レインツリーの国

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103018711

感想・レビュー・書評

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  • 有川浩さんの本、始めて読みました。のめり込んで、2時間くらいで読んでしまいました(笑)

    人が本当の意味で分かり合うことの難しさを、難聴という障害や、癒える事の無い心の傷を使って凄く丁寧に書いていると思いました。誰にだって、他人には見せたくない、自分のコンプレックスやら問題やら、何かしらあると思います。理解してあげられるわけないのに、歩み寄ろうとしては傷つき、それでも結局お互いがいいんだな、それが『フェアリーゲーム』の結末とはまた違ったところ。

    ひとみの気持ち・僻みや驕りというのには自分も共感できるところがあります。私は3年間アメリカに住んでいましたが、その最初の頃の自分の状態は、おおよそひとみと同じようなものだったのかな、と思いました。私は日本語しか分からないのに、周りはみんな英語を(当然の事ですが)話してる。表情をみたって、口の動きを見たって、紙に書いてもらったって、お互いの意思疎通が殆ど出来なかった、精神的にも結構ストレスが溜ったりしました。そんな昔の苦労を盾に、他人と自分は違う、と思っていた時期もあったからです。今でも無意識にそう差別して、全てをちゃんと受け入れられていない自分は、「あぁ、子供なんだな」と思います。

    学ぶところの沢山ある本だとも思います。私の祖父は補聴器を着けてますが、難聴に種類があるなんて、この本を読んで始めて知りました。普段恋愛ものをあまり読まないので、他と比べてどうなのかは上手く分からないけど、恋愛ではありがちなデコボコなのかなぁ、と。
    今度友達に貸してみようと思います。すごく素敵な話でした。

  • 有川浩のインタビューを読む
    http://www.webdokusho.com/rensai/sakka/michi68.html

    きっと実際に体験しないことも
    資料を読んで自分でまとめて
    それを題材に小説を書くのがすごくうまいんだろうなと思う

    図書館戦争よりこちらを先に読む人は珍しいんだろうけど、
    シリーズの方も読んでみたくはなりました。

  • 図書館、で出てきたお話。

  • 素敵な本でした。とても読みやすくすらすらと読めました。有川浩さんの書く恋愛小説はとても大好きです。「レインツリーの国」は図書館内乱にも登場していたので、前から気になっていました。(´・ω・`)
    伸の言葉がとても好きです。一生懸命な言葉がとても好きになりました。
    ケンカをしたときも、お互いの気持ちをぶつけあいながら素直な気持ちを言うところがとてもよかったです。何だかとても気持ちがよかったです。伸行みたいな性格すきです。一語一語を大切に、言葉にしてる人って素敵です。聴覚障害をもった人についても知らないことがたくさんあり、私にとっていろんなことを教えてくれる本でした。おすすめです。

  • 終始きつかったです。。

  • 会えない理由、急にわがままになった理由がわかったときに
    この展開は好き!と思ったんだけど・・
    個人的には主人公の2人に魅力を感じず(;一_一)
    読後もモヤモヤしちゃいました。

  • 初めて購入した有川さんの作品です。本屋で直感できめました。結果大当たり!
    ただ、最後の『だった。』で終わったのはなんで過去形だったのでしょうか??
    一瞬間違えたのかな??って思いましたが、そんなことはないですよね(笑)

    そこまで電車の中で泣きながら読んでたんですが、『だった。』『Fin』って出てきて、思わず『だった。てなにっ!』って隣の相方に言っちゃいました…。

    気になる所です…。

    この本を読み終わってからあたしは、言葉をもっと大切に使っていこうと思いました。言葉の大切さは自分でもわかっていたつもりでしたが、本当に『つもり』だったなあ…と改めて感じさせられた。

    登場人物のリアルな言葉が、自分に直球できました。
    そしてすごく羨ましかった。
    なにやら、学生時代の甘酸っぱい気持ちが読んでる間ずっと続いてた。

    ささくれかあ…。
    私は相当傷をつけてしまっているのかもしれないなあ…。

    この本が出てるとゆう噂の図書館シリーズ早く読破しなければっ!

  • 初めての有川浩。

    1冊の本から始まる恋愛って素敵だなあと思って
    読み始めたけど、前半はとーってもよかった。
    本の感想ってやっぱり語り合いたいし、
    同じ本を読んでも全く違う読み方や感じ方をする人もいるから
    だから、とてもおもしろい。
    以前、友達とやっていた「ブック倶楽部」の醍醐味も
    そこにあったわけだし。
    願わくば、そのまま「本」をテーマで
    最後まで押してほしかったけど。。。

    でも後半もよかった。
    問題に直面した主人公の2人が
    自分の気持ちをぶつけあって、お互い反省して、
    相手を理解して、自分も成長してと
    その過程がとてもうまく描写されていた。
    「物事はしょせん、それを実際体験した本人しか
    その痛みは分からない」けど
    それをなんとか乗り越えようとする主人公の
    勇気と前向きさとひたむきさは
    考えさせられるものがあった。。。
    なかなかできないことだよなあ。。。

    いい恋愛本だと思います。

  • ◆私だったら、メールのやりとりの途中で引いて終わっちゃうな、と思った。
     先ず、こんな恋の物語の片鱗すら表れもしない。

    ◆「優しい両親に甘やかされて」にぎくりとした。

    ◆伸くんに惚れそうになった。
     二人には一生幸せになって欲しい。
     っていうか永遠に。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「片鱗すら表れもしない。」
      何故?
      「片鱗すら表れもしない。」
      何故?
      2014/04/23
  • 物語が無性に読みたくなって、手に取った本。
    恋の話なんだけど、コンプレックスの影響について、率直に突っ込んだやり取りがされていて、うならされました。
    よく勉強されているなと思いました。
    これは、かなりよいです。

    解説の内容には衝撃を受けました。差別ってこんなところにもあるんだ!と愕然としました。
    ドラマはありで、アニメはだめって、どういうことなんだろう。

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著者プロフィール

高知県生まれ。2004年『塩の街』で「電撃小説大賞」大賞を受賞し、デビュー。同作と『空の中』『海の底』の「自衛隊』3部作、その他、「図書館戦争」シリーズをはじめ、『阪急電車』『旅猫リポート』『明日の子供たち』『アンマーとぼくら』等がある。

有川浩の作品

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