遺体: 震災、津波の果てに

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  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (265ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103054535

感想・レビュー・書評

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  • 3.11 岩手 遺体安置所の日々。
    関わったたくさんの人たちの記憶。

    あの頃の日々を思い出して
    涙がでる・・。
    - - - - -
    住んでいた場所から5キロ先で止まった津波。
    震災数日後に見た仙台市若林区の津波跡。。
    初めて見る風景に言葉が出なかった。
    世界の終りのような非現実的な風景。。

    2011.5月には生まれ故郷いわきへ墓参り。
    永崎海岸では、2カ月たっていたのに
    津波の通った道がわかるくらい。
    広かった砂浜が、ほぼ消滅していた。
    あの日から時間がとまっていた。
    見慣れた風景が、まったく知らない世界に変わっていた。

  • 眈々と書かれる、悲劇の情景。仙台で津波を免れた自分には想像できなかった事実を3年もたってやっと目の当たりにした。当時の過酷な天候、気温と共が思い出され、何もできなかった自分を歯がゆく思った。
    報道では決して見ることのできない光景。しかし紛れもない事実。臭いもの、辛いものに蓋をするだけでは復興にならない。著者の言うように、「血肉にしていくため」に、本当の復興のために、読んでおくべき一冊。

  • こういう現実があったんだって思って、法医学をやりたいって気持ちを新たにしたのを覚えてる。だけど、今の大学機構のままで、この現実を変えられるかって言ったら、それは難しいのでは。
    震災から2年の日に読もうと考えていたのに、読み始めはその日から1ヶ月後になってしまったなあ。

  • 南に住んでいる私にとって、東日本大震災は他人事だったのだ…そして、決して他人事だと思ってはならないのだという思いを抱かせる一冊。最前線にいた人たちのリアルな言葉。身震いするほどだ。目を背けてはならない現実がここに記されている。

  • 震災の記憶、このように語り継がれることが、いかに重要であるか考えさせられる。

    自分がこの立場だったらなどと考えることすら失礼に思える悲惨な状況を知り、読了した。

  • もうすぐ、震災から3年が経ようとしている。仕事で被災地を訪れ、消えた町並みの跡地を見た。瓦礫処理も進み痛ましさは見えなりつつある。いま震災復興の槌音高く新しい街が造られ始めている。津波で多くの命が奪われ、遺体と向き合った地域の人々忘れていけないことが記録してある。涙なくては、読み進めない。生きる希望を無くしたなかで、遺体処理を通して、生きる光を得ていく過程も見えてくるそんな、人々が映し出されている。一人でも多くの人に読んで欲しい本

  • 涙なくしては読めない。

  • 東日本大震災、亡くなった方々の遺体を追ったルポ。数名の目線を借りて、描かれていく。その臨場感たるや、遺体を目の前にする、心が引き千切られるような叫び、しかし徐々に慣れていってしまうという人間の本当のところ。読んでもっていかれます。

  • 泣いた。
    もう、中盤あたりから号泣。
    絶対に忘れてはいけない出来事。

  • 3・11遺体安置所で全てに翻弄されながらも、必死で戦った人たち、それと被災者、死者たちのノンフィクション。すさまじい、そこに居ないと分からない空気感が伝わってきた。夥しい数の死者は、生者たちの感覚を鈍らせていく。そのこと自体も恐ろしい…遺体は悲しい、理不尽で死に追いやられた遺体はもっと悲しい。

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著者プロフィール

1977(昭和52)年、東京生れ。国内外の文化、歴史、医療などをテーマに取材、執筆活動を行っている。ノンフィクション作品に『物乞う仏陀』『神の棄てた裸体』『絶対貧困』『遺体』『浮浪児1945-』『「鬼畜」の家』『43回の殺意』『本当の貧困の話をしよう』『こどもホスピスの奇跡』など多数。また、小説や児童書も手掛けている。

「2022年 『ルポ 自助2020-』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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