その街の今は

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 76
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  • Amazon.co.jp ・本 (144ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103018315

感想・レビュー・書評

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  • 昔の大阪を写した古い写真が好きな女性。消費者金融の回収の仕事をしている男性。カフェの店長だったり、合コン仲間だったり、色んなかたちで周りにいる人々。大阪での暮らし。

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    以前、ヤフオクで古い写真がまとめて売られているのを見たことがある。古い葉書とかもあった。誰が買うんだ、とその時は思った。こういう人が買っているのか。
    自分がいま住んでいる町の、昔の姿を見たい気持ち。
    自分の知っている場所が『アド街ック天国』で紹介されたときの気持ちと似ているのかな。あれすごく嬉しくなっちゃうんだよな。

    この本が出版されてから15年。大阪の町は相当変わっているはず。いまじゃあべのハルカスが堂々と君臨している。
    でも、これからさらに15年も経てば、また色んなことが変わるんだろうな。そしたら15年前(現在)が懐かしくなってしまうのかな。
    うーん、昔のテレビドラマとかCMを観ると、懐かしさと古臭さで妙な気分になるけど、ああいう気持ちになるんだろうか。

  • 「今住んでる街の昔の姿が気になる女の子とその仲間たちの日常」の話。
    それは題名どおり。
    でも「モラトリアムの女の子とその仲間たちの日常」とも解釈できるし、
    「恋がしたいけど今までの恋愛パターンは脱したいと思う女の子とその仲間たちの日常」という部分もある。
    小説らしいドラマはないけれど、こういう小説があってもよいと思う。

  • 大阪の古い写真を何となく集めている女性、新しく出会った男の子との日常。
    こういう出会い方いいな~と思った。

  • 「自分が今歩いているここを、昔も歩いて人がおるってことを実感したい。」という主人公のセリフに共感できる私は、とても楽しめました。
     登場人物の大阪ことば? 考え方? 行動パターン? など全ての表現がちょっと盛り過ぎのような、鼻につくような気がします。作者に何か意図はあるのでしょうか。

  • 途中から頑張って読み進めるという感覚だった。
    特に何かが起きるわけでもなく、土地勘がないため親近感を覚えるわけでもなく私には合わない作品でした。

  • 何も起こらなかった。

  • 大阪での日々、
    勤めていた会社の倒産、カフェでのバイトで食いつなぐ28歳の歌ちゃん。

    微妙だった合コンの飲み直しで、25歳の良太郎と出会った。
    昔の大阪の写真に興味を持つ二人。

    カフェにやってくる思わせぶりな鷺沼さん。
    姿を変えていく大阪の街。
    その時代を生きていた名もなき人々。

    関東生まれ関東育ちのゴリゴリの関東人なので
    大阪というところは未知の世界で土地勘も無く
    地名が出てきてもちんぷんかんぷんで
    想像できたのは賑わいの雰囲気。。。

  • ストーリーや、全体に流れる雰囲気は、すっごく好きな感じでしたが、如何せん大阪をまるで知らず、迷子になったまま読み終わった感じがして、ちょっぴり残念でした。

    歌ちゃんと良太郎が上手くいくといいなと、鷺沼さはダメだよと、思いながら本を閉じました。

    合コンからの女子会の、3人のシーンが好きです。

    うーん、やっぱり残念。

  • 2015 11/9

  • お散歩したくなります。

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著者プロフィール

柴崎 友香(しばさき・ともか):1973年大阪生まれ。2000年に第一作『きょうのできごと』を上梓(2004年に映画化)。2007年に『その街の今は』で藝術選奨文部科学大臣新人賞、織田作之助賞大賞、咲くやこの花賞、2010年に『寝ても覚めても』で野間文芸新人賞(2018年に映画化)、2014年『春の庭』で芥川賞を受賞。他の小説作品に『続きと始まり』『待ち遠しい』『千の扉』『パノララ』『わたしがいなかった街で』『ビリジアン』『虹色と幸運』、エッセイに『大阪』(岸政彦との共著)『よう知らんけど日記』など著書多数。

「2024年 『百年と一日』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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