パーフェクトプログラム―日本フィギュアスケート史上最大の挑戦

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著者 : 田村明子
  • 新潮社 (2010年3月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (223ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103040323

パーフェクトプログラム―日本フィギュアスケート史上最大の挑戦の感想・レビュー・書評

  • 主にバンクーバー五輪に出場する選手の、
    スケートへの想い、競技への想い、五輪への想いを、取材内容を中心に綴られたもの。
    5輪直後が一番本が売れると踏んで、バンクーバー五輪の後。世界選手権の前にこの本を出版したのだろうが、、、できれば2010年世界選手権についても述べてほしかった。。。


    男子シングルについては、4回転論争の話や、欧州選手権の様子も書かれていて、ためになった。
    個人的には、4回転は推進されたほうがいいと思う派。
    採点競技とはいえ、「競技」といわれるからには、誰もできない、高い技術を試合で見せられた者が勝者になるべきたと思う。そりゃ、大技はできたけど他はボロボロというのはダメというのはもちろんわかる。でも、「全体をまとめた者が勝ち」というのは、オリンピックや普段TVで放映されるスポーツ競技としては魅力的ではない。無難にまとめるなんて、そんなのは資格試験や受験なので充分だ。

    女子シングルについては、正直、比較的あっさり無難に書かれている。マスコミフィルターがかかっているのだろうか。

  • 山田満知子コーチへのインタビューからはじまって、全日本、そしてバンクーバーオリンピックの舞台裏を表も含めて。

    フィギュアスケートが大好きなのでよく見ます。
    といっても、専門的にうんぬんいうのがすきではなくて、ただたんに「この選手のこういうところが好きー」と思いながら見ているだけですが。

    なかなか刺激的だったところは、男子におけるオリンピック採点のくだりですか・・・。振付師と親友、とか、ロシアだからとか、あーもうそんなのどうでもいいじゃん!やるのは選手だよ!ベストな演技をしてきたら基準にそってそれ相応の点数をだせばいいじゃん!

    ・・・・って、ウィアー選手の点がのびなかったのにはそんな理由も考えられるの・・・・?!
    でも彼は、演技後点数に不満では、と、インタビューされて、「タカハシの演技をみていなかったの?」とユーモアたっぷりにきりかえしているんですよね。そんな彼独特の演技には国を関係なくファンが多いと思う。

    オリンピックは武器を使用しない戦争だ、という一面も確かにあるけれど、ひとの胸をうつ演技はそれとはまったく別のところに存在して、汚せるものではないのだ。

  • プルシェンコ選手にはまり、ロシア及びスケート関連本漁り企画の第二弾。
    バンクーバーオリンピック前後あたりのお話。四回転論争とかいろいろ。
    この頃はまってたらなー、と思いつつ読了。

  • 前作にも増してガッカリ感ばかりが残るのみ。
    筆者の判断基準は男子シングルと女子シングルとではまるで異なるようですね。
    男子シングルに関して北米勢についてのダークな部分には触れられるのに(それでもジョニーの件については甘いと感じますが)、女子になると途端にトーンダウン。
    新採点システムは過去の実績にとらわれずに選手のそのときの演技の善し悪しで点数がつけられる、と男子シングルの項で述べているにもかかわらず、女子シングルになると「過去に高いレベルで安定した演技を一定期間見せてきた選手だけが「この選手になら思い切り高い点を出しても大丈夫」というジャッジの信頼を得ることができる」などと書いてしまう。
    バンクーバー五輪でプルシェンコが4+3を決めたのに勝てなかったことに関しては疑問を呈しているのに、女子で唯一3アクセルを跳んだ(さらにフリーではコンビネーションにまでした)浅田さんが、いくら難しい種類のジャンプを飛ぶとはいえ歴史上に名を残すほどの高難度ジャンプというわけでもない演技構成の選手に負けてしまうことについては「3アクセルの評価が低いのではという声も出た。(中略)この評価が適正なのかどうかは、これからISUが吟味しなくてはならないことだ。」で終わり。
    正直「何それ?」ですよ。

  • ソチ五輪を前に田村明子さんの著書を古い順に読んでみるの巻、第三弾。
    既刊本はこれで全て読破。
    次作は、1月末発売の本を待たねばならない。

    バンクーバー直前に発行された『氷上の美しき戦士たち』が、
    日本人も含めた10人の男子トップ選手の話が中心だったので、
    この著作がフィギア関連本としては処女作となる『氷上の光と影』の続編という印象だった。

    前作でも触れられていたが、五輪の度に発生する採点の不正疑惑はどうにかならないのだろうか。
    実際に不正があったかどうかなんて誰にも分からないし、証拠を掴むことも難しいだろう。
    一番被害を被っているのは、その結果何色のメダルを得たとしても、メダリストになれなかったとしても選手でしかない。
    不正があったと疑えば疑うほど、選手自身が結果に満足できなくて苦しむだけという気がした。

    とても切ない気持ちになったのは、小塚崇彦についての記述。

    「これは、次のソチ五輪では間違いなく彼が来る。そう予感させる、すばらしい滑りだった。」(P.167)

    このように筆者は書いている。
    4年前、私も同じように感じた。
    でも、そうはならなかった。

    昨年末の全日本選手権では一悶着あったが、それ以前に小塚は2011年の世界選手権で銀メダルを獲って以来、際立った成績を残せていない。
    自己ベストもその時の記録を未だ上回ることができず、伸び悩んでいる印象がある。
    バンクーバーでは将来を期待させる演技を魅せただけに、とても残念だった。

    この本が発行されてから採点基準も、4回転に対する考えも、有望選手も大きく変わった。
    4回転の点数が見直され、DG判定が設けられたことで4回転はもはや“ハイリスク・ローリターン”ではなくなったし、男子はようやく本当の意味での4回転時代に突入した。
    羽生結弦という、日本男子フィギア始まって以来の天才も出現した。
    そして3年間世界選手権で負けなしのP.チャン。

    彼女がバンクーバー五輪を経て大きく変わったフィギアをどう描くのか。
    今から次回作が楽しみである。

  • 【No.118】バンクーバー五輪のフィギュアスケートの裏側を書いた本。採点競技はいろいろ難しい。「バンクーバー五輪は織田にとって、まだ時が満ちていなかった。それだけのこと。時が満ちている人とは、どんな選択をしても最終的にそれがよかった、という展開になるもの」「自分を厳しく見つめる姿勢があれば、人は学んで次に行ける。だがそこでごまかしたり、言い訳をしたり、自分を庇ってばかりいてはそこまでだ」

  • バンクーバー五輪のフィギュアスケート、とくに日本勢のチャレンジについて書かれた本。著者のスケートもの読むのはこれで3冊目。
    リアルタイムでは、クワドラプル論争に中傷合戦に…と本当に報道もネットもヒートアップしてたのを思い出す。でもここでは終始筆致が冷静だし、本人たちを何年も取材してよく知ってる人の観察なので、実際にはそんなことなかった、こうだったと思う、という意見にも説得力があり、推測は推測の体で書かれているので、落ち着いて振り返れる。川口悠子さんのロシア・ペアにページを割いてるけどリード姉弟には言及がない(笑)のは、これからだからですよね。
    カナダについてのもろもろは読んでて非常に苦いところもある。3冊読んで彼の国への印象は結構サゲたわなぁ。
    私は「鐘」のプログラムが非常に好きだったので、心配だったけど、浅田選手が変えないでくれて嬉しかったなぁとか、鈴木明子選手のウェストサイドストーリーの衣装がどんどん変わってったのとか、思いだしてしみじみした。

  • 五輪に挑む世界のトップスケーターたちの闘いの舞台裏を描くノンフィクション。選手たち、そして支える人々が、何を目指し、どう戦ってきたのかを追う。

    主に、バンクーバー五輪に焦点を当てている。前半は五輪前に書き、後半は五輪後に短期間で書き上げているそうで、勢いがある。五輪前に書いた部分は、五輪の結果が出た後も特に手直しはしていないそうで、荒削りなのかもしれず、また緻密な分析というわけではないのだろうが、臨場感があっておもしろい。

    歯切れのよい文章は、五輪前後にしかフィギュアを見ないような素人(自分を含め)にも読みやすい。
    採点競技の難しさを改めて感じる。タイム差やゴールの数など、勝敗が一目でわかる競技にはない、判断の難しさがある。だが、本書のおかげで、採点が思っていたよりも感覚的ではなく、細かな基準に基づき、ポイントが加算されて個々の選手の点数となることがわかった。ジャッジの他にジャンプの回転数などをハイビジョンで確認する専門のテクニカルパネルがいるというのも本書で知った。
    それでもなお、男子の4回転ジャンプにまつわる論争が本書でも取り上げられていた通り、誰しもが納得する「チャンピオン」を決めるのは至難の業だ。正当に判断する基準を決定するということは、大変な作業なのだ。

    戦う相手はライバルたちではなく自分という第一線の選手たちのストイックさも興味深かった。浅田選手が「パーフェクトな」というのをよく聞くが、少女のような笑顔の影にある意志の強さを思うと、真央ちゃんと軽々しくは呼べないなぁ。

    ちょっと傲岸な印象があったプルシェンコのイメージも少々変わりました。

    フィギュアに詳しい人が読むと種々、異論のある点もあるのかもしれないが、素人が読むには読みやすく、フィギュアの知識もつき、おもしろい一冊。

  • バンクーバーオリンピックを思い出しながら読んだ。背景がわかるとまた面白い。川口悠子さんがロシアで受けいられれているというのが嬉しい。

  • バンクーバー五輪のフィギュアスケートにまつわる話が詰まった本。取り上げられているのは日本男女シングル代表、川口裕子、男女シングルメダリストがメイン。
    ちょっと嬉しくなる裏話から少し黒い話まで述べられています。当時のことを思い出すのには良い1冊。

  • 田村さんのフィギュア本をもっと出してほしいな。
    巷で悪評高い天野君の話も載ってる。北米のろくでもなしさは、とても興味深い。
    前半はバンクーバー前、後半はバンクーバー後ワールド前に描かれたもの。そのあとの世界選手権のジャッジにどういう文章を書いてくれるか、とても知りたい。

  • アレレな裏事情・・・
    それでも銀取ったプルシェンコは凄いな、と。(負け惜しみ)

  • 男子シングルについてはかなり切り込んであったけど、女子についてはぼかしたような書き方・・・田村さんはいつもそんな気がする。 男子シングルファンで、たぶんカナダ(北米)のやりかたがお嫌いなのだろうな。

  • 日本フィギュア界の動き。 音楽の影響とカナダの妨害。
    フィギュアスケートの採点におけるジャッジとテクニカルパネルの役割。 バンクーバー五輪に向けての各選手の戦略。浅田真央のこだわり。その他。
    フィギュア界のことが、簡潔にまとめられている。 男子の4回転論争が興味の中心。

  • とても興味深く読んだ。
    五輪での男子シングルにまつわるあれこれや川口選手のことなど、推測なども交えながらではあるがとても公平に綴られていると思う。

    女子シングルに関しては、とてもあっさりとした記述に留まっているが、あれ以上書きようがないのではないかとも思える。ヒステリックにわめき散らす両国の一部のファンとマスコミには本当に辟易するが、何をどう書いたところで憶測の域を出ない気もする。

    穿った見方をすれば、「男子にこれだけの疑惑があるのだから、女子の方も察してください」と言っているように受け取れないこともないが。

  • 思ったよりぶっちゃけられている。

  • 浅田真央、高橋大輔、安藤美姫、織田信成・・・史上最強の彼らが戦った語り継がれるバンクーバー決戦。大輔が見せた本物のアスリート魂とは?真央vsヨナ、何が勝負を分けたのか?彼らにとっての「パーフェクトプログラム」とは?
    全体的には非常に綿密な文章で満足。前著なども読了した上で読むと理解も深まると感じました。難点をあげるとすれば、ワールド・フィギュアスケートのコラムとかなりかぶっていた部分があったこと、日本人選手や男子シングルが中心で女子シングルはわりとあっさりだったこと。五輪でファンが増える(もしくは批判的な意見を持つ人ができる)とすれば、多分女子シングルからじゃないかなと思うので、そこは詳しく論じて欲しかったかも。私自身は男子シングル派だからいいけど。ペアの川口選手のスロウ4回転の件は疑問を感じていたのもあって、読み応えがありました。

  • 見つけたときにプログラミングの本かと思ったらフィギュアスケートの本だったけど、面白そうだから借りて読んでみた本。

    フィギュアスケート業界のバンクーバーオリンピックまでの道のりを追った本。これまでは、浅田真央選手に近い人の本しか読んでいませんでしたが、業界の全体について書かれた本ははじめて読みました。

    続きは、こちら。
    http://blog.livedoor.jp/oda1979/archives/2686039.html

  • 田村明子さんのフィギュアスケートの本は、思わず2度読みしてしまう。北米開催で「打倒プルシェンコ」「打倒ロシア」の風の中、プルシェンコ選手は一人立ち向かっていたんだなぁ。

    キムヨナ選手のくだりで、「彼女はシーズン中、いい演技を見せてきたので、ジャッジは今回惜しみなく高得点を与えるだろう」というのは意外だった。フィギュアスケートの採点ってそういうものなの?? だってテレビ出演していた日本人ジャッジは「ジャッジは選手の実績ではなく、その試合だけで評価をする」って言い切っていたんだけどなぁ。

    浅田選手のプログラムに対する姿勢は、あらためて「すごい!」と思った。「上手くいかないからこそ、プログラムは変えない」という浅田選手の意志(美学)は、外国人には分からないだろうなぁ。

    田村さんが、本中で女子シングルの得点差について触れていないのは…1、妥当だと思っている 2、あれはないと思ったが、これ以上 世間のジャッジへの非難を煽らないために敢えて触れなかった。どちらだろう? 邪推か。(^^;

    何はともあれ、田村さんには末永くフィギュアスケートの取材を続けて欲しいです。

  • 五輪が始まる前から五輪が終わってまで、かなりのスピードで書き上げられている。
    広く読んでもらって欲しいと思う一冊。

    ネットをみていると、本当にフィギュアスケートが嫌いになりそうになってしまって、疲れるシーズンだった。
    一般のブログの人に「なんでこんな採点になるのか解説しろ」という論調を持ちかける人、試合を楽しんでいる人に「フィギュアスケートは死んだ」と言う人がちらほらいて、本当にうんざりした。とくに後者に関しては、フィギュアスケーター全員に対しての侮辱にほかならないと感じる。

    とはいえ、北米主催の冬季五輪はしばらくいいやって気分(苦笑)
    本書で取り上げられている音楽の不手際に関しては、カナダは色々勘ぐられても仕方がないと思う。ラウラもFSで音楽が途中からスタートするということがあった。
    カナダは言わずと知れたフィギュアスケート大国で、試合もたくさん開催されているわけだから、試合運営に馴れていないってことはないはず。それなのに、ああいう音楽ミスがあった(ああいうミスは1回あっただけで十分にビックリする事柄)のはね・・・・・・

    不正はなかったと思う。
    でも、メールの件や色々、不正ではないけども、流れというのがあったのだろうな、と本書を読んで感じた(し、田村さんもそれについて書いている)。

    そして、「記名記事を書ける人の強さ」を感じた。ネットだと偉そうに講釈たれたところで、それは匿名のものだから発言に責任を取る、という覚悟を感じることは難しい。匿名の良さはもちろんあるけれども、こうした”強い”本を読むと、覚悟している人(しかもそれを特別なことではなく、恒常的なこととして身につけている人)の揺らぎのなさにほれぼれとしてしまう。

    いずれにせよ、よい本。オススメ。

  • 前半部が特に面白い!名古屋で強い選手が育つ理由、裏金事件で連盟を追われた関係者の話などはこの本でしか読めない内容。
    後半の五輪関係は「ワールドフィギュアスケート」で既出のものもあったけれど、川口悠子さんの話はファンなら必読!
    田村明子さんの本は何冊か読んでいるのですが、海外のメディアの動きや関係者へのインタビューなど英語が堪能な著者ならではの情報が盛り込まれていて、いつも中身が濃いです。なおかつ、ご自分の意見を持ちながらもおしつけがましくなく書く、その筆力は素晴らしいと思います。

  • 2010/4/29 23:57

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浅田真央、高橋大輔、安藤美姫、織田信成…史上最強の彼らが戦った語り継がれるバンクーバー決戦!大輔が見せた本物のアスリート魂とは?真央vsヨナ、何が勝負を分けたのか?4回転論争と疑惑のメール騒動、ほか秘話満載、渾身のドキュメント。

パーフェクトプログラム―日本フィギュアスケート史上最大の挑戦はこんな本です

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