逆事(さかごと)

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著者 : 河野多惠子
  • 新潮社 (2011年5月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (189ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103078104

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逆事(さかごと)の感想・レビュー・書評

  • いずれも著者の経験と小説の中間にあるような日常小説。ごく普通の日常が実は非凡さに満ちていることに、我々読者は衝撃を受ける。そのことを一人密かに感じ取る主人公の感性に驚かされる。高齢の著者の最近の作品であるのだから、半分の年齢の我々は、心して感性と向き合わねば、と思う。

  • 小説というよりもエッセーみたいな感じ。
    読んでいて、作者が何を伝えたいのか自分にはさっぱり分からなかった。
    もっと時間が経って、もっと人生経験を積めば見えてくるものがあるのかもしれないが・・・。
    現時点では、理解不能だった。

  • 老境に至ってもなお作品を淡々と生み出している作家河野多恵子さんの作品『逆事』を読んでみた。正直な感想はさすがに文章は研ぎすまされていて美しく、枯れているなあといったところです。短編集で、著者の自伝ともとれるような部分もありつつも小説として微妙に成り立っている。こういう人の事を手練といってもよいのかも。

  • まあ~、何て独特な世界!
    文章も独特だし、お話の世界観も。
    たった5編の短編小説で1つ1つのお話も短い、薄い本なのに読みにくいったら・・・。
    この作者のファンにはこの独特な世界がたまらないんだと思うけど・・・。
    私は入りこめなかった。
    この河野ワールドに。
    作者らしき主人公の女性が継母と妹の事を追憶する「いのち贈られ」
    マンションという無機質な建物で次々と起こる事件「その部屋」
    異国で経験した恐怖「異国にて」と夫の出張中に経験した恐怖「緋」
    身内の死、文豪の死を満ち潮、引き潮から回想する「逆事」
    日常に起こった恐怖や心の闇を描いたミステリーで、そう書くと面白そうなんですが、何が何やら分からないうちに話が進み、そしていつの間にか終わってしまう。
    あれ?
    このお話これで終わり?と何度も読み返してしまいました。

  • 山田詠美さん選の小説の中に河野多恵子さんの作品
    があり、その文章をざっとみたとき、すきな感じと
    思ったので、図書館の本棚にたまたまあったこの本
    を借りて読んでみた。やっぱりすきな文体だ。静謐で。
    この短編集の中では「異国にて」がすき。
    次に「いのち贈られ」

  • 資料ID:21102734
    請求記号:

  • 河野多惠子といえば「幼児狩り」を書いたおばあさんでしょう、くらいのことしか知らないでこの本を手に取った。読み終える頃には、淡々とした、ときにはとりとめないようにさえ感じられる筆致を支えるこの人の意識の分厚さにひれ伏したいような気持ちに。巨人系おばあさん。

    亡くなった家族を振り返ったり、警報機が誤動作した場所に居合わせたり、描かれている出来事に特別さはあまりない。それなのにこの胸苦しいような不安感!一寸先は闇という言葉があるけれど、この慣用句の「闇」はだれにでも訪れるごく日常的な闇なんだなと思った。

  • 河野多恵子さん、初挑戦。
    エッセイのような、小説のような。
    泥棒に入られたことが間違いなくあるだろうなと思いました。
    たぶんあれはエッセイで、小説にもしたんだろう。
    すごく色々なことを思って書いたんだろうなと思いました。

    私にはなんとなく難しくて、たぶん河野さんが伝えたいことのいくらも分かりませんでした。
    他のも読んでみたいです。

  • たんたんと説明が進み暮らし向きが分かる話が多く、なぜか、怖い思いをした場面(ニューヨークでのマンション侵入、大学の宿舎で突然なる警報機)が印象に残りましたが、あまり深刻な雰囲気で語れるわけでもなく妙なズレを感じます。

  • 「いのち贈られ」
    p.37「夢に現れた故人が口を利けば、その故人はすでに生まれ変っているのだそうです。」

    「緋」
    p.133「男の子たちとの付き合いはどうだったんだね?」(…)「おたまじゃくしのようなもの…」これ、使おう!(笑)
    p.157「彼女の気持もやはり、彼女にとっては、何かが起きたような、あったようなものだったのだ。/彼女は自分に変異を感じていた。(…)/ただ、彼女には、自分の変異の理由が分らなかった。(…)そうまでたしかな印象は残っていないのである。(…)自分の全く心当たりのない何かの理由があるのかもしれな
    かった。確かに変異を感じるのであるから…。」

    ★「私」たちがアメリカ暮らしを経験したことが大きくあって、そのために、より9.11が深く、近く根ざしている。区切りのできごととして、「世界情勢」なんて言葉ではなく、それこそ「私の変異」として存在してしまう。

  • なぜだか、「歳をとるのも悪くないな」って感じがします。

  • 現実離れした不気味さという意味で、
    どこか怪談を思わせる作品が多い。
    ストーリーとして、意味のあるような、ないような。
    嫌いではないけれど、どうしても読みたいという気にはならない。

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逆事(さかごと)の作品紹介

NY暮らしのなか、ふいに甦る亡き異母妹の言葉と、濃やかに気遣ってくれた継母のこと-。(「いのち贈られ」)。マンションという日常空間に潜む闇。(「その部屋」)。語られぬまま過ぎてゆく夫婦の時間。(「異国にて」「緋」)。先に逝った人々の面影を辿り、生と死の綾なす人間模様を浮き彫りにする表題作。(「逆事」)。人の世のミステリー。魅惑の河野ワールド。

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