銀盤の軌跡: フィギュアスケート日本ソチ五輪への道

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (206ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103040330

作品紹介・あらすじ

浅田真央、髙橋大輔、羽生結弦……選手たちの知られざるドラマとは? 浅田はいかにして復活を遂げたのか? 髙橋と羽生は絶対王者パトリック・チャンをどのように追い詰めていったか? 長期休養のキム・ヨナに対するジャッジの心理とは? 最高の振付師ローリー・ニコルが浅田と髙橋に託したもの――。氷上の華麗な舞、その裏側での激しい戦いを追う、渾身ドキュメント。いよいよ最終決戦へ!

感想・レビュー・書評

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  • ソチ・オリンピック直前に出された本。
    フィギュア記者歴が長い作者が、ソチ・オリンピックへ向けてのおもな選手の試合成績、怪我や弱点克服の苦闘、浮き沈みを丁寧にまとめた内容です。

    日本フィギュアをリードしてきた高橋選手の演技力と存在感。
    カナダのチャン選手の台頭ぶり。
    羽生選手の目をみはる成長。
    味わいを増していく鈴木明子選手。
    出産後に試合を転戦、全日本で5位にまでつけた安藤美姫選手。

    長い努力の過程があっての、いい演技が出来たときのきらめき、結果が出たときの嬉しさなのですね。
    不運に見舞われることもあるわけですが‥
    それもまた感動に繋がることも。

    浅田真央選手について書かれた部分が一番多く、その分、ほかの選手はやや少ないですが、読者の関心もこれぐらいの比率かもしれません。
    真央ちゃんのことは小さい頃から知っているので、みんな「うちの娘」みたいな気分がありますからね。

    世界選手権の後に、まずはおさらい、といった気分で読んでみました。
    身近に接した人の知るちょっとしたエピソードが楽しかったです☆

  • 選手たち、コーチや振付師などへのインタビューを交えながらソチまでのスケート界の動きを追ったドキュメント本。
    田村さんの文章は冷静で批判が少ないので読みやすくわりと好きです。でも昔の著書の方が面白くて好きだったな、と思ったりもする。なんでって言われると微妙だけど、多分自分の知ってる「軌跡」がほとんどで新鮮味がないから?かな。インタビュー記事は雑誌を読めば大抵分かるので、著者しか知りえないような選手の素顔をもっと紹介してくれれば良かったと思います。あと陰謀論は信じてない私ですが、スケート界にも課題はあると思うので、そういうところをあまり突っ込んで書かずにこれはこういうものだから(納得すべし)と言われてしまうと、新たなファンの獲得は難しいように感じました。

  • 日本人選手のソチへの軌跡。日本代表本と銘打ってもスター選手中心に書かれた本とは違い、ひとりひとりの記述量に差がなく丁寧に書かれています◎

    お人好しな織田や茶目っ気のあるチャンのエピソードに心和みました。

  • バンクーバーからソチへ向けての4年間を、フィギア取材歴20年の筆者が緻密な取材をもとに書き上げたノンフィクション。
    彼女が選手たちから信頼を得ているからこそ垣間見せる、意外な素顔にも触れられていたし、過去4年間の各試合の感動が蘇ってくるようで、ところどころ涙ぐみながら読んだ。

    気になったのは、'13年GPFの話題の後、ソチへの展望的な表現が増えていき、全日本には触れずに終わるのかと思ったら、エピローグとして申し訳程度に全日本と代表選考について触れられていて、表現も過去形に戻っていたこと。
    1月31日という刊行日を考えると、全日本までに書き溜めておき、全日本後に一気にエピローグを書いたのではないかと思われる。
    全日本フィギアに関しては正直物足りない部分もあるので、ぜひオリンピック後に全日本フィギアからソチ団体戦、個人戦の結果を踏まえてもう1冊書いてほしいものである。

  • 大好きなスケーターたちを優しい視点で書いている。愛情を持って書かれた本。

    技術審判の話はためになった。

    素人には採点システムはわからないので・・・。だけど真央ちゃんや高橋君のスケートは感動したってことが私には大事かな。

  • 相変わらず選手への目線が暖かいところは好き。

    しかし、「ジャッジは自分の仕事に対して誠実である」と明言してしまっているために、内容のあちこちに矛盾が生じていることにいい加減物書きとしての誠実さが欲しいところです。

  • ノンフィクションライターでありフィギュアスケート取材歴20年の著者による2011年震災から2013年全日本選手権、ソチ五輪代表決定までの軌跡。
    選手一人ひとりを暖かい目で、丁寧に書かれてます。
    敢えて言えば、記者とスケート連盟は持ちつ持たれつなんだなと感じました。
    (図書館)

  • ジャッジの心理や採点方法などが面白かった。各選手の思いを読みたい人には欲求不満かも。

  • 田村さんは好きです。高橋大輔に始まって、高橋大輔に終わるのもよろしい。ところどころの、点数の不満を書かれてるのも同意ですが、同じ理由で突っ込むべきところを所々書いてなくて、そこは不満。あと、アメリカの不毛の二の舞をしないことを意識してるのだと思うけど、前もそうだったけど天野に優しいのもな。男子が同じような飛び方しても、レビューなく回転不足つかない不思議。それに、高いホテルでくつろいでたろくでなしぶりとか、地元枠でろくに国際大会に自力で出てないしろくな演技でもなかったのも本当で、本来資格を取れる要件を持ってないと思う。あと、ヨナが復帰1回目、完璧な演技の安藤の上だったジャッジのおかしさや、ニースの高橋の点の伸びなさを指摘してないのもな。でも、その競技を選んだからには文句を言わないとか、浅田のPCSの低さとか、もろもろ良かったし、読んで、胸が熱くなるところ多数でした。

  • ノンフィクションライターで長野五輪で運営委員もやり、フィギュアの取材も長い作者さんのソチ五輪までのレポート集。
    日本選手たちはこんな流れだったんだって振り返るのに良かったです。
    文章がキレイだから、読みやすかったよ。

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著者プロフィール

盛岡生まれ。翻訳家、ノンフィクションライター。冬はフィギュアスケートの取材も行う。著書に、『知的な英語、好かれる英語』(NHK出版)『パーフェクトプログラム━日本フィギュアスケート史上最大の挑戦』(新潮社)』など。翻訳にロングセラー『ガラクタ捨てれば自分が見える』(小学館)、自ら日本に売り込んでベストセラーとなった『ルールズ~理想の男性と結婚するための35の法則』がある。

「2020年 『ワンランク品のよくなる英会話』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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