100万分の1の恋人

  • 125人登録
  • 3.55評価
    • (16)
    • (20)
    • (38)
    • (4)
    • (2)
  • 40レビュー
著者 : 榊邦彦
  • 新潮社 (2007年1月19日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103035718

100万分の1の恋人の感想・レビュー・書評

  • 治癒の術がないその難病。遺伝子があれば必ず発病し死に至る。意に反して顔や体が勝手に動くなど、今までの普通のその人ではなくなり、重症になり死に至る。フィアンセからその遺伝子を保有している可能性がある、これからチェックする。と告げられたヨウコさんの約束『検査前よりも絶対幸せになること。』に深い愛を感じました。

  • ふむ、これはあながちない話ではないと思う。恋人が変わっていく姿を受け入れられるか、多分最後は理性で、頭で考えられることではないと思う。感覚とかそんなところでしかきめられないと思う。ただ、そういう遺伝的リスクのある人が子供を作るというのは、じぶんと同じ苦しみを味合わせるのはどうなのかとは思うけど、ただそんな簡単な問題ではない。ハンチントン病の人が子供を持ってはいけないなんて、健常者が判断できる問題ではない。

  • 第二回新潮エンターテインメント新人賞受賞作品。
     大学院を卒業して就職が決まったら結婚しようと思っていた僕は
     恋人の「ミサキ」から打ち明けられた。
     「私の父はハンチントン病という遺伝性の病気で自分も将来発病する
      可能性がある。」と・・。

     普通だったら絶対読まないテーマの本だけど、神経難病に興味あったし
     ちょっと普通の難病物の小説じゃないらしいから・・と読みはじめた。
     読んでみてすごく真面目な本だと思った。
     泣かせようとかわざとらしさとかは全然なくて、こてはもしかしたら作者の
     実体験か?と思わせるほど主人公の気持ちが自然に感じられた。
     読後感も良くて気持ちが良い小説だと思う。
     でもすごく魅力がある本かと問われたら、う~んだけど・・。

  • 好きな理由、ではなく
    そこに存在しているだけでいい。

    幼なじみのミサキと大学で再会し、就職をきに結婚を申し込んだ。

    プロポーズの返事は、ミサキの父はハンチントン病という難病で、
    ミサキ自身にも発病するおそれがある、ということだった。

    今の医学では治療法のないハンチントン病
    もし発病したミサキを、それでも愛し続けることはできるのか。

    ゆれる気持ち。
    沖縄にいるミサキの父に会いに行って、決意したこと。

    いいところも悪いところもひっくるめて
    ただそこにいてくれるだけでいい。

    まあそうだよね。

    でもどうなんだろう?

    白でも黒でもなく、灰色でいたいから遺伝子検査を受けないでいるってどうなんだろ

    好きなら相手を思うからこそ遺伝子検査を受けて
    もし発病する可能性があっても、きちんと話して受け入れてもらえなかったら
    ああそれまでの関係だったんだなってあきらめる。

    まあそれなら話おもろないけどw

    ハンチントン病の治療法が見つかりますように。

  • 結婚を意識した相手は、遺伝による進行性で死に至る神経難病の発生を秘めていた。彼女の告白で始まり、検査で結果を求めない…知らない権利の決意をお互いに尊重し合う。現在~未来の幸せ、絆を誠実に繊細に見つめ、苦悩する二人が切ない。選んだ答えは"自分たちらしく信じる、痛みを共生していく"かな?生きる事に真っ直ぐな著書。

  • 「私のどこが好き?」
    と聞いて
    「存在」
    と答えてもらえた時の歓びはどれ程のものだろう。

    そういう人と、巡り会いたい。

  • 何気なくタイトルと表紙に惹かれて軽い気持ちで借りたら…まさかのシリアス!
    結婚を前提に付き合っていた彼女が半分の確率で不治の病かもしれないことを知った青年の純愛ストーリー。

  • 自分の大切な人がこんな境遇だったら、僕はそれを受け止められるだろうか。

    人とお付き合いすることの意味、価値を考えさせられた。

    2011.3

  • これは、すごく好きな小説。

  • 2011年2月27日読了

    自分も遠距離恋愛をしてるから一層感じるのか、恋愛への覚悟の必要性を思う。

    付き合いながらお互いに向き合って成長して、ときにはたわいもない会話で笑いあって、確かめあって。

    自分は無力だけど、少しでも相手のためになりたい、そんな気持ちになる。

    ドラマでも見てみたい、読み応えのある作品。

  • 主人公は大学院修了し、高校教師への道も決まり、付き合っている彼女と結婚しようとしていた。しかし、その彼女ミサキから彼女の父親がハンチントン病を煩っていると告白を受ける。ハンチントン病は遺伝性があり50%の確率でミサキもかかるかもしれないという。

    主人公が「ミサキの笑顔が好きだ」と言ったことに対し、「病気になったら笑顔ではいられなくなるのよ」とミサキから言われて反省する場面がすごく切なかった。「ミサキの存在が好きだ」という言葉が凄くいい。

  • この本を読むまで、ハンチントン病がどのような病気なのかということも知らなかったし、遺伝病にまつわる差別問題も知らなかった。
    私は、科学を勉強した身として、遺伝病のことは知っていたのだけれども、それは単なる知識と、興味本位の範囲内だった。
    この本を読まなければ、きっと「差別する側」にいたと思うし、何も考えず、「遺伝子スクリーニングの重要性」を論じたと思う。
    恋愛小説というだけでなく、差別問題についても考えさせられる本だった。

    主人公の心の葛藤はよくわかる。
    それでもミサキのために、必死で考え、正面から向き合おうとする優しさ、強さに惹かれた。
    ヒロインであるミサキが病気の恐怖とたたかいながらも、ひたむきに生きる姿にも感動した。
    ミサキの家族の温かさも感じた。

    病気に関係した恋愛小説というと、本当にお涙ちょうだいものを想像すると思う。でも、この本はそういう本ではない。
    主人公とミサキが生きていく姿を書いた本だ。
    読後、心に残った。

  • 最初は難しいテーマで気が重くなって、なかなか読めませんでしたが、後半辺りからのめり込んでいけました。


    物語は、主人公のケンちゃんが就職先が決まったことを彼女であるミサキに電話で報告するところから始まっていきます。彼女には事前に、就職が決まったら結婚しようとプロポーズしていました。彼女は「おめでとう」と言ってからほんの少し間を置いて、自分が重い病気を発病する可能性があることを告白します。その病気は遺伝性のものであり、発病する確率は50%。根治する治療法は未だ研究中…。彼はかなりの驚きや戸惑いを感じました。読んでいる私も半信半疑になったし、読む気力を一気に削がれそうになりました。でも、彼が彼女を支えたいと頑張り始めた姿を見て、私も物語に向き合う気になりました。

    彼は彼女の抱える不安を少しでも共有したいと思うようになります。彼女が抱える暗闇を知る前も後も、彼は彼女をずっと愛し続けました。重い現実に押し潰されそうになりながら、何かに縋るような、祈るような切実な気持ちを抱えながらも、その芯の部分は揺らぎませんでした。これはあくまでも小説だし、現実ではこうはいかないことも多いです。でも、彼が彼女と話をし、現実に触れていく姿がとても丁寧に誠実に描かれていて、共感できました。嫌味も綺麗事もありませんでした。心にスゥッと優しい気持ちが沁み込んできました。

    この物語は重い病気を話題の一つとして取り上げていますが、決して病気がテーマではありません。結婚や家族、家庭に対する覚悟、人が人を愛するということがテーマだと思います。そのことがどれだけ奇跡的で素晴らしいか、かけがえのない感情なのか。それが作者の誠実さと重なったおかげで、読了後は微笑みが浮かんでくるような、ある種の爽やかさが残りました。こういう良い後味の恋愛小説は初めて読んだ気がします。

    物語の中で「君(主人公)の論文は小説的だ」という講評を担当教授が言う場面がありますが、私はこの物語自体は「論文的な小説」なんじゃないかと感じました。プロフィールにあった高校教諭という部分を読んで、「なるほど」と思いました。次回作が楽しみな作家さんです。

  • ある日、彼女は秘密を打ちあけた。「私は、0.0001%の運命を背負って生きているの」 それでも、僕の心はこう叫ぶ。絶対に、彼女じゃなければ、ダメなんだ-。恋に落ちることの奇跡を描いた、号泣のラブストーリー。

  • 泣かされる本は嫌いだ
    泣かしにかかってる本は特に嫌い
    途中で読むのをを辞めてしまうことが多い

    この本は難病という
    いかにも泣かしにかかる設定でありながら
    決してそれに甘んじているわけではなく
    なので
    最後まで読みきったのだけれど

    不覚にも泣いてしまった
    この作家の
    繊細で誠実な人間性に惹かれたからかもしれない

  • 「世界の中心で愛を叫ぶ」系の設定だが、こちらのほうがもっと社会や家族について追及していて考えされられて、読み応えがあると思う。

  • 最初、不治の病をネタにしたお涙頂戴モノの話かと思ってたけれど、ぜんぜん違った。そう思った自分が恥ずかしい。遺伝子検査を受けず自分が陽性か陰性なのかを知らないまま、「灰色の私を生きる」と言うミサキ。そして調べたミサキの兄。発病したら人格が変わってしまう恋人に、「どこが好きなのか」と聞かれて、人格だと答えることができずに悩む主人公。感情移入や共感とかせずに、ハンチントン病について、遺伝性の病気について、それに向き合う姿勢について、真剣に考えた。泣かせようとしている話なのかは知らないが、その点でいうと、うちは全く泣かなかった。だけど、得たものは大きかった。

  • ある日、彼女は秘密を打ちあけた。「私は、0.0001%の運命を背負って生きているの」 それでも、僕の心はこう叫ぶ。絶対に、彼女じゃなければ、ダメなんだ−。恋に落ちることの奇跡を描いた、号泣のラブストーリー。

  • 就職が決まり、これを期に彼女にプロポーズしようと心に決めていた彼。
    お互いのこれまでと、これからの温かい未来を夢見ていた、彼の視点で描かれている作品です☆

    ハンチントン病という遺伝性のある難病。
    その病と向き合う家族。その病の発病リスクを背負って生きていく事。そのリスクを背負った人と向き合う事。人生を共に歩む事。

    それを軸に、
    人生って何?
    生きがいって何?
    家族って?
    人の尊厳って?

    そして、
    『誰かを愛するってどういうこと?』
    そんな疑問を読んでいる者に投げかけてくれる作品です。自分と向き合い、彼女と向き合い、様々な考えを巡らし、苦悩し、出口を探す彼の心の葛藤が、とても繊細に描かれています。

    出来るだけ多くの人に読んで欲しい作品!!

    第2回新潮エンターテインメント新人賞を受賞した作品でもあります。

  • 第2回新潮エンターテインメント新人賞受賞作で、選者が浅田次郎といえば、たぶん内容に間違いはないと言う想像が付くかと。
    言ってしまえば病気をテーマに据えたベタな恋愛モノなんですが、
    何故人は人を愛するのか。愛するということはどういうことかをとことんまで突き詰めています。
    物語の終わりに出た答えは説得力がありました。

  • いわゆる純愛モノかなぁ、恋人が不治の病の時、自分はどうするか....悩むだろうなぁ。

  • 07年4月。
    久々に再開したみさきと付き合い始めて、
    みさきの父が50%の確率で遺伝するハンチントン病であることを打ち明けられる。
    みさきは遺伝子を調べ、病に罹る可能性を調べることを拒否。
    僕は結婚も考えていたが…

全40件中 1 - 25件を表示

100万分の1の恋人を本棚に「いま読んでる」で登録しているひと

100万分の1の恋人を本棚に「読み終わった」で登録しているひと

100万分の1の恋人を本棚に「積読」で登録しているひと

100万分の1の恋人の作品紹介

ある日、彼女は秘密を打ちあけた。「私は、0.0001%の運命を背負って、生きているの」サヨナラを言えば、2人は幸せになれるかもしれない…それでも、僕の心はこう叫ぶ。絶対に、彼女じゃなければ、ダメなんだ。今すぐ大好きな人に会いに行きたくなる、極純のラブストーリー。第二回新潮エンターテインメント新人賞受賞。

100万分の1の恋人はこんな本です

100万分の1の恋人のKindle版

ツイートする