言の葉摘み

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 34
感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (235ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103013716

作品紹介・あらすじ

旅、人、歌がくれた珠玉の言葉たち。待望の最新エッセイ集。僕は、こんな「ひとこと」と出会ってきた。

感想・レビュー・書評

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  • 宮沢和史さんの思考回路やどういったことを見ているのかが知りたくて読んでみました。

    彼の本質や、考え方がわかったのでとても満足しています。

  •  THE BOOMのボーカリスト、宮沢和史氏のエッセイ集。ミュージシャンらしく「言葉」がテーマだ。
     「男は女に永遠に借りがある。なぜなら、この世の全ての男は女性から生まれてきたのだから」など、すごく印象的な言葉が多く出てくるので、一つ一つを読み逃さないようにしっかり読みたい。

     沖縄人としてはやっぱり、宮沢氏は「『島唄』を作った人」としてのイメージが一番強い。あの曲が沖縄の人の心に深く刻まれ、多くの人にカバーされ、やがて世界中に広がっていったのはまさに音楽の持つ力を示したものだろう。地元に密着したものだろうが、いい音楽はどこにいってもいいのだ。
     このエッセイ集でも沖縄の話題が頻繁に登場する。本当に沖縄が好きなのだなあと思ったし、沖縄と向き合う際のその真摯な態度には心底感動する。桜坂劇場の話題も登場。僕もよく行くので、こういう身近な場所が出てくるのは嬉しい。
     …それにしても、恥ずかしながらこのエッセイ集を読んで初めて理解したのだけど、『島唄』はガマで自決した二人の絶望を描いた歌だったのだな。あのどこか物悲しい歌詞にはそんな意味があったのか。言葉って本当に偉大だと思う。

     他にも宮沢氏の趣味の釣りの話や、ツアー先での出来事などいろいろな話が登場するが、全て印象的な「言葉」を通じて書かれており、そしてそれらが描き出す大きなテーマは「旅」である。
     様々な場所を旅する宮沢氏。そしてその土地土地で言葉を見つけていく。世界中を旅していきながらも、言葉で人々とつながっていける。もちろん言葉で断絶する事もある。でもだからこそ言葉を大切にしたい。

     僕がこの本の中で一番印象に残っているのは、宮沢氏が紹介しているミュージシャン・どんと氏の書いた歌詞。

     「いつだって 君の顔/世界一 ほんとにきれいだよ」

     こんなふうに言葉は人を幸せにできる。

     宮沢氏はその鋭敏な感性で言葉を紡ぎだしていく。僕たちはただ受け止めることしかできないが、せめてしっかりと意味を味わいたい。

     …しかし宮沢氏の、本を買ったらカバーをすぐ外してしまうという癖は僕には理解できません!

  • 偶然と偶然が重なり、引き寄せられた一冊。
    The BOOMのフロントマンが記したエッセイ集で、僕の物差し・生き方に影響を与えられた良書。

    著者はあとがきで「言葉とは人と人とが理解しあうために生まれてきたはずであるが、言葉ほど人の心を惑わすものはない」と述べているのだが、全くその通りだと思った。

    人生の路頭で右往左往している迷い人に自分の進む道を教え、その最初の重い重い一歩を後ろから支えてくれる。もちろん答えや正しい道なんか無いのも伝えてくれる。

  • 図書館で立ち読みをする。わざわざ立ち読みする。借りればいいのにね。パラパラと拾い読み。(それだけで記事を書いていいのかな…)いいこと、いいことば、が書いてある。先月に、フリー・ライヴで、その歌声を聴く事ができたばかり。THE BOOM時代の代表曲『島唄』もアコースティクで味わう事ができた。アンコールは無いと思い、すぐに帰ったのだが、友人のブログにアンコールにシークレット・ゲストも参加したとの事…残念!それで、余計に気になる存在になってきたのが宮沢氏。また、ほかの本を読んだり、曲も聴きたいものだ…

  • The BOOMの宮澤和史は、とても好きなアーティストです。彼の言葉、詞に惹かれます。その才能に嫉妬を覚えます。「言の葉摘み」は、エッセイ集です。読んでいると、案外、同じような考え方をしていることが多く、共感をします。ほぼ同世代ということもあると思います。彼は、世界に通じる才能です。「島歌」が、アルゼンチンのヒットチャートでNo1となったのは有名な話ですね。地球の真裏に伝わる何かがあるからですね。いつか、一緒に仕事をしたいです。大きな夢ですが...。【さとう 2007,08/31】

  • こういう事を考える、MIYAという人間が好き。
    全てに頷く事は出来無いし、また、全てに頷けるなんてありえないと思うけれど。

  • ブームの宮沢さんはハングリー精神があって、そして、とっても温かい。

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