空色ヒッチハイカー

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (281ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103007524

作品紹介・あらすじ

あれほど憧れ続けた兄貴の背中を追いかけて、18歳の夏休み、僕は何もかも放りだして街を出た。兄貴の残した年代物のキャデラックに免許証。抜けるような夏空。ミニスカートにタンクトップの謎の美女・杏子ちゃんが、旅の相棒。個性あふれるヒッチハイカーたちと一瞬の出会いを繰り返しながら、僕は、ひたすら走り続ける!バカだからこそ、突き進める。真面目だからこそ、迷わない。-究極の青春小説。

感想・レビュー・書評

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  • 完璧な「お兄ちゃん」を追う弟・彰二。
    それをひとやすみして旅にでる。
    「お兄ちゃん」の車で。無免許で。
    免許証は「お兄ちゃん」が以前紛失して、再発行してから出てきたもの。
    なぜ再発行したものを使わないのかと思ったけれど
    いつの間にか忘れてしまった。
    本当は大きな意味があったのに。

    「お兄ちゃん」は過去形で登場する。
    それに彰二はどこか悲しそうでもある。
    だから旅の相棒となった杏子ちゃんと同じことを考えた。
    ・・・もういないのだと。

    関東から九州までの間には、いろんな人たちと出会う。
    見知らぬ人が見知らぬ人の車に乗る。
    けれどそこには危うさなど微塵もない。
    わたしも乗ってみたいとすら思う。

    そして旅をしていた理由がわかるあたりで
    ストーリーの空気が変わっていく。
    大事なものを取り戻すために出場したのは「イチゴ飛ばし」。
    苺を口にいれてプッと吹き出すのだ。
    なんと粋な競技の登場だろうか。


    彰二と杏子ちゃんのこれからははじまったばかりだ。

  • ① この本を選んだ理由
    ちょうど250ページぐらいでサクッと読める本を図書館で探していて、タイトルの響きとページ数で選びました。

    殺人事件とか、推理とかでなく、平凡な日々のストーリーにのっかるような作品に出会いたいと思っている今日このごろ…


    ②あらすじ 
    18歳の高校生が主人公。
    兄を追いかけて東大受験を目標にしていたが、そのお兄さんが消えたことをきっかけに目標も消えた。
    夏期講習を休んで、1959年製キャデラックに乗って、旅に出た。


    ③感想
    のんびりした感じ。
    晴れた日に空の下で読むと心地よさそう。


    ④心に残ったこと
    僕は常に目標を設定して生きてきた。目標を到達するため努力することが僕の日常だったのだ。


    ポリティカルコネクトレス

    ⑤登場人物
    秋津彰二 18歳
    柏原杏子 美女

    秋津彰一 兄 名の知れた秀才 22歳
    坂井 名の知れた悪 22歳

    箭野 やの

  • ずっと前に読んだので、詳細は覚えていませんが、面白かった記憶があります。また読みたいです。橋本さんの作品の題名が好きです。

  • 読後感はハッピーになります。

  • 夏休みの七日間
    実際の地名が出てきて、自分の地元が出てきたときちょっと嬉しかった
    まだ若くてこれからがある けどこどもじゃない
    そんな不安定な感じが爽やかさも感じる瑞々しさで書かれてるような気がする
    ちょっとした冒険をして一緒に成長したようななにかを成し遂げたようなでもなにも変わらないようなそんな気分に読んだ後なった

  • うーん。可もなく不可もなく…というような感じ。お兄さん連れ戻せたとして何がしたかったの?って思ってしまう。兄に倣う人生しか考えてなかったけど、自分の生き方を見つけました、って感じの本かな。

  • 常に目標としていた兄の残した1959年製のキャデラックに乗って、途中で拾った杏子と一緒に、彰二は九州を目指した。
    道中で出会うヒッチハイカーは、必ず乗せると決めて。
    18歳の、自分の先の道を見失いかけた青年の、旅立ちの物語。

    ヒッチハイカー達のエピソードは、他愛のないものばかり。
    そのおかげで、彰二本人のストーリーに重きが置かれ、印象深く感じられました。

    自分が見つけたもの、自分がこれと決めたもの、お兄ちゃんの選択を応援したいと思います。
    ご家族の反応はどうなのかな、とは気になりますが。

    私自身も、子供の置かれた立場、選んだものを信じて応援する親にならないと、としみじみ感じる次第です。

  • ロードノベル、やっぱり好きだ。自分も知らない土地にいるような気がしてワクワクする。国道一号と二号の旅だからオイラが知っている土地の登場を期待したけど、残念ながらちょっとだけだった。
    読後は洗車したくなった。オイル交換して少し遠出したくなる。彰二と同様に隣に女の子がいればさらにご機嫌だ。オイラにできるのはオイル交換までだけど……
    『ファンダンゴ』をもう一度観てみよう。

  • 様々な人との出会いと別れをくり返す一冊。
    読んでいるうちに旅がしたくなり、それ以上に映画『ファンダンゴ』を観たくなりました。
    お兄ちゃんの件で展開が読めてしまったのと、ちょくちょく不快なシーンや人物が出てきたのが残念。
    橋本紡は好きですが、この本はあまり合わなかったかな、と。

  • ほぼイメージ通りの青春小説。若干、余計なものはあったけれど、流れていく時間も人の距離もちょうど良い感じでした。

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