キアズマ

著者 :
  • 新潮社
3.85
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本棚登録 : 1557
感想 : 290
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  • Amazon.co.jp ・本 (301ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103052548

感想・レビュー・書評

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  • シリーズとはいえ、赤城が数行登場しただけで全くの別物。ドーピングネタも無く素直な感情で読めた。レース描写は少なめ熱血度は薄い。

  • 中途半端だなぁ、というのが読後の感想。
    もっとレースシーンがあってもいいし、もっとスポーツにかける情熱が前面に出てもいい。さらに言えば、キャラクタの設定だけは、それなりに過去を引きずっているが、ひきずっているだけ。もっともっと豊や桜井との絡みがあってほしい。著者が何を書きたいのか迷って中途半端になってしまった、そんな感じがしている。
    タイトルの「キアズマ」もわかりにくい。テーマ性は感じるが一般的な用語ではないので、ピンとこない人が多いであろう。題材や設定は面白いだけに残念。

  • サクリファイス、エデンなどの感じを期待した。
    主人公の過去にあった傷などは良かったと思うが、初心者の短期間での成長は、読んでいて『そんな訳ない』って思ってしまう。経験者達に失礼な気がした。

  • あれっ!
    至って普通の小説になっちゃった⁉︎

  • 『サクリファイス』以降の作品って、主人公があまりにも非現実的好きて僕は好きになれない

  • サクリファイスシリーズとして出されているけど、共通項は自転車のロードレースであること。
    面白かったかどうかといわれると、僕には記憶に残らなかったというのが正確な表現だ。
    過去の消せない苦い記憶と残滓を引きずりながら、偶然に、必然に、恣意的に選んだ道がロードレースであり、納得、妥協、傲慢、嫉妬、諦観がぐるぐると周り続ける。
    ロードレースという競技に無知がゆえに、自分が一番になることと、エースを、サポートするアシストになるか苦しみ悩む青年達はただ頂点を目指すことで、自然淘汰的に秩序が生まれる。
    というのも書くのが限界なほど薄い。
    恋も青春もないならないで良いけど、主人公に筆者が目線をあわせすぎたために過去のエピソードが過去のものとなってしまい、感動に不感症になってしまったかのようだった。
    もう少しマニアックでよいからドキュメント的な方が、読みたいと思うのは僕だけだろうか。

  • 『サクリファイス』、『エデン』、『サヴァイブ』と続く、おなじみのスリリングな自転車競技シリーズの四作目にあたる。しかしながら、今回はこれまで中心だったヨーロッパを頂点とするプロ競技から一転、国内のそれもまったくの自転車競技初心者の大学生を主人公においた異色作。

    冒頭こそ、フランス帰国で大学生となったばかりの主人公・岸田正樹のパリ在住時代の思い出話が繰り広げられたりするものの、後は一貫して国内の話ばかり。

    大学生主体の競技風景は、これまでのプロのスリリングな展開とは少し異なる様子で、やや穏やか。競技そのものより、人間ドラマを追った内容というべきか。

著者プロフィール

1969年大阪府生まれ。大阪芸術大学文芸学科卒業。1993年『凍える島』で「鮎川哲也賞」を受賞し、デビュー。2008年『サクリファイス』で、「大藪春彦賞」を受賞。「ビストロ・パ・マル」シリーズをはじめ、『おはようおかえり』『たまごの旅人』『夜の向こうの蛹たち』『ときどき旅に出るカフェ』『スーツケースの半分は』『岩窟姫』『三つの名を持つ犬』『ホテル・カイザリン』等、多数発表する。

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