いの交流を描く。
    私が子供で、「おもいで質屋」が実際にあったとしても、思い出を質に入れたりしないだろう。どんなにいやな思い出でも。なぜなら、忘れることが、私にとっては、最大の恐怖だからだ。だから、魔法使いとリカが、お互いに大切な存在になれて、二人とも記憶を残していて、そういう結末にほっとした。辛いことも、悲しいことも、嬉しいことも、思い出があれば前に進んでいける、私はそう思う。たとえ、思い出す度に涙が溢れ、二度とあえない人のことでも、忘れたくはない。

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想い出あずかりますの作品紹介

海辺に住む不思議な女性と女子高生の、切なくも幸せな出会い-。嬉しいのに涙が出て、傷ついても信じてみたい。自分にそんな感情があることを、初めて知ったあの日。こんなに大事な想い出も、人は忘れてしまうもの?毎日が特別だったあの頃が、記憶の海からよみがえる。

想い出あずかりますのKindle版

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