サクリファイス

著者 :
  • 新潮社
4.06
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本棚登録 : 2711
感想 : 640
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  • Amazon.co.jp ・本 (245ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103052517

感想・レビュー・書評

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  • 自転車知らずによるよくわかる自転車ミステリー。

    自転車競技の蘊蓄がたれ流されることもなく、競技に臨む人間たちのメンタリティを知れる自転車競技入門書な前半。

    そして「自転車競技の根っこにあるものとは」を分かりつつあるところで挿入してくる後半のミステリーは、多分にご都合主義的な展開を見せつつもすごい引力で引き込んでくる。
    いやむしろご都合主義こそ、作者の手腕が見てとれるピンキリの舞台装置。

    大藪春彦賞に偽りない。
    大きな文学賞に比べて、中堅どころの文学賞の安定した質の高さと言ったら。

  • ロードレースのチーム内に、過去に起こった事故を巡って疑念が渦巻いている。語り手であるぼく(白石)はその中に否応なく巻き込まれていく。見る角度によって違う様相を帯びる事故。そして二つ目の事故が起こる。
    レースを戦っていくうちにその真実が次第に明らかになっていくのだが、サクリファイス(犠牲)という言葉の意味がロードレースそのものの戦略として、また、その二つ目の事故の意味として二重に響いてくる。
    ちょっと残念なのは、鍵となる彼女と白石の絡み。
    ちょっと不自然、というか雑に感じたのだが、どうでしょう?

  • 疾走感溢れるストーリーでスイスイ読み切りました

  • 自転車ロードレースの話。暗峠で練習してました。

  • 自転車レースってこんなスポーツだったのかと知る。

  • 2009/3/25 読了
    245ページ

    風を感じる。
    上り坂の苦しい息遣いが聞こえてきそう。

    疾走感が心地いい。

  •  評判通り面白かった。続編にも期待。

  • 2017.3.16

  • 登録していなかったとは思わなかった。
    もちろん読んでます。
    ここから全てが始まったわけだからね。

    サクリファイスとは、また重いタイトルだなと思って読み始めましたが、
    最後まで読み終えて「なるほどー」としみじみ思いました。

    読み終えたあと、すごく疲れた一冊。

  • ロードバイクをあつかった小説。青春ものプラスミステリー。
    主人公は勝利欲がないように書かれているが、実際勝てる展開になったら行きたがるのがうーん。どっちかにしてくれ。
    後輩を守るためにレース中に自損事故を起こすってのはいただけない。しかも事故を画策した人物は何もツケを払わずってのがすっきりしない。
    全体としてはサクっと読めるので続きも読んでみようと思う。

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著者プロフィール

1969年大阪府生まれ。大阪芸術大学文芸学科卒業。1993年『凍える島』で「鮎川哲也賞」を受賞し、デビュー。2008年『サクリファイス』で、「大藪春彦賞」を受賞。「ビストロ・パ・マル」シリーズをはじめ、『おはようおかえり』『たまごの旅人』『夜の向こうの蛹たち』『ときどき旅に出るカフェ』『スーツケースの半分は』『岩窟姫』『三つの名を持つ犬』『ホテル・カイザリン』等、多数発表する。

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