最後の大独演会: 永久保存版 CD付

  • 新潮社
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感想 : 14
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  • Amazon.co.jp ・本 (94ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103069423

作品紹介・あらすじ

病気療養中だった談志が、たけしと太田を相手に話芸の限りを尽くした数時間。現代落語最後の名人が信頼する二人へ言い残したのは、芸談でも人生訓でもなく、抱腹絶倒のアブナイ話、下ネタ、ゴシップのみ。

感想・レビュー・書評

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  • やっぱり立川談志が好き。

  • 単なる対談の記録。そして、語られるエピソードもどこかで聞いたことのあるものが多いが、それでいい。浅草の、昭和の残り香が懐かしく、ただただ愛おしい。

  • 病気療養中だった立川談志が、
    ビートたけし、太田光といろんなアブナイ話、下ネタ、ゴシップの噺を。

    その、対談本です。

    色々、ほんとにくだらない話から
    真面目に?芸事の話までするんですが、
    これが本当に面白い。

    読んでて思うのは、
    この三人、お互いがお互いを認めているんだな、
    すごく仲の良い三人なんだな、という事。

    いや、仲の良い、というよりは、お互いが刺激を与えあう関係なんだろうな、かな、適切な言葉は。

    とてもトガッた三人が、ほんとに自由に話をしてる。

    たけしさん、太田さんは、憧れの人と話す子供みたいで、すごくかわいい。

    過激な内容も多いですが、
    読んでて気持ちの良い本です。

    特に印象に残ったのが、
    「客にイラつく時もある」
    って章の、

    「この程度で笑うセンスの客なのか」って話。

    談志師匠が「つまらない」と思ってる落語家の噺が客にオオウケしてる。

    その、客とのセンスの違いに、イラつく。
    僕も、演劇やってたりする身なので、これはなんとなく共感です。

    すごい、ヒドイ芝居を、お客さんが楽しそうに見ている。

    その光景を見て、思ったりします。

    「こんなもんが面白いんなら、僕の芝居観に来てよ。もっともっとおもろいから」
    って。

    「こんなもんが演劇なら、演劇なんてやめるわ!」って思う時もある。

    そのツッパリが、結局いろんな原動力になったりするんですけどね。

    対談本として面白さを求めて手に取るもよし、
    芸談を読みたくて手に取るもよし。

    満足の一冊です。

  • 出演・立川談志
    お客・ビートたけし、太田光

    なんとも豪華な独演会。
    しかし内容のほとんどはTVじゃ放送できない。
    何を言っても許されちゃう。
    そんな立川談志の、もはや崇高さを帯びたあぶない話、くだらない話。
    この人、本当に死んだのか?
    もしかしてどっかで生きてるんじゃないか?
    そのくらい、いつの時代でも生き生きと感じられるであろう語り口。

    この人の落語は、DVDやCDでしか体験したことないけれど、
    一度、本物を見てみたかったなぁ。

  • 好きな三人が揃っていたので衝動買い。たけしはスゴイなぁ、と思いながら、それ以上に談志はスゴイなぁ!とあらためて思わされた一作。そして、この3人の組み合わせを選んだ新潮社はうまいなぁ、と(笑)
    基本的には談志独演会。たけしは聞く客。太田はついでについてきた人。当然、談志の存在感がムチャクチャでかい。付録のCDで現場の音声は聞けるが、談志の声が痛々しい…。活字を読んでる方が素直に笑えたかも。
    にしても、昔の芸人はムチャクチャだな!そして、あらためて三代目・春風亭柳好を聞いてみようと思わされた。
    あとは、もちろん談志の落語を聞き直してみようかと。2007年独演会の芝浜がスゴイ!って話が出てたが、自分の聞いた芝浜と一緒だったかどうか…。2002年か2003年に見に行った独演会でも、「じゃぁ芝浜でも演るか」と、サラッと大ネタを初め、そのネタが聞いたことのない解釈だったので…。

  • こんな毒を吐く人(それもおおっぴらに)はもう現れないだろう。テレビはそんな人を排除する方向に進んでいるし。

  • ■解説
    「今日はくだらない話だけをしようぜ」談志は二人に向かって、そう言った。病気療養中だった談志が、たけしと太田を相手に話芸の限りを尽くした三時間。現代落語最後の名人がお笑い界トップ2に言い残したのは、芸談でも人生訓でもなく、抱腹絶倒のアブナイ話、下ネタ、古今のゴシップ、バカ話。こんなにも粋でシャイな「別れの告げ方」もある。貴重な三人の座談収録CD付き。立川談志一周忌追善出版。
    ■感想

  • CDはまだ聴いてませんが、いずれじっくりと。
    落語観たかった。

  • こんな粋な人たちと一緒にげらげら笑っていたい

  • 死の1年5ヶ月前。ホテルの一室で行われた3人の対話。談志の毒舌は全開で、たけしと太田が怯む場面も。終始尊敬の眼差しで家元と接するたけしと太田。改めて2012年は"談志が死んだ"年だったのだなぁ。

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著者プロフィール

落語家、落語立川流創設者。1936年、東京に生まれる。本名、松岡克由。16歳で五代目柳家小さんに入門、前座名「小よし」を経て、18歳で二つ目となり「小ゑん」。27歳で真打ちに昇進し、「五代目立川談志」を襲名する。1971年、参議院議員選挙に出馬し、全国区で当選、1977年まで国会議員をつとめる。1983年、真打ち制度などをめぐって落語協会と対立し、脱会。落語立川流を創設し、家元となる。2011年11月逝去(享年75)。

著書には『現代落語論』(三一新書)、『談志百選』『談志人生全集』全3巻、『立川談志遺言大全集』全14巻(以上、講談社)、『談志絶倒 昭和落語家伝』(大和書房)、『談志 最後の落語論』『談志 最後の根多帳』『立川談志自伝 狂気ありて』(以上、ちくま文庫)、『談志が遺した落語論』『江戸の風』(以上、dZERO)などがある。

「2021年 『談志の日記1953 17歳の青春』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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