キケン

著者 :
  • 新潮社
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  • / ISBN・EAN: 9784103018728

感想・レビュー・書評

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  • 2020/03/28読了
    #有川浩作品

    ガチ男子系の理系大学の部活動を
    回顧する青春群像小説。
    真剣に破茶滅茶やっている姿が
    自分の過去とも重なって懐かしい。
    OBになってそこに居場所がない
    寂しさなんかもよくわかる。

  • タイトルのキケンとは
    機研と書いて
    成南電気工科大学
    機械制御研究部の略称。


    火薬に精通し爆弾マニアの機研の部長、
    上野直也。

    そして泣く子も黙る
    いかつい容姿の
    大魔神こと
    大神宏明。

    そんな二人に誘われ入部した、
    「お店の子」元山高彦と

    多少のことでは動揺しない
    クールな大器
    池谷悟。


    4人が機研で起こす
    数々の事件や冒険を描いた
    ハチャメチャ青春学園ストーリーです(笑)


    いやぁ〜面白かった♪

    自分は大卒ではなく高卒だけど
    工業やったし、
    普通高とは違うマニアックな考え方や
    変な奴らには
    かなり共感できたし(笑)、

    学生時代に
    やんちゃした人であればあるほど
    楽しめる小説じゃないかなって思います。


    個人的には
    ウェイトレスの粗相にも
    心広くフォローするすことで
    少女漫画的展開が訪れることを教えてくれた(笑)
    副部長・大(魔)神の胸キュンな恋を描いた話と、


    不確定にしか出せなかった「奇跡の味」が
    自宅が喫茶店の
    元山が調理を任されたことによって
    全日「奇跡の味」として昇華する、
    学祭でのラーメン対決の話は
    かなり読み応えありでした。



    元山や池谷の一回生たちが
    責任を任されたことによって
    ハラハラさせつつも
    逞しく育っていく様がまた、
    身近な後輩たちの成長を見てるようで
    なんともまぶしいのであります(^_^)


    つか、
    「上野の代筆」ソフト
    欲しいしぃ〜(笑)




    しかしこの怒涛のエネルギーと
    圧倒的リアリティと
    ほとばしる熱量は
    なんなんやろ(笑)


    有川さんは実は昔は男で(笑)
    ラーメン屋を仕切る仕事に以前就いてたんじゃないかと
    マジに勘ぐりたくなるくらい
    真に迫る描写が
    堂に入ってます♪



    男はいつ如何なる時も
    本気でないとアカンのです。


    遊び心を忘れず
    且つ、引き際を理解してること。


    それを誰より解って
    章と章の間での装画でも
    やんちゃ心を爆発させた有川さん。


    やっぱアンタ、
    男の子だよ(笑)




    読後すべての男子は
    自分だけの「機研」話を
    誰かに語りたくなるハズ〜(笑)

    大人な女子は
    あんたバカ〜と内心思いながらも
    どうか耳傾けてあげてくださいね〜(^_^;)

    • まろんさん
      あやこさ~ん、妄想の中で、
      一緒に「奇跡の味」のラーメンの行列に並びましょう(*'-')フフ♪
      あやこさ~ん、妄想の中で、
      一緒に「奇跡の味」のラーメンの行列に並びましょう(*'-')フフ♪
      2012/12/04
    • 円軌道の外さん

      まろんさん、
      沢山コメントありがとうございます!

      あはは(笑)
      お店の子のラーメンは
      確かに一度食べてみたいっスよね〜(>...

      まろんさん、
      沢山コメントありがとうございます!

      あはは(笑)
      お店の子のラーメンは
      確かに一度食べてみたいっスよね〜(>_<)

      典型的な関西人なので
      普段はどんなに人気店でも
      並んでまで
      食べたくないタチなんやけど(笑)、

      ラーメンキケンだけは別。

      何時間並んでも
      充分に元は取れそうですよね(笑)


      楽しく遊ぶことに関しては
      男はエキスパートですから(笑)
      みんなそれなりの武勇伝
      持ってるんちゃうかな(笑)♪


      ラストの黒板の見開きは
      渾身の出来でしたよね(^_^)v

      学生時代モロに思い出しましたもん(泣)


      2012/12/05
    • 円軌道の外さん

      ayakoo80000さん、
      コメントありがとうございます!

      女の子から見て
      お馬鹿で一途な男って存在は
      どうなんですかね...

      ayakoo80000さん、
      コメントありがとうございます!

      女の子から見て
      お馬鹿で一途な男って存在は
      どうなんですかね(笑)

      女の子の方が基本的に大人だから
      大きな子供って感じで
      おおめに見てくれてるんかなぁ(笑)(^_^;)


      はーい
      ラーメンキケン
      出前行ってきまーす(笑)♪


      2012/12/06
  • 成南電気工科大学 機械制御研究部、通称【キケン】。

    全国レベルのロボット選手権でも上位の成績をおさめる【機研】には今日も濃いキャラばかりが集まっている…

    成南のユナ・ボマーこと爆発物マニアの上野、強面大魔神 大神、意外に熱いお店の子 元山、常に動じない池谷、ハード技術に長けた臼井、ソフトに図抜けた入枝…。

    ぶっとんだ新入部員勧誘や、学祭でのらぁめん本気対決、しょぼいロボコンへの強制参加、即席空気銃ブーム…ちらりと恋愛ネタも絡めつつの、理系男子の理系男子による理系男子のための部活の楽しそうなこと!

    元々少々ラノベっぽい書き味の有川氏の作品の中でもこれは特にライト。
    上野さんはハチクロの森田さんにイメージ被るなー。

  •  ああー、まぶしい。大学っていいな。クラブっていいな。男の子っていいなー。
     私は理系でもなかったし、男の子でもない。ゆえに、あんなにまぶしく輝く彼ら男の子たちに首ったけになったー。

     学園祭とか、楽しすぎる。機研のみんなが、心をひとつに必死で働く。働きすぎて、疲れすぎて、植え込みに頭から突っ込んで寝てるって言うのは笑えた。
     大神さんの女の子と付き合う話も笑える。消滅した際にはキケンのみんなが部室に集まって、呑んで呑んで呑みまくるっていう。

     あー、いいな。仲間っていいな、若いっていいな、男の子っていいなー。いいなーって思う要素満載の作品でした。

    • HNGSKさん
      まろんさん>>やはり、有川さんはいいですね!!最後の黒板、よかった!!「お店の子は今年も来ないのか」っていう、上野さんのコメント。最高でした...
      まろんさん>>やはり、有川さんはいいですね!!最後の黒板、よかった!!「お店の子は今年も来ないのか」っていう、上野さんのコメント。最高でした。
      2012/11/07
    • nobo0803さん
      私もこの本大好きです。
      理系男子最高!!
      最後の黒板には私もやられました。
      有川作品は他にもきっとayakooさんの気に入るのがたくさんある...
      私もこの本大好きです。
      理系男子最高!!
      最後の黒板には私もやられました。
      有川作品は他にもきっとayakooさんの気に入るのがたくさんあると思いますよ!!
      2012/11/11
    • HNGSKさん
      noboさん>>ありがとうございます。これからも、有川さんの作品をたくさん読ませてもらいます!!
      noboさん>>ありがとうございます。これからも、有川さんの作品をたくさん読ませてもらいます!!
      2012/11/12
  • 有川さんらしい軽妙な1冊。

    『機研』こと成南工科大学機械制御研究部。
    2回生の破天荒な上野クンとど迫力の大神クンによって勧誘された新入生の元山クンと池谷クン。
    他の入部した1年生も加わって、キケンの活動がスタート。

    上野クンからの理不尽あり。乱暴な理屈も、部員一丸となっての学祭も。そして、恋愛も少し。

    確かに理系の男子にはこんな雰囲気を持っていそうだと読んでいて想像する。真面目で、純粋で、嘘が苦手で、少しばかりシャイだけど、実はユーモアが大好き。

    学祭で130万を売り上げるラーメン店の話を読んだときは、あまりの忙しさで疲れを超越してハイになっていく様子に大いに懐かしくなった。

    以前雑誌の記事に女子と男子にありがちな気質の違いが載っていて、確かに!と思ったのは、女子は横並びでいるときは仲良くしているが、誰か1人が得になるのを許せない。男子は仲間内で自分がいかにとんでもなくやらかしているかを自慢するものだというものだった。
    若干お遊びが過ぎるかなとも思うが、本書はその男子の突き抜けた感じがよく表れている。
    読んでいて、時折 ふふっ、と笑っていたようで、周りからの視線を感じた。

    最近の有川さんは、おもしろさと心のゆとりとでもいうべき『あそび』があって、その後にグッと来たり、じーんとしたりするバランスが絶妙な話が多いように思う。
    できれば、まだまだ充分に理解されているとは言い難い理系の人々のおもしろさと悲哀みたいなものを、くすっ、ニヤリもありつつ、もう少し抑え目なトーンで、もちろん後からじんわり来るようなお話、書いてくれないかな。

    有川さんが自衛隊を応援していたように、是非とも理系にもスポットライトをあててもらえたらうれしいなあ・・・。

    なかなか直接見聞きすることのできない世界やその中で誠実に努力する人たちの姿を知ることができるのも、本読みの楽しみです。

  • 読みやすく面白かった。
    男子学生って こんな感じで楽しかったんだろうなあ~と羨ましく思う。
    まさに青春!!
    最後の黒板がよかった。

    • HNGSKさん
      いいな、いいな、の連続ですよね。
      私、読み終わった後、うわあーいいなーって叫びました。
      いいな、いいな、の連続ですよね。
      私、読み終わった後、うわあーいいなーって叫びました。
      2012/11/07
  • いやーキケンだ!
    一気に読んだー!
    男に生まれて理系のがっこに行きたかったー!
    学祭に本気になってしまうところなんてワクワクするー!
    ぶっ飛んでて元気になるわー!

  • 大学のサークルの話。
    理科系の男子が奮闘するのが楽しい。

    某県某都市、成南電気工科大学。
    機械制御研究部、通称キケン。
    2回生ながら部長の上野直也は、成南のユナ・ボマーの異名を取る爆発好き。
    副部長の大神宏明は通称大魔神。目つきが鋭すぎて、新入生勧誘時には目を閉じていろと言われる。大柄で接近戦が得意。

    そこへ入ってきた一回生・元山高彦。
    家が喫茶店の「お店の子」常識的で気がつく。
    先輩の行動に慌てるが、いざとなれば有能。
    一緒に入ったのが池谷悟。
    大らかで、何があっても動じず、けっこう大器かも?

    工具が揃った部室で、課題が溜まったときには泊まり込みで作業が出来るという環境。
    それを当てにした3回生が幽霊部員ばかりになったための2回生部長。
    以下、精鋭?メンバーが加わって黄金時代が築かれていくのであった。
    上野の家に行った1回生は、部屋が別棟になっていて、母屋立ち入り禁止になっているのに驚く。上野の部屋には、「かやく」とひらがなで書いてある容器に驚く。ひらがなでしか書けない頃から扱っていた?
    ハーゲンダッツのスプーンで火薬を掬い‥

    数日続く学園祭で伝統あるラーメンは、たまに「奇跡の味」が出るという評判。
    目の前にラーメン店が出店というライバル登場に、確実に奇跡の味を出せるように工夫しようと、燃える。

    女子大生に交際を申し込まれた副部長の顛末。
    ロボット相撲大会など。
    学生時代の武勇伝を色々取材して聞いた上で構成したようですね。

  • 最後の数ページで、それまでの二百何十ページがこんなに輝くとは!

    やっぱり学生時代っていいな。
    こんなに誰もが過ぎてから気付くことってないと思う。
    毎日毎日友達と会えることが、
    ただそれだけでスゴく楽しいことだったんだ。

    私も部活やってて、
    それなりにみんなで下らないことばーっかりやってて、
    その先に求めるものなんてなんもなくて、
    ただただ、なんでも全力で楽しんでた。
    そのときは全力で楽しんでる自覚なんてなかったんだけど。
    今でも集まると昨日のことのように話してるから、
    「自分たちのものであり、でも違う」
    ってギャップというか切なさも、よくわかる。

    自分の中の、でもどう表現していいのかわからない気持ちを言葉にしてもらったような気分です!

  • 上野、大神
    元山、池谷

著者プロフィール

高知県生まれ。2004年『塩の街』で「電撃小説大賞」大賞を受賞し、デビュー。同作と『空の中』『海の底』の「自衛隊』3部作、その他、「図書館戦争」シリーズをはじめ、『阪急電車』『旅猫リポート』『明日の子供たち』『アンマーとぼくら』等がある。

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