- Amazon.co.jp ・本 (307ページ)
- / ISBN・EAN: 9784103035510
作品紹介・あらすじ
小児科医の押村悟郎の携帯電話が鳴った。警視庁の刑事からだった。18年間会っていない姉が、意識不明で救急病院に搬送されたという。重傷の火傷、頭部にうけた銃創。しかもそれは、伊吹という男と婚姻届を出した翌日の出来事だった。姉のアパートで見つけた不審な預金通帳、姿を現さない新婚の夫。噛み合わない事実、逃げる男と追う男。「姉さん、あなたはいったい何をしていたんだ…」愛のかたちがここにある-。慟哭の長編恋愛小説。
感想・レビュー・書評
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この本はタブーを描いています。
タブーは誰もがあることは分かっていても
目の前にホレっと出されると嫌悪感を感じます。
この本の評価がかなり低いのはそのためでしょう。
かなり後味が悪くなることを覚悟して読んだ方がいいです。 -
人は、なぜ人を殺してはいけないのか。
それが、絶対悪だからだ。
人は、なぜ人の道を踏み外してはいけないのか。
背負った宿業で、本人も周りの人も苦しみ続けなければならないからだ。
小児科医の押村悟郎のもとに電話が入る。
警察からの突然の電話は、姉が救急病院に搬送されたということだった。
姉は、雑居ビルのサラ金事務所でガソリンを撒き、それが引火。
拳銃で頭を撃たれ重傷。
一命は取り留めているが、意識はない。
しかも事件の前日に、殺人の前科のある男と婚姻届を提出していたのだ。
その結婚相手は、新妻が瀕死の状態にあっても病院に駆けつけるどころか、電話の一本もよこさない。
幼い時に交通事故で両親を亡くした悟郎と姉は、別の親戚のもとに預けられて育った。
複雑な家庭事情から、姉とは10年以上会っていない。電話さえもしていない。
大好きだった姉との突然の再会は、考えられない事態の連続から始まる。
事件の真相を追求していくなかで、運命の糸に引きずられていく悟郎。
苦しい状況の中、人の道を踏み外してしまうことへの強烈な代償。
「宿業」という言葉をかみしめる。
辛く苦しい読後感を強烈に印象づけることこそ、筆者の狙いだったか。 -
(2013.01.26読了)
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図書館で何気なく借りたら、姉と弟の禁断の愛の話で読み終わった後ぐったりした。
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2016.1.9-2
幼い頃に両親を亡くしそれぞれ叔父叔母に引き取られ、高校生を最後に16年ぶりに、銃で撃たれ意識不明となった姉に会うことになった小児科医。姉は前日に元殺人犯と入籍していたことが判明するも夫は現れず、その謎を追って行く。
姉の現実離れした正義感や小田切刑事の執拗さが極端過ぎて今ひとつ入り込めない感あり・・。 -
長い間消息が不明だった姉が突然重傷を負ったの連絡が入る。別れて暮した間に何があったのか?
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姉の起こした事件の真相に異様なまでの執着を見せる弟
異常な兄弟愛なのですが、これを最愛と呼ぶのかいささかの疑問が? -
子供の時に両親をなくし、姉と離れ離れで暮らしていた小児科医が主人公。その姉が事件に巻き込まれ。。。という話。まあまあでした。
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姉と弟の話。姉のすばらしさを弟は熱弁するが、いまいち共感できなかった。