- Amazon.co.jp ・本 (186ページ)
- / ISBN・EAN: 9784103063612
感想・レビュー・書評
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エンターテインメント大賞受賞作、宮部みゆき絶賛、のオビにつられて読んでみましたが…お話もキャラクターもすべて中途半端な感じ。浮世離れした舞台設定ですが、逆にそこが私的にはツボだったのでもうちょっとじっくり書き込んで欲しかったですね。今後の作品に期待^^
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なんか・・・・凄い好きな話なんだけど、
どうコメントしたらいいか分かんないです。
文章の書き方とか、描写とかもかなり好き。
悟は優しすぎると思う。こんな人いたら一発KOだな・・・←
景色とか、人物とか、想像しやすい本でした。 -
なんとも言えないゆったりした雰囲気。
夏、山中の庵に訪れた高校生とその母、そこで出会った少年と少女。鈴鳴らしなどの不思議な風習の残る場所で起こる。ささやかな物語。
「ねえ、幸せじゃなくちゃいけないなんて、俺はすっげえ傲慢だと思うよ」
染みた。 -
現世とはある種の隔離をされた庵で生きる少女・茅と真。そこにかつてはここの生れであった悟と母がやってきて…
あらすじを上手く語るのは難しいが、知らないうちに真の立場に感情移入して応援したくなってしまった。 -
「ねえ、幸せじゃなくちゃいけないなんて、俺はすっげえ傲慢だと思うよ」
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最初は???という感じで読み進めていたら、最後にぐっときてしまいました。最初ぼんやりとしていた主人公のキャラクターが、最後にぐっと魅力的になりました。特にお母さんと話すシーンがよかったです。
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そんなに心に残るはなしで話ではなかった。
出来事や話の内容がやや唐突というか、根拠にかけるようなかんじ。
たとえば、悟の父の話。
悟はいつから父のことを心配していたんやろう。父のことが唐突に出てきた印象だった。
他に、茅の人間描写も、前半と終盤でのギャップが大きい。いくら地の文で説明されてもちょっと納得できない感じがした。
とはいえ。
この本を読む直前まで、団士郎の「家族力×相談力」を読んでいた。
その影響もあって、悟の家族(理不尽に怒り出すことの多い父・専業主婦の母・高校生の悟)のことをついつい考えてしまう。 ジェノグラム付きで・・・
家族の説明。
父は、自分より力の弱い者には横暴な態度をみせる。
母は、そういう父の暴力や暴言にひたすら我慢して耐えてきた。
理由は、生活のために父をつなぎとめるため。
父に変化も何も求めず、今の状況に満足しようとしている。
「父の暴力に対してひたすら耐える母」というのがいつものパターン。
そこに、息子が言う。
「何かもめたら、人のせいにする男と、自分が悪かったって思う女なら、需要と供給のバランスはとれてる。
そんなに自分のことを責めるの、もう止めたら?」
いつもの2人のパターンに変化をもたらす言葉。
母子関係では、悟は聡明だと思う。
両親の共依存状態も理解し、母の行動も冷静に見てるようだし。
母との一線も、きっちりと引こうとしている様子がうかがえる。
一方母は、悟に対する依存もあるようで、母側から見ると、親子の境界が曖昧になってる感じがする。
この両親にして、この息子。
トンビが鷹を産んだか、という感じで、この辺にも、この物語に納得できない印象を持った一因があるのかもしれないなぁ、とちょっと分析してみたり。
見当違いの分析である可能性が大きいが。 -
読了。
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母に連れられ田舎の古びた庵にやってきた高校生・悟は不思議な力を持つ美少女と生意気な少年に出会う。
そして自らの不思議な力を目覚めさせてゆく。
よかったです。
宮部みゆきさん絶賛ということで読んでみました。スラーッと読めるしさわやかな話でした。
終盤、主人公が少年の父親に「なんで自分の子どもを信じないんだよ」「庵から出られなくなるなんて、ないと思うよ。だからちょっとぐらい庵で遊んだっていいんじゃないか。何がそんなに不安なんだよ」という場面が印象的。不思議な力とか庵とかファンタジーがかっているけれど、この小説の根本は教育問題だと思います。子どもを信じて見守ることせかさないことの大切さがしみじみと伝わってきます。
生意気な小学生をあたたかく包む主人公の態度がよいです。子どもと同じレベルにおりてむきになるのではなく、一歩さがってさらっと流せるように私もなりたいのですが・・