暗渠の宿

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著者 : 西村賢太
  • 新潮社 (2006年12月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (158ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103032311

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暗渠の宿の感想・レビュー・書評

  • ✩4つ

    いやはやなんともかんともどうしてよいかわからない、というのがこの本の正直な感想である。面白くないことはない。いやむしろ面白い本の仲間に入る。それが証拠にほぼ一気読み状態なのであるから。でもどうしてよいかわからない。

    この本、ほとんど改行は無く、決して読みやすく装丁した本でもないのに結構止まらずに読み進んでしまう。この作者は元東京都知事の石原慎太郎が強く押して芥川賞を獲ったらしいが、石原慎太郎もこういう文体本なのかしら。一度読んでみようかしらね。

    さてそれにしても、この古風で昭和初期の暗い部分の雰囲気がぷんぷんするお話に、JRとかハリーポッターとか携帯電話などという現代身近な言葉が出てくるとなにやら違和感を感じさせてしまうのであった。

  • 貧乏で酒に溺れ、嫉妬に狂って暴力をふるい、大正期の藤澤清造に傾倒する男の修羅場と道行き。

    何とも面白くない作品だった。

  • 「けがれなき酒のへど」
    風俗嬢に入れ込んで貢がされた挙句、騙される男の話。秋恵サーガ前日譚。CRIMSONで例えるならGG&Fというところか。相思相愛の恋愛を追い求め下衆く打算するのではあるが、所詮、ロマンチックに愛を追い求めるオトコに勝ち目などなく、リアルに金を狙うオンナの手玉にとられてしまう。オトコの性が痛く哀しい。
    「暗渠の宿」
    秋恵サーガのデモバージョン。バイオレンスシーンは抑え気味。嫉妬深く嗜虐的な心理描写に図らずも同調してしまう自分を発見してしまった。

  • 「苦役列車」を映画で見、エッセイを読んでみて、私小説と本人が言うものを読んでみる気になった。
    そのどうしようもない心象風景がやるせなく、救いもないが、半面赤裸々な表現・思考・行動は多かれ少なかれ男という性に内在するものであろう。
    文体や表現も面白く、引きつけられる部分がある。
    もう少し読み進めてみようと思う。

  • 脳内語り続ける本。語り口とか着眼点に面白いところがあるから最後までストレスなく読めた。でも作者のあのイメージそのままだから何か小説って感じしない。物語の余白を想像する気がしないというか。

  • 『苦役列車』を読んだとき衝撃を受けましたが、2冊目だったのでそれほどでもなし。でもおもしろかった。『けがれなき・・』の方が好き。ただ彼女がほしいっていうとこが切実で笑えます。
    自分のダメ人間ぶりをこんなに客観視できるのはさすがと思いつつ、開き直ってるだけのような気もしてきます。

  • 私小説のパワーを感じた。

  • 私小説
    アクティブクズ日記
    クズすぎて爽快感

  • このダメ男ぶりは期待を裏切りません。結局ダメなんですね。しかし,そのダメ男をみて僕は安心します。「最低な奴だな」って毎回思います。埃かぶった文体が好きです。

  • 全ては他人事だからこそ面白おかしく読めたのかもしれない。少しでも共感を抱いて心を乱せば、この本をすぐにでも投げ捨てたい衝動にかられる。冷静な感情で読まなければ結構身体にも毒。と言うのも私自身、主人公(作者)と似たような感覚が多少あるからかもしれない(暴力は一切無いが)。不器用なところ、何かが歪んで足りないところ、一方で変な部分が純粋過ぎるところ。そしてその事に全く気づいていないところ・・・あと女にモテないところね。
    自分を鏡で見ているかのような、自己嫌悪と現実逃避の狭間をグラグラしながら読んでいました。
    でもね、世の中にこんな奴が他に居たのかという仲間意識か安心感も実はあるわけで。勿論相手は素晴らしい作家さんでありますけども。

  • 「けがれなき酒のへど」は面白い。「暗渠の宿」は嫌い。

  • 西村賢太の筆力には驚かされる。男の最も情けない部分をこんなにもさらけ出していて、情感豊かにユーモアを交えるなんて芸当ができるのはこの作家ならでは。時折藤沢清三の文章が引用されるが、これがまた間抜けな感じがして、逆に「ネタ?」とか思ってしまうほど面白い。

  • 西村賢太は初読。私小説というから主人公は著者なのでしょうが、これが本当ならどうしようもない人。申し訳ないがお近づきにはなりたくない。こういう人が脚光を浴びるのは、湯浅誠や雨宮処凛が表舞台に登場するという時代だから?
    普通なら人には見せたくないであろう、自分の嫌な部分を淡々と書いているのは、才能なのか、露悪趣味なのか、そういうことに頓着しないのか、それが格好良いと思っているのか、よくわからない。

  • ここまで自分のことを赤裸々に描ききるのはすごい。

    ダメ男なのになぜかいとおしく思えるのは不思議だ。

  • 水戸黄門と一緒である程度パターンがわかっててもやっぱり面白い。中編2編が一冊にまとまっている本だが個人的にはタイトルになっている「暗渠の宿」のほうが面白く、3,4箇所では声を上げて笑ってしまった。スタイル、パターン、文体は癖になるわー。

  • 幸せになりたいと常に願いつつも、いざその幸せを手に入れると、慈しむというやり方でなく、ぶっ叩いてその幸せが強固なものか確かめる。

    この私小説作家が最後に手に入れるものは何だろう。
    今後生み出されるであろう作品を読み続けることで確かめてみたい。

  • 「苦役列車」が芥川受賞したんですがトヨザキ社長がこの作家のことをいろいろと面白く紹介してたので興味がわいて読んでみました。
    「けがれなき酒のへど」と「暗渠の宿」の二編が収録されてます。
    「けがれなき酒のへど」がどうでも彼女が欲しい、切実に欲しい、美人でも可愛くなくてもいい、普通の女と普通に仲良くなりたいと願い、風俗嬢に声をかけては騙され裏切られそれでも懲りずに風俗通いを続けるダメ男の話しで「暗渠の宿」は念願かなって同棲相手が出来るのだが、嫉妬心から彼女に暴力をふるい酒に溺れる主人公。

    傲慢なくせに小心者で我儘で自分勝手で絶えず疑心暗鬼を感じて自虐的で鬱屈した性格でとことんダメな主人公なんですが、このダメさ加減がどうしようもなさすぎて滑稽でいとおしさまで感じてしまう。

    ここまで自分のことを赤裸々にさらけ出すある意味すごい私小説です。

  • しょうもない男だなあと思う。何でこんな、非モテのDV男のネチネチした話を読まなくてはならないのか、とぼやきながら最後まで読んでしまった。読ませる力は凄い。久しぶりに私小説を読んだ気がします。またこの人の話を読むかは微妙。

  • 2010/03/26-03/27
    天神
    『根がスタイリスト』っていいな。いただきます

  • 毎回同じような話だが、連作として面白く読める。
    彼の中の揺るぎないものを感じる。

  • 「けがれなき酒のへど」「暗渠の宿」の二編を収録。この小説の構造や手法に対して議論することはムダだと思う。今の時代にこれだけ生身の言葉書ける作家が果たしているだろうか。やはり痛快におもしろい作品であり、驚くべき作家だと思う。

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暗渠の宿の作品紹介

しみじみ女が欲しい、ごく普通の恋人が欲しい-。切望して手酷く裏切られ、ついに手に入れた女と念願の同棲を始めるが…。貧困に喘ぎ、酒に溺れ、嫉妬に狂って暴力をふるい、大正期の作家藤澤清造に傾倒する男の修羅場と道行き。「けがれなき酒のへど」併録。

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