失われゆく鮨をもとめて

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 43
感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (221ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103031512

作品紹介・あらすじ

東京・目黒で出遭った「世界一幸福な食事」の秘密を追って、利尻、鹿嶋、勝浦、能登、築地、伊豆、奥志摩へ-。食文化の奥深さと、その危機的状況を浮き彫りにする、食紀行ノンフィクション。

感想・レビュー・書評

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  • ・東京湾で魚が取れなくなった理由はいろいろあるが、巨大な下水処理場から大雨のときに流れ出す大量の真水が問題じゃないかとみている。昔は、雨が降ると土にしみてから徐々に下水処理場に向かっていった。でもいまは、全部コンクリートになってしまったから、雨は直接下水処理場に流れ込んでしまう。だから、台風などの大量の雨には対処できない。
    大雨が降ったあと、船の生簀にはバケツ一杯の塩を入れてます。捕った魚を普通の大雨のあとの海水に入れておくと、塩分濃度が低くてみんな死んじゃうから。昔はそんなことなかったんだけどね。
    そういうことを役人に言っても、いや、統計的に塩分濃度は変わってませんって言うんだよ。

  • 日本全国の話が出てくるが、東京湾の話がやはり興味深かった。昔は宝の海で千葉や相模湾の魚介類も東京湾で生まれたものがあったくらい。日本の4割の干潟がなくなって東京湾に至っては9割がなくなり貝や虫が住めなくなって海が汚れた。それでも一時期よりは透明感が戻って来たらしい。干潟を埋め立てた為政者は何を考えてるのか、と著者は言う。
    氷の話も面白かった。氷が売れるのは銀座。美味しい氷で1ヶ月焼酎を飲んだら、素人でも冷蔵庫の氷との違いがわかるらしい。

  • 本の中では店名は明かされていないが、
    目黒の寿司屋とあり武蔵小山の「いずみ」らしいです。

    あの「すきやばし次郎」もそうですが、本当のうまい鮨を
    出す店は素材や味に妥協しません。

    地元だけに愛される小さな寿司屋ではありますが、
    「いずみ」も同じ姿勢です。

    ネタ毎に「これはここから」と産地を決めていく。それを
    自ら出向いて自分自身が満足するネタを仕入れていく。

    そんな寿司屋は少なくなっているようですが、
    確実に日本の食文化として残されていくと確信します。
    いや、残さなくてはいけないと決心する一冊です。

  • 1年以内に絶対に行く。

  • もう、これを読んで行ってみたくならない人がいたら、おかしいくらいだろう。(^_^;)
    私も金を貯めて、上京したら行ってみようと思った。

  • 2/18fin

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