- Amazon.co.jp ・本 (277ページ)
- / ISBN・EAN: 9784103065722
作品紹介・あらすじ
「ママは余計なこと考えないで、無事に赤ちゃんを産んでくれればいいの」平凡な主婦みどりは、一人娘で産科医の曾根崎理恵から驚くべき話を告げられる。子宮を失う理恵のため、代理母として子どもを宿してほしいというのだ。五十歳代後半、三十三年ぶりの妊娠。お腹にいるのは、実の孫。奇妙な状況を受け入れたみどりの胸に、やがて疑念が芽生えはじめる。「今の社会のルールでは代理母が本当の母親で、それはこのあたし」。
感想・レビュー・書評
-
ジーン・ワルツの別視点からのお話
海堂尊さんのよくやるやつですね
「代理母」という問題の医師からの目線だった前作と変わって母からの目線だったように感じました
作中に取り上げられたような
いやそんなんじゃないな
海堂尊さん個人の論理的視点と感情的視点そんなところでしょうか
しかし相変わらず偏ってるなぁと
これがちゃんとしたメインディッシュにちょっと珍しいスパイスくらいだったら
あれ?これ思ってたより美味しいってなるんでしょうけど
スパイスだけ目の前に積まれてもなぁ…
そんな感じの本書の感想です詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
海堂さんの医療小説において、ちょっと趣のちがう「マドンナ・ヴェルデ」です。
チーム・バチスタでおなじみの、海堂さんの医療小説ですが、ちょっと違ってました。
「ジーン・ワルツ」と対になる作品だそうですが、こちらは未読。
予想していたものとずいぶん違いました。この理恵や、みどりの心境は、私には理解できないですね。
男が理解出来るわけがないのでしょうが、好きな海堂さんの小説にしては珍しく、入り込めなかった。
注:決して面白くないわけではありません。 -
出産に対する女性の考え方や今の問題点などがわかりやすい。
気持ちや気候、状況を表す言葉が綺麗な印象。
しかし描写が多く物語がゆっくり進行していて会話の中でしか話が前に進まずイジクラシクなってだいぶ飛ばし読みした。 -
ジーンワルツの話を別視点で読む。
ジーンワルツを読んでから随分間が空いてしまったのだけれど、理恵先生の娘としての顔とか、みどりとユミさんの交流とかも描かれているのが面白い。
個人的には料理の描写と俳句が割と好きです。料理はとても単純そうな料理なのに(だからこそ?)、とても美味しそうに見えます。 -
ジーン・ワルツで代理母をしたお母さんサイドのお話
代理母って本当に必要な人もいると思う
実際、自分が産めないかも・・・ってなった時、養子も考えたし
ただ、悪用する人もいるので法整備は不可欠なのだけど
どんどん技術が進歩しているのに、TOPの人たちが年寄りばかりでは何も進まないよ
どの世界も -
産婦人科の女医が実母を代理母として双子を産む。
内容的には興味深かったんだけど、双子の母として、到底納得できない結末だった。
この本は、実母が主人公。
「ジーンワルツ」は女医が主人公。
実母が、実の娘である女医は母性にかけるんじゃないかと心配しておなかの子どもを守ろうとするんだけど、もう、そこが全然違う!と思う。
子ども産んだ人なら分かると思うんだけど、初めての妊娠中ってまだ子どもの実感が湧かないじゃないですか。
動いてるし、健診で画像見るし、いるんだよね、でも実際見てないし、分かるような、分からないような、という感じですよ。
で、産んで感動のご対面して、その後の初めての育児でボロボロになりながら母性らしきものが形成されていくんだと思います。
周りの家族、特に祖母は、経験者なんだし、初めてのお母さんを助けてあげる重要な役割です。
その人が、妊娠中の母性を疑って、子どもを引き離そうとするなんて、てんでナンセンスだと思うんですよ。
女医というより、この祖母がひどい。
妊娠中、しかも代理母だと自分のおなかの中にすらいないんだから、実感湧かなくて当たり前。
冷徹すぎるようなこと言ってても、赤ちゃんを目にしたら変わるだろうし、そのあと話し合ったっていいじゃないか。
ものすごく納得いかない結末。
言っちゃ悪いけど、子無しの男の人だからこんな結末になるんだろうね。 -
終わり方がちょっと残念。つい現実だったらと考えてしまい、そうだったらやはり双子は一緒がいいかな、と。