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みんなの感想・レビュー・書評
真実を知ればいいというもんじゃない。図らずも大山総裁がこの本の中で尊敬してやまない宮本武蔵について「武蔵は吉川先生が描いた嘘によって日本一の英雄になったんだから」「伝説とはいかに大きな嘘をついたかに価値がある」と語っている。総裁がそういうなら押忍としかいえないのである。そして世界120ヶ国、門弟1200万人という現実は伝説という虚構の賜物であろう
これは大変な力作である。 神格化されたともいえる大山倍達の素顔を、「伝説」を批判的にとらえつつ、客観的資料を徹底的に集め、証言を得るために韓国までも足を伸ばしてこの大著をつくりあげた2人の仕事ぶりには、編集を仕事とする人間として心から頭が下がる。 特に前半部を担当した塚本氏による、在日朝鮮人による民族運動についての取材は、大山個人の足跡を追うにとどまらない資料的価値のあるものと思う... 続きを読む »
嘘をつくこと。
物語を自分で作ること。
そのエネルギーを図らずも、「伝記」というもっとも物語とは遠いと思われるジャンルから感じることができた。
ハートとネグりは確か『帝国』で、人種差別の問題は経済の問題だと言っていた気がする。
だけど、ひょっとしたら「物語」にもまだなにか果たす役割もあるのかもしれない。
と思わせるだけの凄みを大山倍達から感じられる。
なぜ柏レイソルのサポーターは、「空手バカ一代」を歌うのか。
なぜ横浜Fマリノスのサポーターは、横浜ダービーの前に「あそこまで」煽ったのか。を考えるきっかけになるかもしれません。
徹底した調査と取材で明かされる大山倍達の「伝説」に対する「正伝」。 出自が韓国人・崔永宜(チェ・ヨンイ)であることはすでに知られているが、韓国在住の家族のインタビューを収録したのは初めてだろう。 日本にももちろん妻子がいるわけだが、なぜ二重国籍が可能になったかというと、戦後の混乱で戸籍が焼失し、自己申告で戸籍が作られたせいだ。 梶原一騎の「空手バカ一伝」がほとんど創作といっていいのは知ら... 続きを読む »






