- Amazon.co.jp ・本 (150ページ)
- / ISBN・EAN: 9784103032328
感想・レビュー・書評
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あると思う、こういう気持ち。
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さぞ癖のある小説なのだろうと思ってた。
芥川賞だし、テレビで観る著者の西村さんはキャラが濃そうだし。
覚悟して挑んだのに文章は驚くほど読みやすかった。
少し古風な言葉や漢字使いは中卒というコンプレックスの表れなのかな。
世の中を呪って僻んで劣等感だらけの人間が、その負のエネルギーを
創作物や芸事に変換させているものに、私はとても弱い。
『苦役列車』は、私の弱点をどストライクで突くような私小説だった。
有名な賞をとることが作家の成功だとは思わないが、
中卒の日雇い労働者が芥川賞をとるという1種のサクセスストーリーを
思うと、涙が出そうになった。 -
わたしこの本けっこうすきだ。
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ダメダメ男だ。。。
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難しい漢字、を多用。
これはたぶん計算。私小説とはいえ痛々しい。 -
読むのが苦役でした。
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著者の芥川賞受賞時のコメントが「そろそろ風俗に行こうと思ってた」という人が書いたものがどんなのか気になって、さらに、映画化されて、主人公役の森山未来が森山未来じゃなくなっていた。という評判でさらに気になって読んでみた。
主人公の屈折した気持ちは、青春時代に世間で揉まれなきゃいけないのに、自ら拒んで自我を貫き、社会に溶け込めない。
はっきり言って自分が主人公であったら怖い。将来が見えなすぎて。
芥川賞受賞時のコメントがそのまま主人公の人生に反映されてる気がする。と思いながら、Wikipediaで著者のページを見たら、私小説家だという。
苦役列車は、大学生頃を書いているが、その後を続編として「落ちぶれて袖に涙のふりかかる」がある。
そこでは、いつからか小説を書くようになった主人公がいるのだが、
まったく性格の点においては変わっていないのに、何がきっかけで書くようになったのか、気になった。 -
話題になっていたので。
私小説とのことだったけど残念ながらその高尚さがよくわからなかった。
自らの堕落っぷりをひけらかしてる文章って今の時代溢れている気がする。 -
2012/03/08
「小銭を数える」より更に心に響いた。
読後は澱んだ気持ちにさせられるものの、人間の妬みや卑しい感情と、そんな自分を卑下する気持ちに共感せざるを得ない。
人間にはとても醜く映る部分もあるが、見方によればそれも美しいと捉えることもできる。
物事の価値なんて、そう簡単には決められるものではない。
愛や優しさなんてものも、見方次第で美しくも醜くも映る。
「苦役列車」では、人生にもがく貫太は非常に醜悪な存在として描かれているが、同時にそれは苦しみながらも生きていかねばならぬことへの叫びでもあるようにも思える。ものすごくおこがましいが…。 -
これは、もてんわ