- Amazon.co.jp ・本 (247ページ)
- / ISBN・EAN: 9784103030607
作品紹介・あらすじ
つ、ついに、ツンデレ美少女仙人・僕僕が王弁にあの言葉を―― !! 劉欣を失った僕僕一行は、長安で静かな時を過ごしていた。だが突然、王弁が眠りに落ちてしまう。僕僕は王弁を助けるため、神馬の吉良と薬丹の材を探しに行く。一方、神仙たちは僕僕捕獲のため始動し、孫悟空、猪八戒、沙悟浄、関羽まで登場。動きを封じられた美少女仙人の目的は何か。師弟の完結とは何なのか。最後の旅が今、始まる。
感想・レビュー・書評
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・王弁は意識不明になり眠っている。
・僕僕は王弁の目を醒まさせるために行動する。
・神仙たちはそれぞれの思惑を抱き僕僕を自分のものにしようとする。
・今回は神仙たちのバトルがあちこちで勃発。
・初期の漫遊記ふうの短編集でなくなったのはかなしい。
▼僕僕先生についての簡単なメモ(気まぐれに累積。あとから記述したのも多いので読みを間違えてるかもしれない)
【引飛虎/いんひこ】苗(ミャオ)人の双子の片割れ。ある事件で僕僕たちと知り合い、その後再会する。
【王達】父を黒卵に殺された。
【王弁】僕僕とともに主人公。僕僕先生に惚れて仙骨もないのに自分も仙人になりたい。僕僕にからかわれる毎日。なにかにつれ、動揺している。そのついでに薬師の腕も上がってきたので先生のいないところではそれなりの薬師。「通真先生」とも呼ばれる。最近は喇叭を吹くのが得意になりつつある。薄妃にとって《これまでに見たことのないほどに魅力のない青年》『神仙の告白』p.43
【王方平】神仙。『神仙の告白』のメインキャラかもね。
【賈震/かしん】とあるカップルの男。死にかけている。
【華陀】医療の神。かつて僕僕の弟子だった。関羽を神仙に近い存在にした。
【関羽】あの関羽。昇仙したわけではないが仙骨を持っており今では神仙に近い存在になっている。
【韓娥/かんが】ある街に出没する歌姫。その歌は僕僕をすら魅了する。
【魏夫人/ぎふじん】五つの霊山「五嶽」のひとつ衡山(南嶽?)の主神。最近ちょっと荒れている。
【拠比/きょひ】僕僕にとって重要な人物らしい。恋人だつたのかもしれない。ラクスがその面影を利用したみたい。神仙。
【拠比の剣】王弁が手に入れた剣。もともと僕僕が持っていたこともある。
【吉良】天馬。ふだんはただの痩せ馬の姿をしているが実は凄いんです。王弁を主と認めてくれる唯一の存在。
【玉皇上帝】今いちばん偉い神仙。
【御史台】官僚などのチェックをする内部監察室。台院は高級官僚がターゲット、殿院は宮中での官吏の行動をチェック、察院は地方の動静を探る。他の著者の「彩雲国物語」で主人公が所属することになった怖い部署だけど、ほぼ同内容でしょう。
【玄宗】唐の王さま。のちに楊貴妃が骨抜きにする人? でもいまはまだギラギラしてる。
【元綜】劉欣が手ほどきした弟分の殺し屋。ずんぐりむっくりだが、劉欣よりも腕が上の可能性すらある手練。
【劫鰓/こうし】相思水の女神。元気な少女。薄妃に親切。なにやら悩みがあるらしい。
【鋼人】大魔神みたいなもの。程海に沈んでいる。女神である刑天の似姿。荒れ狂ったせいで黄帝により首を切り落とされている。
【黒卵】衡州の乱暴者。
【呉紫蘭】宋格之に殺されたトレジャーハンターにして剣士の呉倫の娘。仇の宋格之を殺すためチャンスを狙い、ともに旅をする。
【胡蝶】胡蝶房。御史台の暗殺部隊であり諜報機関でもある。
【混沌】原初世界の残滓である化け物。かつて王弁が対峙したことがある。
【彩雲】僕僕はこれに乗って旅することが多い。
【蔡経】神仙。かつて僕僕の弟子だった。
【沙悟浄】あの沙悟浄。捲簾大将。
【蚕嬢/さんじょう】蚕娘。出自は不明。あやかしなのかどうかも不明。
【司馬承禎/しば・しょうてい】マッチョ系仙人。僕僕先生に弟子入り志願したことがあるが果たせなかった。
【這這/しゃしゃ】司馬承禎のところにいる二人の童子の一人。
【周典】薬種屋の主。
【朱鼈/しゅべつ】巨大な亀。四つの目と六本の脚をもち、あだっぼくしゃべる。
【蒋実】薬種屋の主人。本人は店を兄から預かっているだけのつもり。
【鶉/しゅん】王達の妻。黒々として長い髪だけが目立つ女。
【准遼/じゅんりょう】嫦娥の侍女。巨大なカエル。
【嫦娥】月の女神。西王母に仕える仙女だったが夫のせいで? 失墜。舞は美しい。
【魚尋/じん】ウオヘンにたずねるという文字。なんか変な魚。おいしいのだろうか? 王弁はこれを素材に料理を作らなくてはならなくなった。
【神仙】仙人のこと。《やはり神仙の仰ることは道理が通っていない。》『神仙の告白』p.63。神仙は好きなように行動する。
【仙骨】仙骨を持っていれば何でも、人でも人でなくても仙人になれる可能性がある。
【宋格之/そうかくし】石の裏が気になる少年。後に胡蝶に入りトレジャーハンターとなった。
【蒼芽香/そうがこう】滅ぼされた苗の村唯一の生き残り。
【雙六/そうりく】双六の神様。
【孫悟空】あの孫悟空。斉天大聖。今は闘戦勝仏という位についている。仏でも神仙でもなく天地の精。本人によると僕僕と闘いかけたことがあるが周囲への影響を考えやめたそうだ。
【第狸奴/だいりど】僕僕の、猫のような狸のようなペット? 庵に変じることができる。
【竹理/ちくり】とある砦で出会った少女。
【茶風森】苗族の青年。フクロウに変じていた。
【趙呂/ちょうろ】周典のところ(醤商「豊泰膳」)で働いている老人。なんだか妙に偏屈。願掛けでもしているのだろうか?
【猪八戒】あの猪八戒。天蓬元帥。今は玉皇上帝に浄壇使者として仕え料理や供物の毒味を任されている。
【程端/ていたん】旅の厨師。
【貂/てん】胡蝶の頭領。少年のような姿。
【田鎮/でんちん】とある砦で出会った体中に肉がみっしり詰まったような少年。
【董虔/とうけん】長沙に住む少年。バンと友人になった。おっとりしてるが、正々堂々として頑固でもある。
【董燈華/とうとうか】赤龍の一族。
【曇王】雷王。バンの父。
【那那】司馬承禎のところにいる二人の童子の一人。
【馬銀槍】程海あたりのトップ? 横柄で目立ちたがり屋の小物だが、意外に民のことを考えてる。
【薄妃/はくひ】とあるカップルの女の方。後に軽くなって旅の友となる。
【魃】兵器として生まれた旱の女神。王弁になつく。
【バン】雷神の少年。王族。
【不空】痩せ細った僧侶。かなりの法力を持つ。
【碧水晶】苗族の王女。
【朋】蒋実の義姉。
【僕僕】主人公。見た目、美少女仙人。ほぼ無敵。じつは相当な年齢。
【仏】仏は仙骨を持っていない。すべて釈迦の化身(同一の存在ではない)。
【麻姑/まこ】鳥の仙女。
【面縛の道士】何か企んでいそうな謎の道士。かなりの力を持つ。玄宗皇帝の配下らしい。胡蝶とは別系統のようだ。
【木潤/もくじゅん】とある砦で出会った三歳くらいの少年。王弁よりも労働力になる。
【ラクス】「光の子」。美形。自分の帝国をつくろうとしてその後もなにか企んでいる?
【陸桐/りくとう】程端の弟子。生意気。
【李双】商家の息子。誰にも見えないはずのものを見つけた。寺で囚われの身(保護されている身)。
【劉欣】御史台の胡蝶房と呼ばれる暗殺部隊の一員。手足が異常に長く骸骨のような容貌。命じられれば王でも仙人でも心を動かさずに殺す。後に胡蝶を裏切り僕僕の旅の仲間となる。貂と闘い相討ちとなる。
【李隆基】→玄宗皇帝
【老君】この世界をつくった者。見たものはいないが存在は感じられる。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
登場人物が多すぎて、よく分からなくなってきた。そして、王弁のスケールがデカくなりすぎてる気が…何だかSPECの当麻みたい。
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文庫で読んだのだが、なぜかブクログの検索にかからないので、単行本の方で登録する。
さて、僕僕先生のシリーズも、この1冊と次の1冊で最終とのこと。
『恋せよ魂魄』を読んでから、ずいぶん時間が経ってしまっていた。
僕僕や、王弁、薄妃、吉良、デラク、そしてもう死んでしまった劉欣などの印象は残っている。
だから、読んでいけば、霧の向こうから彼らが経ち現れていく感じはあった。
僕僕との旅を続けるために、仙骨のかけらを集め、力を得ようとする王弁。
彼が眠り病にかかり、それを助けるために僕僕が薬丹を得ようと旅に出る。
ところが、僕僕は仙界で天地を滅ぼす存在ということになっており、彼女を封じようと多くの神仙が立ちふさがり、とうとう捕らえられてしまう。
お話としてはそんなところなのだが。
この巻では、またいっぱい人物が登場する。
宋格之、司馬承禎、葛福順に玄宗皇帝。
関羽と愛馬の赤兎、そして華佗。
麻姑、魏夫人、悟空に沙悟浄、八戒。
おまけに遠くに天竺の仏の存在まで書き込まれる。
現世で生きている人、歴史上の人物、仙界の存在と入り乱れている。
しかも、同じ人物の呼び名が複数あったりして、もう大変((;^ω^))
僕僕はなぜ王弁にこだわるのか。
王弁が好きだ、と初めて口にした僕僕だが、それだけではないような雰囲気もある。
引き続き続巻『師弟の祈り』を読むつもりだが、さて、ついていけるか…。
シリーズ物を読み続けるのが難しいのは年のせいか?
いや、しかし『ドラゴンボール』も、七個のドラゴンボールを集めるあたりまでは面白かったけれど、その後バトル漫画化してからは、ついていけなくなったっけ。
自分には、やっぱり第一巻が一番良かったのかも。 -
話がどんどん広がって、少し頭の中でイメージしづらい状態に。最後に向けて話から取り残されてきてます…
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西遊記で聞き馴染みのある名前が出てきて、なるほど。となりやすかった。
僕僕と王弁の登場が少なく、周りの動きを見てるような心地になり、その上で話は大きく動いてしまって、王弁をもっと見たい…という気持ちに:(´◦ω◦`): -
旅をするほのぼのものだと思っていたら世界の滅亡とかスケールが突然大きくなって付いていけなくなってしまいました。
西遊記や三国志の登場人物まで出てきて何が何だか…。 -
いよいよ大詰めとなってきたのかな。
世界はどうなっていくのだろう。
人物が多くてややこしや。 -
キャラクターが魅力の本であるのに、その書き込みがされないまま大事な役どころを任される著名人がてんこ盛り。
薄っぺらな感じがクライマックスの厚みどころじゃない感じ。
次が最終巻らしいのだが、もう古本で安価で買えるまで読む価値がない感じだ。
楽しみにしていたシリーズなのでとても残念。 -
神仙の世界を垣間見ながら旅する2人の物語かと思っていたら、天地が破滅するかどうかという随分と壮大な物語になっていました。
この「旅路の果てに」は、まだ果てに向かっただけで、どうやら果てに行き着いてはいないようです。
何処に行き着くものやら見届けなければ!