エデン

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (250ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103052524

感想・レビュー・書評

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  • 自転車ロードレースを舞台にしたサクリファイスの続編。前作でスペインのチームに移籍する話で終わったが、そこから2年が経過し、チカはスイスのチームの一員としてツール・ド・フランスに挑む。本格的なレースの話の中に、人間関係も交えて、今作もうまくまとめている感じがした。

  • またやってしまった。前作との間に3ヶ月しか挟んでいないのだが30冊挟んでしまったがために、すっかりサクリファイスの内容を忘れている。
    本作はカタカナのチーム名と選手名が多く、そのことにも悩まされた。(私がアホすぎるのだろう…)
    もうこのシリーズを読むのをやめようかと思ったが、サヴァイブとキアズマの他の方のレビューを拝見し、興味は持った。
    しかしサクリファイスを読み直したり、続けざまに読む必要がありそうだ。
    あ〜、他の作家さんの続けて読まなければ忘れそうな本もあるし、大変だあ。

    あ、本作の感想を。
    自転車競技が団体プレイであり、心理戦であり、紳士協定のような暗黙のルールがあることなどが前作以上に理解できた気がする。

  • 前作ほど「アシスト」の魅力は前面に出ていないけど、今作は「仲間」というものが描かれていたように思う。
    チーム内の仲間、チームを超えた仲間。敵同士がひしめき合うプロトンでも、仲間となって協力して走ったりする。
    休養日よりもレース中の方がおしゃべりする時間がある、というのはおもしろい。やっぱり独特な競技だなー

    ニコラが戻ってくることを期待しつつ、続きを読みたいと思います。伊庭がここに参戦したらなお面白いのに。

    ちなみに裏表紙の黄色と白は、ニコラとドニ?

  • 面白い。
    世界で一番有名な自転車レースを舞台に、ロードレーサー独自の勝負哲学や、悩みを織り交ぜて、レーサーたちの、炎のような一瞬の輝きを描く。

    ただ、山場が幾つもあるのに、そのどれもがあまりにも淡白過ぎな気がする。残念だ。

  • 続編のツールドフランス。名前は知ってたが、どんなレースなのかワクワクしながら読んだ。サラッと書いてるけど実際はもっと過酷なんだろう。クラフトワークのツールドフランスを久しぶりに聴いてみたくなった。

  • 『サクリファイス』続編。舞台はついにツール・ド・フランス。チカの所属するチームは次のシーズンにスポンサーの撤退が決まっている。そして開催国であるフランスはここ数年自国の選手が表彰台のトップに上がっていない。そんな幾つかのしがらみがレース展開を複雑にしていく。この競技の興味深いところは、「チーム一丸となって勝利を目指す」という単純なものではないこと。敵チームと手を組むことも、仲間を犠牲にして自分が栄光を目指すことも当たり前にあるという点。だからこそ生まれる予期せぬドラマから目が離せなかった。

  • サクリファイス、エデン、サヴァイブと続く3部作の2作目。1作目のミステリ的要素を期待してしまったので、少し物足りなかったが、スポーツ小説として、サイクルロードレースの世界に十分引き込まれる。

  • ストイックなロードバイク競技の世界を描いた小説の続編。

    前作の「サクリファイス」はミステリー漂う物語でしたが、
    今回はフランスに拠点を置きロードバイクのイロハや競技を詳しく描いている。

    自転車競技の青春小説。
    そして前作を読んでいなくても1つの独立作品として読める配慮も感じる。
    前作と共通して言えるのは合法薬品(ドラッグ)を伏線に引きながらの人物たちの心の葛藤や背景を描いた物語構成。
    栄光と挫折という厳しく紳士的なスポーツであるロードバイクの世界観には惹きこまれる。

    そしてスポーツ選手特有の爽やかでありながらストイックにプラスして謙虚な心を持つ主人公のチカ。
    他の登場人物たちも個性ある魅力的な人物たちばかりで物語に色を添えている。

    ストイックでありながら選手の葛藤や栄光を感じることができる青春小説。

  • 面白かったけど、
    前作が秀逸だっただけに。

    前作のほうが、謎、スリル感あり。

  • もう1段階トリックがあるかと期待してしまったけれど、面白かった!

著者プロフィール

1969年大阪府生まれ。大阪芸術大学文芸学科卒業。1993年『凍える島』で「鮎川哲也賞」を受賞し、デビュー。2008年『サクリファイス』で、「大藪春彦賞」を受賞。「ビストロ・パ・マル」シリーズをはじめ、『おはようおかえり』『たまごの旅人』『夜の向こうの蛹たち』『ときどき旅に出るカフェ』『スーツケースの半分は』『岩窟姫』『三つの名を持つ犬』『ホテル・カイザリン』等、多数発表する。

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