吉里吉里人

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 92
感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (834ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103023128

感想・レビュー・書評

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  • 日本の1地域が日本から独立する話、長い。22刷を古本屋で求めたもの。

  • 文量が多く最初は非常に読みづらかった。やたらと話が脱線しストーリーがちっとも進まない。たった1日の出来事を時系列にのべるだけで、上下2段400ページ近くを費やしている。
    しかし、後半部分は場面がテンポよく変化し、だんだんとページをめくるスピードも増した。
    それでも、読み終えるまでに2週間かかったが…

    それにしてもすごいのは、文量の多さだけではない。この作品を執筆するにあたって作者は膨大な情報を収集し、選別していったのだろう。
    法律や社会問題等、多岐にわたる分野の情報を駆使しているにもかかわらず、物語の中で絶えずユーモアが端々に散らばっている点に脱帽である。

    あれだけ引っ張っていたにも関わらず、結末はあっという間で、意外だった。
    そして、そこに笑いを用いながら世間に問題提起をするという、井上ひさし独特の作品性を感じた。

著者プロフィール

(いのうえ・ひさし)
一九三四年山形県東置賜郡小松町(現・川西町)に生まれる。一九六四年、NHKの連続人形劇『ひょっこりひょうたん島』の台本を執筆(共作)。六九年、劇団テアトル・エコーに書き下ろした『日本人のへそ』で演劇界デビュー。翌七〇年、長編書き下ろし『ブンとフン』で小説家デビュー。以後、芝居と小説の両輪で数々の傑作を生み出した。小説に『手鎖心中』、『吉里吉里人』、主な戯曲に『藪原検校』、『化粧』、『頭痛肩こり樋口一葉』、『父と暮せば』、『ムサシ』、〈東京裁判三部作〉(『夢の裂け目』、『夢の泪』、『夢の痴』)など。二〇一〇年四月九日、七五歳で死去。

「2023年 『芝居の面白さ、教えます 日本編』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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