越境者 松田優作

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著者 : 松田美智子
  • 新潮社 (2008年1月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (303ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103064510

越境者 松田優作の感想・レビュー・書評

  • 松田優作世代ではないけれど興味があり読んだ。松田優作の人生については面白かったが、著者の主観が強く、取材した割に嫁や子供に取材が行き渡っていない印象で、暴露本の枠を出ないし、テニヲハがわかりにくいところも散見される。特に医者や宗教家についての評価は目に余る。松田優作のインタビューについて私の家族がどう思うか配慮が足りないと怒るエピソードが出てくるが、松田美由紀や子供達、松田優作の兄弟、医者、宗教家がどう思うか。

  • 優作さんの死から時間が経ち、彼を客観的に見ることができるようになったから書いたとあるが、全編かなりの主観。私情中心。

    随所に「元嫁」である著者の自慢話が何の面白みもなく書かれていて非常に残念。
    また、自慢の仕方がいやらしい。
    優作さんやその周りの人たちに著者自身が褒められた話が多めで、さらに後妻の松田美由紀さんに対する挑戦や批判とも受け取れるところがあり、同じ女性として読んでいてとても不快です。

    私が私が、という表現が多々あり、著者の自己顕示欲のあらわれがものすごい。この内容だったらタイトル名を変えた方が良いのでは?思ってしまう。
    優作さんの評伝というよりも、元奥様の(未練込みの)回想録として読むなら良いと思います。

  • 序章 去っていく後ろ姿;
    第1章 出会いから同棲へ;第2章 おいたち;第3章 スターへの道;
    第4章 離婚;第5章 闘病、そして死;終章 片目の男
    要旨(BOOK):「太陽にほえろ!」「探偵物語」「ブラック・レイン」―。時代を熱狂させ、ハリウッドに渡った矢先、40歳の若さで逝った伝説の俳優。栄光とともに語られるその人生の裏側には、壮絶な苦悩と葛藤があった。
    在日韓国人という出自への強烈なコンプレックス、ストイックすぎる仕事への姿勢、そして死の真相。今まで明かされることのなかった人間・松田優作の真実の姿を描く傑作評伝。

    元松田優作の妻松田美智子による、ドキュメンタリー。
    娘との最後の約束(NYみやげ)は買えなかった。年末に受験頑張れと伝えたのが最後。
    癌があそこまで悪かったことを理解していなかった。
    自分の母が韓国籍であることを隠していた。
    太陽にほえろ!台詞はアドリブ。「なんじゃこりゃ」自分で考えた。
    実の父は日本人。不倫で自分は生まれた。母は売春宿で生計をたてた。
    原田芳雄の年末餅つきとは日をずらした。
    引越し好きで模様替えすき。演技に関しては熱くい。納得しない仕事は断っていた。人間の照明は大作すぎたが、角川が気に入り出演。
    ラブシーンのある映画では、見るなと言われた。ブラックレインのために運転免許を取得。腎臓が片方しか機能していない。長風呂による発汗で調節していた。
    「自分が在日だと知るとファンが悲しむ」と帰化申請理由に書いた。
    松田の兄が初めて挨拶にきた時は「暗い」と怒られた。
    祖母の家を訪れた時、ファンにサインするように祖母に言われていた。
    髪の毛は、自分がカット。本当は直毛。安いパーマをしていた。
    最後は宗教系に頼っていた。インタビューは拒絶された。

  • 絶対に読まねば

  • 等身大の松田優作を語れるのは彼女をして他にいないでしょう。

  • 片方の意見であることは間違いないだろう、前妻の人が書いた松田優作。尾崎豊もこんな感じなのかも。

  •   「ノンフィクション作家」である前妻が書いた「評伝」。

     ネット上の評判を見る限り、みなほぼ絶賛なんだけど、オレは「回想録」としてはともかく「評伝」としては欠陥品もいいところだと思った。

     なぜか? もちろんそれは、優作をもっとも身近で知るもう一人の女性である、後妻の松田美由紀に取材していないからだ。そればかりか、ほとんど触れることさえしていない。その理由について、こんなことを著者は言っている。
    http://sankei.jp.msn.com/entertainments/entertainers/080203/tnr0802031133004-n2.htm

      「なぜって? 彼女はすでにいろんなことを書いているでしょう。取材してもれ以上のことが出てくるとは思えないから。彼女にも守らなければならないものがあるんですよ、きっと」

     なんだこりゃ? これが仮にも「ノンフィクション作家」と帯で銘打たれる人間の言うことか? ノンフィクション作家なら、取材してナンボでしょう。「取材してもそれ以上のことが出てくるとは思えないから」とは、とてもプロの発言とは思えない。たとえそれまでどんな言説や定説がまかり通っていても、予断や先入観は捨て、自分の目と耳と足で確認したこと以外は信じない。疑ってかかる。それがノンフィクション作家というものじゃないか。たとえ決定版的なインタビューなどが出ていても、もっと隠された真実があるんじゃないか、言えなかった、書けなかったことがあるんじゃないかと考え、美由紀夫人が「守らねばならないもの」とは何か、自分の手でそれを聞き出したい、なんとか自分の耳で確認したい、そう考えるのがプロのノンフィクション作家じゃないのか。それをハナから放棄したというなら、ノンフィクション作家を名乗る、あるいは称される資格はない。

     もちろん、「がんに侵されていた優作は、死を覚悟してハリウッド映画『ブラック・レイン』に臨んだという逸話に、私はずっと違和感を覚えていました」という疑問も立派な「定説への疑問」であり、大きなモチベーションとなりうる(それが前夫人である著者の真の執筆の動機とはとても思えないが)。そのため著者は、優作の主治医や、晩年の優作がはまっていたという新興宗教の教祖へ取材を迫り、そのやりとりを執拗に、克明に書く。だが一番肝心な美由紀夫人に話を聞くことすらせず、それどころか「彼女はすでにいろんなことを書いている」と片付け、しかもその「いろんなこと」の内容に文中で一切触れることさえしない。優作の遺族や晩年に親しかった人たちにもほとんど取材して(できて)いないのだ。だから、亡くなってわずか20年、優作本人以外はほぼ全員関係者は生存しているはずなのに、まるで歴史上の人物の晩年を文献のみで語っているような距離感ともどかしさがあるのだ。だから著者と優作の直接の関わりが薄くなった離婚後の文章は明らかにテンションも勢いも完成度も落ちる。優作の晩年の真実を描くのがそもそものモチベーションだったはずなのに。

     美由紀夫人に取材をオファーしなかった(と示唆しているように読める)というのが本当なら、要は著者は自分の夫を寝取った女への嫉妬と憎悪をいまだに引きずっていて、そのわだかまりで話を聞きたくなかったのだろう。それは、離婚の経緯を妙にあっさりと流していることからもうかがえる。それだけで「ノンフィクション」としては失格だが、もちろん、一人の人間としては十分すぎるほど理解できる。だからこの書にもそう書けばいい。それこそが著者が、たとえ一時期であっても優作ともっとも近くにいたという証拠になるからだ。そうした生々しい感情をもって人間・優作を語れる人間は、著者(と美由紀夫人)以外にいない。俳優松田優作のもっとも輝いていた時代に、もっと... 続きを読む

  • デビュー当時から大好きで、特に映画はほとんど観ています。「蘇る金狼」「野獣死すべし」・・・よかったなぁ。だから、たびたび暴力事件を起こしたときも、また復帰してほしい、と願っていたし、糟糠の妻と別れて、若い女優さんと結婚したときも、酷い!とは思いながら、役者松田優作が好きだったから、応援していたんですよ・・・。でも、この本は読むのが辛かった。元の妻である美智子さんが今でも愛するパートナーにささげる一冊、というつもりで書かれた、松田優作の人となり、なんだろうけど、こんな人を美智子さんはずっと好きだったわけ???と悲しくなりました。もう、なんでもかんでも自分が中心で、カッコいい自分を作り上げるために、ウソとも思わずにウソをつき、家族も犠牲にし、挙句の果ては「別れてくれ」・・・。役者バカと言ってしまえば、あぁ、そうなのかも、と思えますが、知りたくなかったなぁ。ホントに好きな役者さんだったのに。悲報を知ったときには、しばらく立ち直れないほどがっくりしたのに。

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越境者 松田優作の作品紹介

出生の秘密、苦悶の青春、そして知られざる死の真相-。壮絶な最期から二十年。元妻にしてノンフィクション作家の著者が描く、衝撃の評伝。

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