レンタルチャイルド―神に弄ばれる貧しき子供たち

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著者 : 石井光太
  • 新潮社 (2010年5月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (284ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103054528

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レンタルチャイルド―神に弄ばれる貧しき子供たちの感想・レビュー・書評

  • 物乞いをするとき、より悲惨に見えるほうが恵んでもらえる額が多くなる。
    五体満足な者よりも障害や怪我がある方が稼ぎがよかったりする。
    また、女が一人で物乞いするよりも乳飲み子を抱えて「この子のミルク代を」と手を伸ばす方が喜捨は増える。
    そのため、子供がいない女は仲間から子供を借りて道に立つ。
    そこに目をつけたのがマフィアで、親を騙して預かってきた子や誘拐してきた子を物乞いたちに「レンタル」する。

    旅の中でこの「レンタルチャイルド」の存在を知った石井さんは、マフィアとも接触しながら数年の月日をかけて三度のムンバイ取材を行い、レンタルチャイルドについて調べる。
    この数年の月日の中でレンタルチャイルドたちは成長し、犠牲者だったはずの彼らは凶暴な悪魔となっていく。

    大人たちの金儲けのために誘拐され、手足を切られ、使い物にならなくなったら捨てられる子供たちが、その後どのように成長していくのか。

  • インドのスラムに住む子供たちを追ったルポルタージュ。
    一度のインド行きではなく、何回もインドへ行き、ずっと同じ子供ではありませんが、子供たちの境遇と生き方について語っています。
    なんとなく知っていましたが、物乞いをするために自分たちの身体を傷つけたり、親やその他の大人に身体を傷つけられたりして生きている子供たちの多いこと…。発展していくインドの影で彼らがどう生きていくのかが気になります。

  • ノンフィクションです。
    梁 石日さんの『闇の子供たち』を読んだ時もとてもショックを受けましたが、これも衝撃的でした。
    貧しさとは何なのか考えさせられます。

    【福岡教育大学】ペンネーム:猫

  • 何でここまでして生きたいんやろう…

  • これは衝撃だった

  • 怖いもの見たさ、興味本位で読んだ。ラジャもムニもソニーもどんなに酷い環境でも生き抜くための選択をする。自ら死を選ぶどころか、少しでも喜捨を多く得るために自ら体を傷つけることもある。自暴自棄な自虐や死の選択をする余裕などないのだろう。すべては生き抜くための選択だ。「死ぬ気で云々」というのはこういうことなのかもしれない。
    悲しいなぁと思ったのは、男の性欲だ。本能と理解しているけど、どんなに貧しくてもそんな状況ではないとわかっていても納まることはことはないし、女性が無理なら山羊や鶏まで使ってしまう。たしかに浮浪少年たちの相手をする女性はいないだろう。女性には理解し難いだろう、きっと。

  • 捉え方だと思うのですが、全てを救えるわけもないのに関わった子は助けたいっていうのが人として当然の感情ながらも違和感があります。可哀相って言えば彼らの生をも否定してしまう気がして軽々しく言葉にできないし、どんな感情も複雑すぎて抱けない。触れられたくない所に刃のように向ける質問の数々。こういう実態があるんだ、と知らせる為には必要なのかもしれないけど、えぐられる人にはたまったもんじゃないだろうなと思います。お金があるからその力で聞きたい事を聞くことが出来る。私にはこの本を読んで良かったのかどうかが分かりません。

  • 2回目。物乞いをするために自ら自分の目を潰した男、仲間の遺体を金儲けの道具にする男、腐臭が漂う中、稼いだお金を麻薬に替える子どもたち。彼らの悲惨な現状に衝撃を受けました。世界中の子どもたちが、教育を受けることができる世界になりますように。

  • 2002年、04年、08年とムンバイを訪れて浮浪者を取材した記録。個人的な繋がりもできてかなり踏み込んだものともなっているが、くっきりした境界線はあり、所詮傍観者的な要素は否めない。でもどこまでいっても人間にはプライドというか尊厳というかそういうものがあって、それがまた人間らしく生きることを逆に妨げているような気もした。負の連鎖ということに、やりきれない気持ちになる。

  • この人の対象との距離感の取り方と眼差しが好きなのだが、それに加えて本作は時間の流れを感じる構成が一味違いとてもイイ。

  • こんなにまでしても、やっぱり人は一人で生きて行くのは難しいんだと、思い知らされた。
    また、こんなに苦しい世の中で、必死に生きることに執着している姿を見ると、そんなに苦しい状況だからこそ、生きることにしがみついてしまうのかも、と思った。
    こんな世界を変えるのはやっぱり悪いことをせずに、自分の生に執着しないという釈尊の教えももっともだと思われる。

  • 同じ地球に生きる同じ人間なのに、こうも、違うなんて。

    かなり、キツい内容です。

    うー。とても高い確率で、インドには行けない。苦しそう。

    この作者、ほんと、自分の知りたい欲求だけで動いてるように思えることがあって、余計なことやめたらって思うことが度々。
    その地に生活してない人間がひょいと入ってきて、余計なことして、住んでる人たちをゴタゴタさせてる場面になると、ヒヤヒヤとなります。

    それにしても、世界には、知らないことが多すぎる。

  • 体験ルポ。かなりドギツイ内容。昔はただ、「貧しい人を助けるのは良いことだ」って単純に考えてたけれど、「彼らに関わることは、彼らにとってもこちらにとっても望み通りの結果にはならない。誰のためにもならないのかも」って考えるようになった。ただ、どうしようもないのに、彼らに感情移入してしまうのは、人間としてどうしようもない気がする。

  • 読みながら文章から溢れ出る汚臭と熱気に吐き気をもよおした。これがフィクションであればどんなに良かったろう。物乞いをするために赤子を貸し出し、子供が大きくなれば障害者に仕立て上げ、のちにマフィアになり、薬物に手を出し、幼い子供から搾取する立場に変わる。なんという負の連鎖。高度成長によりこのような子供たちは少なくなっていくのだろうか。自分がなんと恵まれた環境に居たのか今更のように思い知らされた。

  • よく取材された考えさせられる本だったのだけど、あまりに救いがなさ過ぎて二度と読みたくない。

  • 貧困の現実がわかりました。想像を絶するものでした。ただ10年前と4年前ではその実態も様変わりしています。かわいそうな子供達が本当に多いという根本はかわらない。。

  • インドの貧民、特に子供たちがどのように生きているのかを数年越しで調査したノンフィクション。

    すごく重い気持ちになった。
    今自分たちが生きている世界と地続きで本書に書かれていることが生じているだなんて信じたくない。
    けれど、ここで起きていることは紛れもない事実だし、それ以上に悲惨な物語がそこここにあふれているのがこの世界だ。
    でも、私はそれをなるべく見ないようにして生きてしたし、今でも正直見たくないと思ってしまう。

    筆者はこういう系統の本を沢山書いているが、いったいどんな気持ちで書いているのだろう。
    怒りなのか、悲しみなのか・・・。

  • 現実にはどうにもならないことが多くあるが、登場人物の成長が感じられて嬉しい場面もあるノンフィクションだった。

  • これは、心を揺さぶられる。読んでいると、今いる自分の社会、いや自分自身が混濁してくる。「マフィアに手足を切られたり、目を潰されるのはせいぜい一度だけだ。偽善者に汚ねえチンコしゃぶらせられるぐらいなら、マフィアに腕の1本や2本くれてやるよ」…
    神に弄ばれる子供たちは我々の日常には無い言葉で、私に問いかけてくる。『何故?、俺とあんたが違うんだ』『何が、俺とあんたで違うんだ?』

  • 生まれてすぐ母親の手を離れ、物乞いの道具として人から人へと渡り歩く子ども。
    年頃になると眼を潰されたり、手足を切断され、障害者として物乞いをする。
    暮らすのは、鼠の死骸が浮かび、ナメクジやゴキブリが無数に這う汚水の中。
    食べるのは、腐った魚の眼。
    彼らの多くは、薬物中毒や病気の末に息絶える。
    そして、その死体さえも物乞いの道具となる。

    彼らは何のために生きているのだろうか。
    人生に意味を求めることは、衣食住に困らない私の贅沢な疑問なのかもしれない。

    我が子がこのような劣悪な環境で生きることを想像すると、胸が苦しくなる。
    この子たちの母親も同じ思いなのだろうか。

    フィクションであって欲しいと思った。

  • 教育がなく管理されていない人間社会、日本に比べて非現実的、平和ボケで刺激の欲しい方どうぞ

  • 7年前にインドに行ったことがある。当時も腕や足の無い浮浪者は街角の至るところにいて、彼らは自らを傷つけることで、小銭を貰える確率を上げているのだとインド人に聞いた。この本を読むと、実際はマフィアがその作業を行っているという事になっていた。改めて驚きである。
    乞食の生活は、はっきり言って地獄である。しかし彼らは生きる事を決して辞めてはいない。なんとかなんとかその日を必死に生きていこうとしている、そのエネルギーみたいなものが力強く伝わってくる。

  • 市図書館。

    『遺体』の著者。

    にわかには信じがたい現実がインド社会では起こっていた。目を背けたくなる子どもたちを取り巻く負の連鎖。

    「臭い」に関する著者の鋭い記述に、本当に顔をしかめたくなる。

  • 今はもう生きて居ないかもしれない人達が主人公の物語。衝撃を受けるような事実がてんこ盛りなのだけれど、何故か後に残らない。多分、体験記とジャーナリズムの間で振れて、視点が少し中途半端だからだと思う。書き手に対してイライラする人もいるかもしれない。ただ、ここまで潜り込むのは大手紙ジャーナリストにはできないことだと思う。

  • さすがのノンフィクション。ノンフィクションでありフィクションでもあると思うけど、文章力が成せる技なんだろうなと。
    そしてこの現実に受ける衝撃が計り知れない。
    誰もが一度は読んだほうがいい、そう思える一冊かも。

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レンタルチャイルド―神に弄ばれる貧しき子供たちの作品紹介

物乞いが憐れみを誘うべく抱いた赤ん坊は、月日を経て「路上の悪魔」へと変貌を遂げていく。執筆に10年をかけた渾身のノンフィクション。

レンタルチャイルド―神に弄ばれる貧しき子供たちの文庫

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