儚い羊たちの祝宴

著者 :
  • 新潮社
3.70
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本棚登録 : 2669
感想 : 483
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  • Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103014720

作品紹介・あらすじ

ミステリの醍醐味と言えば、終盤のどんでん返し。中でも、「最後の一撃」と呼ばれる、ラストで鮮やかに真相を引っ繰り返す技は、短編の華であり至芸でもある。本書は、更にその上をいく、「ラスト一行の衝撃」に徹底的にこだわった連作集。古今東西、短編集は数あれど、収録作すべてがラスト一行で落ちるミステリは本書だけ。

感想・レビュー・書評

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  • バベルの会で繋がる短編集。
    雰囲気は好きだったけど、小難しい言葉や単語がたくさん出てくるから、いちいち調べてたらストーリーに入り込めなかった。何となくわかるから調べず読めば良かったかなー。
    ホラーでもないし、グロさもないけど、人間の本性がじわじわ出てくる怖さがあった。

  • 全編を通して暗くて不気味な話
    なにかおかしいと違和感を持ちつつ読み進めると、最後でなるほど…となる
    驚愕というよりはそっちにいったかあと言った感じ
    特に最終話の儚い羊たちの晩餐はおどろおどろしい

  • 痺れる。ゾクっとする一行がたまらない短編集。

  • バベルの会で繋がる短編集
    全編を貫く暗さと重さよ

  • 米澤穂信さんの作品として上がってくる本著に興味があり、読んでみた。
    個人的にはすごく米澤穂信さんらしさが出ている気がした。短編のようでいて、バベルの会という富豪の子女が集まる読書会という伏線でつながっており、ラストに持っていく。
    お手伝いや付きの人を雇うほどの富豪の子女か、その雇われ人が主人公なのだが、幸せってなんなのかな?とふと考えてしまう感じだった。ラストが衝撃すぎて、余韻にひたるけど、なるほどタイトルはうまいことついてるなと思った。

    バベルの会の者たちは幻想と現実の間に強固な壁を持たないか、持っていても少し脆い。
    儚くてよわい羊たちは晩餐のために駆逐された。

  • おもしろかった。
    もう少し王道の読書もしておくと楽しめたかもしれない。。それでも適度な謎と、それに迫っていくペースは流石だなあと思った。

  • ちゃんと理解できているか分からないけど、面白かった。

  • 最後の1行で「大どんでん返し」という触れ込みだったので、ミステリーファンとしてはがぜん気になって読んでみた。

    最後の1行で真相が分かる、というよりは、ラスト数ページでじわじわ、「こうかな」と思わせて、すこしズラしたオチがあるホラー、という感じ。

    五篇中三篇目の「山荘秘聞」が1番後味がよかった。

    次いで、「玉野五十鈴の誉れ」かな。

  • 全編に読書会「バベルの会」が出てくるのが物語の設定を引き立てる。私の好きな江戸川乱歩の世界が令和で生まれている事にちょっと感動する。ホラー推理小説と言われているのはどうかな?ホラーと言うには怖くないし推理小説と言うには難しくない。この美意識と世界観は独特のもの。

  • 図書館から借りてきて、急いで読んでしまったのでもう少しじっくり考察しながら読めたら良かったとは思いました。
    しかしずっと持っていた小さな違和感が、最後に伏線回収されておお〜となり、面白かったです。ひとつひとつのお話もラストにびっくりさせられることが多く、大満足の作品でした。

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著者プロフィール

1978年岐阜県生まれ。2001年『氷菓』で「角川学園小説大賞ヤングミステリー&ホラー部門奨励賞」(ヤングミステリー&ホラー部門)を受賞し、デビュー。11年『折れた竜骨』で「日本推理作家協会賞」(長編及び連作短編集部門)、14年『満願』で「山本周五郎賞」を受賞。21年『黒牢城』で「山田風太郎賞」、22年に「直木賞」を受賞する。23年『可燃物』で、「ミステリが読みたい!」「週刊文春ミステリーベスト10」「このミステリーがすごい!」でそれぞれ国内部門1位を獲得し、ミステリーランキング三冠を達成する。

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