ハチミツ

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 93
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  • Amazon.co.jp ・本 (269ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103007548

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  • 女性に極端にだらしない父親をもち、それぞれ母親が違う吉野三姉妹。
    三十路も後半に入っても男性とは都合のいい付き合いしかしない澪、勉強はできるのに間が抜けていて粗忽な二十代の環、女子高生ながら料理上手でしっかりものだがどこか情緒のおかしいところがある杏。
    父親は冒頭から家出をし、母となる女性はいない(しょっちゅう新しい女性がやってきては出て行き、定着しない)。
    それぞれに何かが欠落した姉妹が、日々食事をともにしながらそれぞれの生活と向き合う姿を描いている。
    ちょっと前向きな気持ちになれる一冊だ。

  • 女性にだらしなく金銭に無頓着、だけどなぜか憎めない父。
    彼の娘、長女澪、次女環、三女杏はそれぞれ母親が違う。

    父の家出から物語は始まり、三姉妹それぞれの視点で物語は進む。
    杏が作る食事がとても温かみがあり、おいしそうで、いろんな事があってもとりあえずみんなで食卓を囲めばなんとかなるさ、という気にさせてくれる。

    軽いタッチで描かれており、さくさく読める。
    三姉妹のその後が描かれたらまた読みたいな。

  • ん~~~~~~
    末妹のエピソードとか、ちょっとカユくなる・・・
    個性的演出なのか、あんな中学生いないでしょって。
    最後は無難?にハッピーエンドでいいと思いますが。

  •  長女澪、次女環、三女杏。思考回路的には、わたしは環と一番近いかなあと思った。冒頭で父親の家出の置手紙を見つけるくだりでは、とくにそう思った。正しいと教えられたことをとりあえず正しいものだと認識して、それ以外のことに寛容になれない感じ。頑なというか、融通がきかないというか。しかもそれは、自分でもある程度自覚がある頑なさだと思う。自分でも狭量的だとわかっているのに、それでもやっぱり、譲れない感じ。他人が思っている以上に、自分が一番もどかしく感じてる、不器用な感じ。

  • 浮気性の父を持ち、それぞれ母の違う3姉妹。父が家出して少しずつ動き始めた彼女らの生活。その恋愛事情と生きていく様は、それぞれに不器用でやるせない。3人それぞれの視点で代わる代わるなので、はじめ少し読みにくかったが、徐々に面白くなる。一見要領のいい長女澪、美人なのに無頓着で躓きの多い次女環、しっかり者だが自分の感情に疎い末っ子の杏。それぞれの恋愛は不透明で、どこまで感情が通っているのか分かりにくい。それはおそらく両親の問題から尾を引いており、純粋に恋愛を夢見たり、異性を信じることができないからなのだろう。それでもすっきりしないまでも、それぞれの結末を見る。最後の大団円的なところは、悪くないけれど唐突感は否めない。3人の恋愛の顛末は現実的と思うけれど、それだけにラストの唐突さで現実味が遠のく気がする。でもあの父親ならそうなのか、とも思ったり。こんな内容なのに、読後感がそこそこ爽快なのは、そのせいかもしれないけれど。

  • 三姉妹、それぞれ壊れているような、危うい感じ…
    ごはんがおいしそうでした。

  • 炊きたてのごはんに味噌汁の朝ごはんがたべたくなったよぅ。みんな壊れてるようで芯があっていい。だれかの一人称だけでもよかったかなあ。あと、もっといい装丁にできひんのかったのかと不満。

  • 吉野家の、末っ子女子高生と姉二人ОL、それぞれの個性がおもしろい。物語最初に、ちゃらんぽらんな父家出。三姉妹は、実は、皆母が異なる、なんと。三姉妹は、お互い長所を認め楽しみ、短所は的確冷静に判断、受け止め合う。それが、甘えがなく、気持ちよい。ちゃなんぽらんな父が、唯一ちゃんとしていたのは、食事。食事は基本みんな揃ってする。きちんと作り、きちんと味わう。食と言うのは、やはり、人間の営みの基本なのか。やはり食育が大切ということか?そんな基本について考えた。

  • それぞれ、なにかあるみたいだけど……わたしにだってあるけれど、ご飯がおいしければそれでいい。

    家族だからこそのあれやこれや
    いっしょに食べることで家族ができるのかな…

    ヘビーなできごとも、食を介してほっこりできるなぁと
    前向きになれる一冊♪

  • まるで性格が違う、母親も違う三姉妹の、家族のお話
    最初は会話が不自然なような気がしたのですが、だんだんこの世界ではこれもアリかも、と思えてきました
    「今日のごちそう」が短すぎて消化不良感があったので、しっかり読めて満足です

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