「本」に恋して

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著者 : 松田哲夫
制作 : 内澤 旬子 
  • 新潮社 (2006年2月23日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103009511

「本」に恋しての感想・レビュー・書評

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  • 本を作る工程をたどった本。
    作者の本への愛がすごい。さすが編集者。
    (安野光雅と仕事しててうらやましい。)

    作家さんが本を(罪悪感でどきどきしながら)バラしてみたり、工場に行って作らせてもらったり、なんと製紙工場で紙が作られる工程までさかのぼって調べてみたり。
    詳しくて面白いです。日本の製本技術に乾杯!!!

    ただ「小口」など、本の部分の名称がいきなり飛び出してくるので、調べながら読むことになりました。まあ私が無知なだけなんだけども。
    見返しに本の絵と部分名称のっけてくれたら評価UPしますよ!

    そして何より絵がいいですね!!内澤旬子さん。
    以前nyancomaruさんがコメントでこのシリーズと『おやじがき』を紹介してくださいました。
    細いペンで書かれた絵と文字。繊細ながら滲み出る強い個性。文字も読みやすくポップで、整いすぎない愛らしさがある。よい。

  •  “編集者として、ご自分が携わってきた本にまつわる思い出話を書いた本”なのかと思って読み始めたので「???????」。「1冊の本ができるまで」を追った体当たりレポートだったのですね。 さまざまな印刷の現場を見て歩いたレポートである『印刷に恋して』の続編的存在の本で、製本、製函、製紙、インキ製造の現場まで実際に足を運んで体験して紹介。今、書店に並んでいる本がどのような過程を経て、どのように作られているのか、松田さんの目と内澤さんの詳細なイラストで、読者に判りやすく紹介してくれます。 普段何気なく読んでいる本が“工場製品”として、どれだけ多くの技術と過程を経て作り出されているのかに驚くのと同時に、本ができるまでの過程って、(私も含めて)ほとんどといっていいほど知られていないんだなあと、痛感しました。どんな風に作られているのか、ただ漠然と思い描いたことはあっても、実際に目で見たことはなくって。だからこの本で長年の疑問を解決してもらって、とてもすっきりした気分です。 いやあ。スリップやちらしって、機械で挿入するんですね。カバー&帯をかけ、スリップ、読者カード、ちらしの挿入を一度にしてしまう優れモノの機械があるなんて!てっきり人間の手で行なってるのかと思ってたわ!しかもこの自動カバー掛け機、日本独自のものなのだとか。ますますビックリです! 機械を実際に動かす技術者の方々の現場での姿も印象的。こういう方々の存在があるからこそ、本が本として存在するんですねえ。今後本を読む時、装幀だけでなく造本の部分にまで注目してしまいそうです。前編にあたる「印刷に恋して」も、ぜひ読んでみたいです。 本の形態はこれからどんどん変わっていくんでしょうが、私はやっぱり紙で出来た本がいいなあ。

  • 印刷に恋して、はフィルムからDTPへの移行期の話で今では状況が全く変わるが、こちらはアナログな印刷の話なので今でも役立つ。

  • おすすめ資料 第131回 紙の本の楽しみ方(2012.1.20)
     
    みなさんは紙の書籍と電子書籍、どちらをよく利用しますか?
    タブレット端末の普及によって電子書籍はさらに身近なものになりました。
    重さや大きさを気にせず何冊でも持ち運べる携帯性は紙の本にはない魅力ですが、紙には紙だからこそ感じられる魅力もあります。
    今回ご紹介するのは、読むだけではない、物としての本にも注目している資料です。

    『「本」に恋して』では、原材料である紙の製造工程から、装丁の決め方、製本作業、印刷の色指定の裏側など、紙の本が完成するまでを、実際にそれぞれの工場を取材して描かれています。
    著者は編集者でもあるので、編集段階も含めた本の製作過程がうかがえます。
    さらにイラストレーターの内澤旬子氏による細密で温かみのあるイラストが数多く挿入されており、それぞれの工程を魅力的に伝えています。

    『印刷に恋して』は『「本」に恋して』と同じ著者とイラストレーターによるもので、本が作られる工程のうち印刷技術について詳しく紹介されています。
    若干専門的な内容が多いのですが、内澤氏のイラストが理解を助けてくれます。

    手触りなどで確認できる紙質や装丁とは異なり、完成した本から印刷工程はなかなか想像できませんが、活字を組んでプレスする活版印刷という技術で印刷された紙は、文字の上を指でなぞるとかすかな凹凸が感じられます。
    印刷技術の進歩により活版で印刷されるものはほとんどなくなってしまいましたが、現在でも漫画雑誌や週刊誌などザラザラの再生紙で発行されるものは活版で刷られているそうです。
    手に取る機会があれば、ぜひ誌面の凹凸を確認してみてください。

    電子書籍か紙の本かという択一論が語られることもありましたが、電子書籍の便利さと紙の書籍の味わい、両方を上手に楽しみたいですね。

  • 『本とコンピュータ』で「印刷に恋して」の後に始まった、「造本に恋して」が単行本化。続編といえるかな。分かりにくいとの配慮なのか、改題してある。とにかく待ち焦がれた!! 購入してみて気付いたけど、新潮社なんだ。装丁は晶文社風(というより甲賀流か)。

  • 印刷所へ走っていきたくなる!!!はだしで♪かけてく♪な・・・電子書籍ワールドになったらどうなるのやろ

  • 精密で味のあるイラストがたまらない。
    職人仕事ってかっこいい。
    それが伝統芸能とか国宝級とかそんな雲の上レベルではなくて、
    毎日の仕事の中の職人技というのにドキドキする。
    体も頭も使ってなんぼだよ。
    モノを作らない人を私はあまり信用してない。
    http://takoashiattack.blog8.fc2.com/blog-entry-780.html

  • 圕

  • 松田哲夫さんが書いたのだから文句はない。「クラフト・エヴィング商會と氏との付き合いの深さも含め、以前から氏の造本に対する造詣、いや、愛情の深さは尊敬に値するものだと思っていた。その人が本がどう作られているかを探訪したのがこの本である。読まずにはいられない。(前著「印刷に恋して」は読んでいない。気にはなったのだけれど、この人と印刷にはまだ距離があるよなと個人的に感じていた。今回はタイトルだけで充分に大丈夫だと感じた。)
    本はこうして作られるのです、と書くのではなく、あくまで編集者としての考えと、だからこその盲点という視線で書いているのがいい。どこまでも自戒の念を感じるのだ。その上で「恋」なのだ。とりあえず、この本に対する悪口の書きようを思いつかない。
    折角そういう本だから言うのだけれど、カバーを外してこのところ持ち歩いていた。面白いもので、この本は気圧と湿度に見事に反応していた。湿度が低いと表紙が外に反り、雨が近くなると内側に反り始めた。雨が降っている間はずっと内側に反り、雨が上がるとまっすぐになった。時々感じていたことだけれど、本と天気や湿度のことなんて今まで考えもしなかった。
    それにしても「恋」なんて文字をタイトルに入れられる還暦間近の人物なんて他にいるんだろうか。松田氏はきっとこれからも恋をしていくに違いない。

  • 手作業での製本、機械での製本、函作り、製紙、インキ、表面加工・・・本にまつわるあれこれを、これでもかと堪能出来る。
    いずれの分野でも「プロの職人」のお話が面白い。
    個人的には、ファンシーペーパー、レザック、タントの語源が一番面白かった。

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松田哲夫の作品

「本」に恋しての作品紹介

一冊の「本のかたち」ができるまで-編集狂・松田哲夫が案内する、めくるめく本作りの迷宮!装幀から、製本、函、紙、印刷インキまで。ベテラン編集者が、現場で体感し究めた本作りの奥義とは?緻密にしてダイナミックなイラスト満載、卓越したドキュメント。

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