砂の上のあなた

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著者 : 白石一文
  • 新潮社 (2010年9月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (314ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103056522

砂の上のあなたの感想・レビュー・書評

  • 前半は白石節がいい感じに展開していってたんですけど後半はちょっと関連付けがクドかったかな…
    前半、「女の人生とは…」的な子供を産むことみたいな…この話は納得という気持ちもあるけど、男の私には一方的な言い分で理解できませんでした。

    後半のあの人とこの人がここで繋がって、、、
    誰それと彼それがこういう間柄だった、、、みたいな展開で読んでいて途中で辟易としてしまって
    結局、間男だった彼の件は、要するに子供を産んでこそ女は一人前…って事が言いたかったのかなぁ~
    ちょっとばかし理解に苦しむ、、、
    血縁や因果みたいな関係性の複雑さ、面白さ、奇怪さを書こうとしたのかな?題材としては面白いんですけど物語としてはあまり面白くなかった印象です。

  • 白石一文の作品を幾つか読んできたが、初めて女性が主人公のものに当たった。そのせいか、生む性としての女性とそうでない男性の関係とか、そういう本質が隠されている社会の実態というところに焦点が当てられている気がする。その上で思うのは、白石作品には、世の中の悲惨な状況を救わなければならない、というメッセージを持つものが多いということ。本作でも、血を分けた子供を生み育てることも大切だが、だからといって、家族という小さい集団さえ幸福ならば、その外で悲惨な境遇にいる弱者を無視してよいわけではない、というメッセージを感じた。
    このほか、本作は、人と人との不思議な縁について、一見関係ないように見えても実はどこかでつながっているということを小説らしい手法で描き出し、そのスリリングな展開には惹かれるのだが、残念ながら、登場人物が多すぎて、名前や関係性が覚えられず、しばしば戸惑った。そうやって、すんなりと読み進められなかったのは、少し残念。

  • この人の本は、運命の巡り合わせが鍵になっている話が多い。
    良くも悪くもまたかと思う。

  • 人の執念が他の人の人生のシナリオを動かすというのがテーマか。この人の話は、独特の深い思索へのインスピレーションがもらえたりするけど、作者もまだ悩みの中(真っ只中というより、解決の希望がみえたかなと思ってるくらい)で書いているような、後味が悪いというか、病気をうつされたような、負の思考に陥りがちかも(私は)。

  • 書きっぷりはさっぱりしているがドロドロした話。世間は狭い。強引。

  • 亡き父親が遺した手紙から始まる物語。夫の罠だったのがわかるらへんまではけっこう面白かったのに…何だか話があらぬ方にいってしまった気がする。結局、夫がその後どうしたかもあやふやだし美砂子が妊娠したのは確実だけど話はそれで終わってしまった。消化不良。

  • 内容(「BOOK」データベースより)
    ひとかけらでいい。僕が死んだら、愛する女性の骨と一緒に眠らせてほしい。最愛の父に愛人がいた…。見知らぬ男からもたらされたのは、娘が最も知りたくなかった事実。しかし亡き父の妄執は、35歳の主婦・美砂子の結婚生活にまで影を落としていく。ぬるく濁った世の中を貫けるのは、時間の流れをもねじ伏せるほどの「強い感情」だけなのか―。圧倒的長編小説。

  • 「主人公が海浜幕張に住んでるよ」と聞いて読んでみた、初・白石。

    子づくりを巡って、だんなとギクシャクしている主人公のところに、「死んだお父さんの隠し子です」という男が現れて、長年にわたるお父さんの不倫の顛末を知るんだけど、実母もそんなことは知っていて、そうこうするうちにその超イケメンとイイ仲になっちゃって.....と、奇妙な人間関係がだらだらと明らかになっていく?みたいな不倫ストーリー。

    不倫モノは、渦中の人に共感できなければ「はぁ、そうでしたか...」で終ってしまう。
    たおやかで聡明なようでいながら 芯のところが意固地な主人公、こりゃぁ男じゃなくても疲れるタイプだよねぇ と、あんまり感情移入できずに終了。

    海浜幕張はそのまんま!でした。

  • デビュー作からずっと読んでいるが、なかなか面白いと思える著作が少ないので、もう読むのをやめようかなと思いながら読んだが、終盤前までは面白く読めた。子供を望む妻と、その父、旦那、その他大勢が絡む、生死、結婚に関わるお話。

  • こないだ友だちと、
    出産や子どものことと夫のことは別問題
    って話をしてたので、
    まさにその内容で興味深く読みました。
    男の人ってそういう発想はないと思ってた。

  • ミステリーのような、人間関係の不思議を描いた作品。

  • いろんな人の人生が絡み合い、出会い別れていく。
    それが執念からきていることもある。
    執念から生まれた縁は、やがてひとびとを不幸にさせるか。
    過去に囚われすぎず生きていきたいなぁ。

  • う~ん、やっぱり白石さんテイストに導かれるのは心地イイ。

    「人間関係は思い込みと思い込みから成り立っていることが結構あって、その思い込みが人間関係を複雑にしている」っつーことが主題なのかしら。『火口のふたり』(←この本読む前に読んでた)と通じるものがある感じ。

    しかし、後半の登場人物たちの人間関係の複雑さに頭がこんがらかったな。。。

  • 白石ワールドでした。
    人と人との繫がりを偶然ではないのだと言い切り、男女の想いを
    恋だの愛だの言わない、超越した存在として表現する手法はもう秀逸
    としか言いようがないです。
    この人はどんな経験をしてどんな恋愛をしてくるとこういう物語が
    紡げるのかとても不思議です。
    墓前で掌を合わせることのできなかった美砂子のこれからの人生を
    応援したい

  •  最初から最後までしっかりと興味をつかまれた。殺人のないミステリーのようにひきこまれた。
     こんなふうにまわり皆がつながっている人間関係なんてあるはずがないのに、
    そう思わせない緊迫感があった。
     人間の気持ちやあり方みたいなものを、こんなふうにも描けるのかとひたすら感嘆。

  • ほどく事の出来ない程絡まり合って、人は繋がって運命は動いている。

    やはり作者の語り口に吸い込まれてしまいます…

  • 白石さんの小説は、女性が主人公の作品の方が好きだ。男性が書いているはずなのに、なぜこうも感情移入できるのだろう。流産や子供を産むことについての女性心理がとても繊細に描かれている。
    途中まではとても引き込まれる内容だった。だが、後半は人間関係が複雑に絡まり過ぎて、登場人物相関図でもないと分からなくなってしまいそうになった。

  • 血縁関係がすご過ぎて、途中少し
    興ざめしてしまった。
    物事をあまり深く考えないたちなので
    様ざまなことを動機付けしていく
    登場人物たちには感心と同時に
    半ば呆れてしまう。

  • 白石一文『砂の上のあなた』読了。亡くなった父親に愛人がいた。父の骨を母のと一緒にしてほしいという「愛人の息子」。ここから家系図を広げるように次々と紡がれる緻密な人の縁。そして、女性が子を宿すことの意味とは。その描写が深すぎて、思わず「作者は男性だよね?」と確認してしまった。

  • 白石一文さんの作品で3本の指に入る好きな作品(他は「翼」「ほかならぬ人へ」「私という運命について」って4本になってしまったが・・・)とにかく展開から目が離せなくって、読み出したら止まらない。そして、女としてこれからどう生きていくかとか、子供とか、最近考えていた事ととてもあっていたので、余計夢中で読んだ。白石さんの作品はなぜこんなに女性の気持ちとか沁みるんでしょ・・・。

  •  「この世界を見回してみれば、みんな死ぬのが嫌だから生きてるだけで、生きるのが楽しくて生きてる奴なんて三分の一もいないんじゃないですか。死ぬことがセックスみたいに気持ちよかったら世の中の半分以上はさっさと死んじまうと俺は思いますよ」

     砂丘の砂のように、隣り合った砂と関わりを持ったりすることは避けられないことであり偶然などではなく当たり前のこと
     人間とは即ちそのような必然に則って周りと関わり生きていくしかない

     鎌田の言ってることがみんな真っ当に聞こえた。人間は考える脳を持ち合わせているにも関わらず無意味な生殖を繰り返しまたおなじように命を繰り返すとか、本当だなと思った

     男が他の女に心移りするのは本能的に仕方の無いことだし、それを見て「男のいない生活って快適ですね」と言い合う美砂子たちの言うことも当たっているし

     欲望がなければ人類は途絶えるのに、と思った。どうして生きるのは嫌だと思っているわりに生殖には積極的なのだろうかなと

     女のひとの方が強いというか、女のひとの方がその欲望に対して関心が薄いのだなと思った
     それは、女は男が去っても親になれるっていうところに関係があると思った

     関係というのは、ひとのコミュニティというのはこういうものなんだと思った
     読了後、いろいろ考え方が変わると思う

  •  亡くなった父の愛人と手紙がでてきた。遺骨を愛人のものと共にしてほしい。
    美砂子と父とそして愛人やら、夫やらが因縁のように絡まりあった人間関係を模様している。
    しかし、子供を産むのは女性であり、女の意思があって、世界ができている。女性が子供を産み続けることによって人と人との関係は煩雑に絡まりあい、混ざり合って、つながっている。
    しかし、巨大な砂丘の一粒一粒にすぎない。訳もわからぬまま次の世代に変わっている。

     書評は大絶賛だが、そうかなー?と疑問。そもそも、この美砂子さんとやらは考え過ぎではないだろうか?
    女性にとってそんなにも子供というのは、人生をかけて生むものなのか?この作者は男性だけれど、そこまで不思議・・
    とは思わない。もっと単純なことなのではないかな。
    考え過ぎて、すべてに意味を見出そうとするというのは、どうかと思う。
    偶然ではなく、自分の行動半径や、行動パターンから会う人は限られてくる。そして、よっぽどのことがない限り、
    人間関係は固定化されるのではないだろうか・・。5人まわれば誰かしら知り合いに到達する。というのはよういったものだ。

    考えすぎず、自分が楽しく生きるにはそんなことをどうこう考えるよりも、今どうしたら一番楽しいかを考えた方がいいかな。

  • 人間関係がゴチャゴチャし過ぎやって。面倒なことばかりツベコベ言う女やな、こいつ。

  • 重いんだか軽いんだか、わからない小説。
    内容は、現実にはまずありえないので、一歩引いた感じで読んでいた。
    それでもその時々で感情移入できたのは、著者の女性心理の描き方がとても上手かったからだと思う。
    本当に作家は男性なの??と思えるくらい。

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砂の上のあなたの作品紹介

ひとかけらでいい。僕が死んだら、愛する女性の骨と一緒に眠らせてほしい。最愛の父に愛人がいた…。見知らぬ男からもたらされたのは、娘が最も知りたくなかった事実。しかし亡き父の妄執は、35歳の主婦・美砂子の結婚生活にまで影を落としていく。ぬるく濁った世の中を貫けるのは、時間の流れをもねじ伏せるほどの「強い感情」だけなのか-。圧倒的長編小説。

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