ヒップホップの詩人たち

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著者 : 都築響一
  • 新潮社 (2013年1月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (599ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103014324

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ヒップホップの詩人たちの感想・レビュー・書評

  • ヒップホップがファッションでもスタイルでもないコトバの表現行為であることに改めて撃たれました。むかしむかしロックに日本語の歌詞が乗るか?という論争があったそうですがR.U.M.DMCやエミネムの圧倒的な存在があったとしてもこの国のヒップホップは、はじめに日本語ありき、なのだと思いました。ラッパーが言う「リリック」(インタビューでは誰もが絶対「歌詞」とは言わない!当たり前?)とは、まだ言霊が信じられていた万葉の時代の「歌」なのではないでしょうか?いまヒップホップは安定という幻想の底が割れた時代の万葉集!万葉集に東歌というジャンルがあるように地方での仲間、生活を中心にリリックを紡ぐという表現活動はこの国の希望なのかもしれません。

  • HIPHOPは、内輪での殴り合いが他ジャンルより良くも悪くも表に出やすかったり、後発のジャンルだから叩かれやすかったりする。それゆえに研ぎ澄まされる言葉というのは確かにあるなあと思う。

  • リリックは読み飛ばすが、ドキュメンtリーとしては面白い。路地、団地、薬、女、犯罪、堕落と更生、はぐれものにしかなれない人々の話。
    ラップはファンタジーではないと思える。
    特にNORIKIYOは壮絶。
    志人とかは受け付けない。

    ここで知ったTwigyの夜行列車は最高の曲だった。
    BOSSの路上は確かに一つの叙情詩だ。

  • 持たざる者の音楽、ストリートから生まれた言葉をリズムに乗せて刻む。15人の日本語ラッパーの物語。
    紹介順に田我流、NORIKIYO、鬼、ZONE THE DARKNESS、小林勝行、B.I.G. JOE、レイト、チプルソ、ERA、志人、RUMI、ANARCHY、Twigy、TOKONA-X、ILL-BOSSTINO/THA BLUE HERB。全然知りません(笑)

    日本語のラップで言えば知っているのは古くは咲坂と桃内のスネークマンショーの「噂のカム・トゥ・ハワイ」が82年、吉幾三の「おら東京さ行ぐだ」が85年、しかしこれはヒップホップの文化とは違う流れの様だ。ヒップホップの要素の一つブレイクダンスが日本で知られたのが83年の映画「フラッシュダンス」そしてRUN-DMCのWALK THIS WAYがヒットしたのが86年で日本にヒップホップが伝わりだしたのがこのころからのようだ。TwigyやILL-BOSSTINOは1971年生まれでちょうどこのころヒップホップに出会った日本のヒップホップ第一世代だ。90年代のラップブームは94年のEAST END & YURIの「DA.YO.NE.」(ちなみにB面の「素直に」の方が好きだ)やスチャダラパー&小沢健二の「今夜はブギーバック」などコミカルな要素が強い。スネークマンショーも吉幾三もそうか。

    この風潮に対しこの本で度々とりあげられているさんぴんCAMPというイベントが96年日比谷野外音楽堂で行われ伝説のライブとなった。アンダーグラウンドのアーティストが世に出るきっかけになり、この本に出ている1978年以降に生まれた第二世代のアーティストはこのころヒップホップに出会ったものが多い。

    ニューヨークのダウンタウンのストリートで生まれたヒップホップの4大要素はラップ、DJ、ブレイクダンスとグラフィティ(落書きね)でラップは通常メロディを重視せずリリック(歌詞)で韻を踏み(ライム)、フロウという節回しをつけて喋るように歌う。日本語でやるのは本質的に難しいもんが有りそうだが出てくる詩はこの形式は守っている。歌詞を読んでて訴えるものがあるかというと微妙でした。そのまま本当に現代詩としてそうなものもあればベタに日常の出来事を綴ったものもある。やはり読むものではなく聴くものなのだろう。ITUNESで一通りサンプルを聴いたが興味を持ったのは一人二人かな。個人的にラップと言ってもメロディラインがきれいなものが好きで、そもそも英語の場合なんか何言ってるかわからんし。日本語ラップの場合はメロディが単調だとリリックやフロウそのものが好きになれるかどうかなんだろう。それでも「ランドセル俳人の5・7・5」の小林凛君の俳句の方が好きだが。

    それにしても悪い奴が多い。暴走族ていどではなく日本で3例目の決闘罪の適用やカード詐欺、麻薬の密輸や高校時代のオレオレ詐欺などこの辺りは全く共感できない。しかし例えばZONE THE DARKNESSは少年院で考え続けた時の話をこう語る。「少年院に入ってくるやつって、抱えてる問題がみんな一緒で、なんていうんだろうな、結局、辛いこととか現実と向き合えないっていうことがひとつと、あとは見栄っ張りっていうか、自分を強く見せようとするっていうか、そのふたつだけなんですよ。」そして今では「けっきょく、普通に働くのが一番大変だし、普通に暮らすことが一番大変だし、でもそれが一番幸せな気がします。前は、普通のサラリーマンのひととか、だっせーなって思ってたけど、いまはいやいやちがうって。何十年も満員電車で通勤して、マイホーム買えるって、立派ですよね。ストリートよりよっぽどサバイブしてるっていうか(笑)。ー中略ーただ普通なだけじゃそれはそれでつまらないし、悪いことを経験した上でっていうのはもちろん... 続きを読む

  • 本の厚さ同様、内容というか中身の厚さも素晴らしいし、感謝しています。

  • ボス、ビックジョーあたりには哲学を感じた。

  • 地方の美術館 田舎の不良 でんがりゅう田我流 ほんとのワルはけっこう、音楽が好き 石和 甲府 ブロックパーティ なえふきし苗吹市
    コンサバ (思想) : 保守 (Conservative) 、「保守主義」(Conservativism) の略。対義語はドラスティック(革新)。
    ロー‐ファイ【lo-fi】《ハイファイをもじった語。low fidelityの略》録音環境や再生音質が悪いこと。また、意図的に質の悪い音響機器を使ったり、雑音や不明瞭なリズムなどを取り入れたりしたポピュラー音楽。→ハイファイ
    ノリキヨ 相模原市 座間市 米軍基地 団地 墓石屋 茅ヶ崎市 スケボー ひとのアラをつくのがうまい子供
    ルンペン【(ドイツ)Lumpen】《ぼろ切れの意》浮浪者。
    ゲイン【gain】1 利益。収益。利得。「キャピタル―」2 制御系の電圧・電流・電力の入力に対する出力の比。単位はデシベル。3 アメリカンフットボールの攻撃側が距離を獲得すること。
    スペルマ【(ドイツ)Sperma】精液。ザーメン。
    アドレナリン 車椅子 鬼 福島県いわき市小名浜おなはま 本田理沙 いちごがポロリ 4代目のお父さん MSC 妄想族 漢 甲府刑務所 優等生 化粧したアワビ ホスト 会話のキャッチボール フリースタイルの練習 ビバップ セロニアスモンク 村上春樹 複雑なものをシンプルにする チャールズミンガス ZONEザダークネス 新小岩バーミヤン 自殺の名所 ロンリー論理 奮エテ眠レ ふつうのパーティラップとかと桁外れに違ってた 芸術の域に達していた 神秘性 可能性 ひとり覚醒した言葉への意識 言葉を肉体化し、命を持たせること 星新一 ふくせん伏線の張り方 アルティメットMCバトル 朝方 健全に過ごしたい サバイブ 悪いことを経験した上での普通 小林勝行 神戸薔薇尻 伊川谷 パチンコ屋 マークII 吉本 躁鬱病 宗教 ギリギリのライン ゴミ屋 千歳市 自衛隊 ヤクザ 小指 美容師 暴威 看板屋 菊水 北海高校 札幌商業高校 レゲエ ラップの発展の歴史 喋り口調 シャウト バイブス ホッチャレ 体現 大麻 自生 北海道 6kgのヘロイン オーストラリア パスポート 元締め DDD アコースティックギター 電話 ジェイル 遠隔コラボレーション 『イル』「ぶっ飛んだ」「キレている」という意味合いの誉め言葉。
    「ヤツのラップスキル(技術)はイルだ」
    手紙に忍ばせたテープ 全国のサイファー情報を共有する為のbotです。 サイファーとはラッパーが輪になって フリースタイル(即興)でラップをする事 レイト トイレ 麗人 石川県金沢市 エミネム シンゴ2 マイスペース デザイン系の専門学校 アメリカ留学 マリリンマンソン ハルクホーガン 自伝 ひたすら走るとスカッとする CD-Rをかけてもらってラップ どこをレペゼンしてるの? 空手の型を披露してますみたいな感じ その瞬間のリアル アウトサイダーアーティストチプルソ=マルチプルパーソナリティ=多重人格 大阪府豊中市 登校拒否 クラシックギター 時間ケチ ヒューマンビートボックス 一人宇宙 岡本太郎 芸術は爆発だ NO DJ 1MC アイラブミー ERA 東横線 床屋 NUMB WOB どれだけバイオレンスなダンスができるか 多摩川 田園調布 志人 生かされるなら生きてやる 発酵人間 新宿区落合 吉本昌行 ミシガン 玉兎 勉強ハイ 入試の数学は5点 鉛筆と紙で白紙の虚無に息を吹き込むことで、こころを解放する瞬間というのを、小さいころから知ってた 早稲田大学 サドゥー 大木 熊出没注意 芥川龍之介じゃないですけど、将来に対するぼんやりとした不安 自分自身の死を見るというような瞬間 柵がなくなる瞬間 神話的なもの 熊本の阿蘇 神隠し 檜原村 ... 続きを読む

  • 現代の路上詩人とも呼ぶべきラッパー15人についてまとめたものです。それぞれの「生き様」から放たれる言葉たちは「ストリート」の中から産み落とされたもので、個人的にはその全てには共感できませんでしたが…。

    正直なところを言うと、僕はヒップホップをほとんど聴きません。大学時代にエミネムを少し聴いたことがあるくらいでしょうか?本書は、「現代の路上詩人」とも呼ぶべきラッパー15人のインタビュー記事をまとめたものです。

    なぜこれを僕が手に取ってみようかと思ったのはまったくの「第6感」からだったのですが、特集されているラッパー15人はその殆どが「ワル」と呼ばれる人たちで、「ヤンチャ」して、お決まりの「獄中」体験からリリック(歌詞)を書いてフリースタイルのMCバトルを繰り広げて成り上がっていったというのが大半のストーリーなのですが、中には早稲田大学出身のラッパーなどがいて、本当に驚いてしまいました。

    彼らの書くリリックのうち、「リアル」と彼らが言うものが僕の中ではなんとなくしっくり来なくて、それは、彼らの見ている、もしくは感じている「リアル」と僕が感じているそれがまったく違うからなのでしょう。中には、職を転々としながらステージに立ち続ける女性ラッパーや、地方から自分の生活を基にして発信していく、というラッパーもいて、単に「あぶく銭と暴力と酒と麻薬とオンナ」みたいな単純な割り切りでは到底説明できない「豊かな世界」があるんだな、と読み終えた後にそんな感想を抱いてしまいました。

    以前、クラブカルチャーに詳しい人間と付き合いがあったのですが、ある日、僕が彼と酒を飲んでいるときに
    「『8mile』で出てくるようなフリースタイルのMCバトルって、東京でも見れるの?」
    という僕の問いに
    「あぁ、それはどこでもやってるよ」との答えが返ってきて、
    これを書く前に一度それをナマで見ておくべきだったなあと、若干の後悔をしながらこの文章を書いていることをここで告白いたします。

    でも、それはさておき、生々しいまでの彼らの「息吹」と彼らのつむぎだす「言葉」によって癒されるという少年少女が少なからず存在するという現実を、本書を読むことで知ることができました。

  • 最初の田我流のとこだけ読みたくて立ち読み。
    判型がCDサイズより一回り大きいぐらい、そして分厚いので手が疲れた(笑)。

    インタビューとしてはかなり長い文章なので、
    これが一番面白かった。
    前作は読んでないのだけど、『新潮』でこういう連載をやってくれるのは非常に嬉しい。

    谷川俊太郎の本を読んだ時も思ったけど、
    詩も
    ポピュラーミュージックの歌詞も
    HipHopのリリックも
    メルヘンポエム(笑)も
    全て地続きであって欲しいし、そうあるべきだと思う。

    もし文庫化されたら絶対買いたい。

  • 『新潮』での連載「夜露死苦現代詩2.0」をまとめた、歌詞などの引用もされているインタビュー集。
    HIP HOPでしかありえない「音楽」は地方都市あるいはヤンキー文化が生んだ、という視点で紹介している。

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