サヴァイヴ

著者 :
  • 新潮社
3.63
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本棚登録 : 1892
感想 : 372
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  • Amazon.co.jp ・本 (234ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103052531

感想・レビュー・書評

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  • 短編集だがサクリファイスシリーズをより彩る一冊。続いて欲しいものです。

  • 「生き残る」。このシリーズのタイトルはどれも心に響きます。赤城さん、石尾さん。サクリファイスで心打たれた二人の過去。石尾さんがどうしてあんな事になったのか。それはお話の中とはいえ読み終わった後にやり切れない思いと共に考えてしまった事でした。彼がエースとなった経緯、そこに纏わり付く嫉妬や嫌がらせや羨望が切々と語りかけてくるようで、読む手が止まりませんでした。常に身近にあるドーピング。黒い思惑の中でより長く生き残る事、それは並大抵の事ではなく。チカは穏やかながらもきっと誰よりも強靱な精神の持ち主なのでしょう。

  • 『サクリファイス』『エデン』に続く自転車レースを題材にしたシリーズの短編集。アンソロジー『Story Seller』に収録されている話は読んだことがあったが、続けて読むと経過が分かってまた面白い。闘牛のこととか未知の知識も得られるし。

  • 1巻であっさりいなくなってしまうのが惜しいほど、あの人の話がたくさん。

  • エデンに続く、3作目 ロードレースの物語 ロードレースは他のどんなスポーツとも異質 ゴールを、優勝を目指さないものが大部分で チームのエースを勝たせる為だけに走る 自分の名前が表彰台に刻まれることはない それでも前を向き、走る姿は美しいと思う

  • サクリファイス、エデンの続編。
    短編集。ミステリー的な感じはあまりなく、チカやその周辺の人々のロードレースにまつわるお話。
    3作目なのでロードレースの知識が少しはついたこともあって、理解のない対応に私までムッとしたり。
    自分とは縁のない世界だけどその世界にかけている彼らの生き方は素敵だなあとしみじみ思った。

  • 短編はあまり読まない方なのですが、サクリファイス、エデンのサイドストーリーという事で手に取りました。また小説としては初めて電子書籍に挑戦してみたのですが、思ったほど違和感は無く、サクサクと読めてしまいました。
    小説としてのテンポの良さも読みやすさに一役買っていたと思います。
    やはり普段から自転車を愛用している身としてはとても面白かったです。

  • サクリファイスとエデンのサイドストーリー。

    サクリファイスが面白かったので読んだ。

  • 自転車ロードレースもの3作目は短編集だった。「プロトンの中の孤独」のみ新潮アンソロで既読。赤城と石尾の物語、伊庭の物語も読めて満足。1話目が「老ビプネンの腹の中」でチカとミッコがチームメイトになったばかりの話、最後が「トウラーダ」でチカとミッコがポルトガルのチームに移籍した直後の話…というのも、前作エデンから綺麗な流れだし。サクリファイス・エデンを補完する短編集で楽しめた。このシリーズは良いなぁ。

  • エデンを読み終えて、そういえば伊庭はどうしているんだろう、と思ったのだった。
    このシリーズは、いつも、どこか、死の影が差していて、けれどそれがあるからこそ、生きること、走ることへ向かう思い或いは本能が、より一層強く浮かび上がってくるように感じた。

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著者プロフィール

1969年大阪府生まれ。大阪芸術大学文芸学科卒業。1993年『凍える島』で「鮎川哲也賞」を受賞し、デビュー。2008年『サクリファイス』で、「大藪春彦賞」を受賞。「ビストロ・パ・マル」シリーズをはじめ、『おはようおかえり』『たまごの旅人』『夜の向こうの蛹たち』『ときどき旅に出るカフェ』『スーツケースの半分は』『岩窟姫』『三つの名を持つ犬』『ホテル・カイザリン』等、多数発表する。

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