ガラシャ

著者 :
  • 新潮社
3.39
  • (24)
  • (76)
  • (114)
  • (24)
  • (3)
本棚登録 : 581
感想 : 93
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (279ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103038337

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 歴史物は、好きですが、前から細川ガラシャに、とても、興味がありました。
    絶世の美女と評判な、女性は、どんな生涯だったのか?
    何回も、泣きました。最後は、号泣しました。
    宮木さんの描く女性は、逆境の中にいても、凛としたイメージがあり、共感が持てます!
    一生大切にしたい、一冊に出逢えました
    ^_^

  • 戦国の「時代」に翻弄された女・細川ガラシャ。
    あの明智光秀の娘、といえばどれ程の時代の荒波にもまれたか想像がつく。
    「決して振り返らず、前だけをみておれ。わたくしたちに戻ることは敵わぬ」
    戦国時代の武将の娘や妻は男達の道具に過ぎず、そのさだめに逆らうことはできない。
    絶望の淵に立たされた彼女はやがて、キリシタンの侍女・糸に導かれるようにデウスにすがるようになる。

    洗礼を受けた後のガラシャの、夫に対する毅然とした態度に驚いた。
    キリシタンとなり拠り所を持つようになったガラシャ。
    信じる者は救われる、というけれど、彼女が真の意味で救われたのかどうか、いささか疑問が残る。

  • ガラシャのことをあまり知らなかった、というより旦那さん一筋で家のためを思って亡くなったキリスト教徒の女性、のタグをつけて見ていたため、あれあれ結構違う!とおもったけど、タグよりストーリーのほうが魅力的だったから楽しめた。どこまで史実かは置いといて。

    2019.6.22
    97

  • 熊本の細川家の菩提寺に行く機会があったので、細川ガラシャ夫人の半生のものが読みたくなり。校閲ガールの宮木あや子さんのものをチョイス。
    明智光秀の娘という程度の知識しかなくて、光秀といえば裏切り者の代名詞みたいになっているけれども、どっちが正義なのかわからないよなあ。と改めて。
    この時代は身分の貴賤に関わらず、命の軽い生きづらい乱世だよなあ。想像を絶する。
    多分にifの要素が入っているけれど、史実をヒントに肉付けされている許容範囲で、大変勉強になりました。ちょっと女性主観かなあ。歴史好きの女性にオススメ。

  • 細川ガラシャという人のことは、明智光秀の娘でキリシタンだということしか知らない状態で読みました。
    夫の忠興が全く好きになれず、かと言って玉子にも共感出来ず…。途中で、糸視点になったのが、良かったのかも…。
    あと、細川藤孝が明智光秀に対する思いを述べる幽斎の章が良かったかな。

  • 細川家に嫁いだ玉子(ガラシャ)のお話。
    報われない恋に身を焦がした
    玉子、侍女の糸。
    辛い想いから報われるためにも
    信仰に身を投じて行く…

    「花宵道中」という作品で
    「女による女のためのR-18文学賞」を
    受賞した宮木あや子さん。

    この作品もだけど
    花宵道中も面白かったなぁ。

  • 史実ベースのフィクションだけあって、細川ガラシャに詳しくなくとも充分読み物として楽しめると思う。わたしはもともとガラシャがすきだったが、宮木ガラシャで再びガラシャに関する本を読みたくなった。
    本作は、他の宮木作品のような史実を語る部分で妙な違和感を感じなかったのもよかった。ただ、主人公は糸にとって代わられたなあと思う。

    もし叶うなら、個人的にだいすきなお市の方を、宮木さんに書いてもらいたい。読んでみたい。
    2013.07.15

  • 完全にジャケット目的で図書館から借りた。

    でも、面白かった。
    「細川ガラシャ」という名前は知っていたが、その人生までは知らないままに読み始めたのだけれど、読みやすかった。
    宮木さんの文章の書き方も綺麗。

    時間に余裕があるならもう一度読み直したいくらい。
    文庫になったら欲しいなと思う。

    ただ、歴史もの特有というか
    一段落のなかでも、人物の名前表記がひとつに統一されていなかったりしてわかりにくかったかな。これはわざと書いたものだったのだろうか。

  • 男と女は相容れない

    そのくせ求め合う

    求めても与えてもらえぬ者が、求められても与えることはできませぬ
    麝香の幽斎に対する詰りの一言

    人の感情は、ひどく繊細で計り知れないモノ・・・

  • 信仰を得るまでの玉子は、周りの人に運命を翻弄されている感じでしたが、信仰を得てからは一本芯が通った動じない女性になったようです。
    これほどまでに、入り込めるのはなんだかうらやましくさえあります。
    しかし、このようなつらい時代何かすがるものがなければ、女性たちはつらくてやっていかれなかったのではないでしょうか。

    • kuroayameさん
      一時期歴史ものの小説にはまっていて、三浦綾子さんのがらしゃの本もとても面白かったです。
      それぞれに描くがらしゃの違いを比較できたりするので、...
      一時期歴史ものの小説にはまっていて、三浦綾子さんのがらしゃの本もとても面白かったです。
      それぞれに描くがらしゃの違いを比較できたりするので、機会がございましたら是非宮本さんがらしゃを読んでみたいです♪。
      素敵なレビューを拝見させていただきありがとうございました★。
      2012/12/27
    • koshian-sakuraさん
      コメントありがとうございます。三浦綾子さんもガラシャを題材にした小説があるんですね。今度ぜひ読んでみたいです。
      コメントありがとうございます。三浦綾子さんもガラシャを題材にした小説があるんですね。今度ぜひ読んでみたいです。
      2012/12/27
全93件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1976年神奈川県生まれ。2006年『花宵道中』で女による女のためのR-18文学賞の大賞と読者賞をW受賞しデビュー。『白蝶花』『雨の塔』『セレモニー黒真珠』『野良女』『校閲ガール』シリーズ等著書多数。

「2023年 『百合小説コレクション wiz』 で使われていた紹介文から引用しています。」

宮木あや子の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×