項羽と劉邦 下巻

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著者 : 司馬遼太郎
  • 新潮社 (1980年8月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (289ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103097310

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項羽と劉邦 下巻の感想・レビュー・書評

  • なんで項羽が最後に駄目になり、なんで劉邦が勝てたのか。項羽のほうはなんとなくわかるが、劉邦のほうはいまいちピンとこない。

     人生、浮き沈みもある。項羽だって、その人生の一時期を切り取れば、天下にこれほどない権勢を誇ったころだってあったろうし、その時期に劉邦は悲惨な状態にあったろう。

     だから、そこだけ見て、項羽と劉邦の型からリーダーシップを語ろうとすると、間違う気がする。

     そう考えると、最後に劉邦が勝ったという史実から、リーダーシップがどうあるべきかを導くのは、はたして正しいのだろうか、という疑問もわいてくる。

     ともかくも、これは小説なので、楽しんで読めばいいと思うのだが、まるで見てきたがごとく、面白いので、引き込まれてしまい、それどころではなくなる。

     項羽も劉邦も、リーダーとはかくあるべし、という論があって、それを学んだわけでは決してなく、個々人の性格がその環境に影響されながらも自然にそういう行動をとらせるにいたった気がするから、後年他人がまねできるものではない気がする。

     それから2000年以上たった今、だからといって、同じようにすればいいという話でもなく、彼らのを含めて、歴史的にたくさんリーダーシップとその結果に関する実例が残っているのだから、きちんと学んで実践して自分で改革していくのが、必要なんだろうな。

  • 六国を征服して中国大陸を支配した秦の始皇帝は
    法治国家を築き人民を徴収して土木工事を進めた。
    しかし始皇帝の死と陳勝・呉広の乱をはじめとした蜂起が相次ぎ
    大陸は荒れ始めていた。
    反乱軍の中で最大の勢力を誇っていたのが
    楚の貴族だった項梁をリーダーとする反乱軍だった。
    項梁が指揮を執り、甥の項羽が軍を率いるこの勢力には
    各地の反乱軍が終結し、沛の町のごろつきだった劉邦もここに属した。
    秦は二世皇帝を立てたが実質は宦官の趙高が全てを牛耳っていた。
    反乱軍は陣を項羽と劉邦の2つに分けて秦の都のある関中を攻め、
    早く陥落させた方を王にするという約束をした。
    しかし項梁が殺され、秦軍の総帥の章邯を相手に手こずった項羽を尻目に
    本軍ではなかった劉邦が先に関中をおさえた。
    一時は関中の王となろうとした劉邦だったが
    後からやってきた項羽の軍を恐れて関中を明け渡し、項羽が天下をとった。
    劉邦は辺境の地に追いやられたが韓信の進言により関中を再び攻略、
    項羽と真っ向から対立する道をとった。
    圧倒的なカリスマ性を持つ項羽と
    張良、蕭何、夏侯嬰など優秀な部下に恵まれた劉邦、
    天下を取るのはどちらか。
    装画・扉題字:下田義寛

    項羽と劉邦、全く性格の異なる2人の将がどのように雌雄を決したのか。
    カリスマリーダーとして周りをまとめる項羽と
    駄目すぎてなんとかしてあげなくちゃという気持ちを起こさせる劉邦。
    まさか劉邦がこんな顔だけのへたれだとは思いませんでした。
    守ってあげたい将軍という点で『のぼうの城』を彷彿とさせます。
    もちろん『項羽と劉邦』の方が全然先なんですけど、読んだ順番がね。
    大事なのは食と器の大きさ(人間の)です!

    「虞美人」「四面楚歌」などの由来となった場面も出てきて
    こういうことだったのか、と思う。

    しかしなんでamazonの画像は中巻しかないのかな。

  •  項羽と劉邦の天下取り争いも、ついに決着しました。著者は、項羽が倒れたところで筆をおいています。有名な四面楚歌や虞美人との別れの場面は、思ったよりあっさりと書かれていました。その一方で、蒯通(かいとう)のようないわば脇役について終盤の一章をまるまるさいていて、この辺がユニークに感じました。韓信をはじめとする、劉邦や彼を取り巻く人物のその後については、本文中で断片的に述べられてはいますが、決着後の動向についてのまとまった記述はありません。
     紀元前202年に項羽が斃れ、二人の雌雄がついに決したことは、日本にたとえれば(時代は遙かに下りスケールもずっと小さいながらも)徳川家康の天下統一のように、その後の中国大陸の歴史を大きく方向づけたと言えます。
     劉邦の人物像については、佐竹靖彦『劉邦』もお勧めです。また、ジャンル違いですが、先に横山光輝『項羽と劉邦』で登場人物や時代の動きを押さえておいた方が、イメージが湧きやすいと思います。
     ずいぶん前の作品ですが、古本で初版3巻セットが格安で出ていたので購入してみました。ずっと気になっていたので、この機会に読めて満足です。

  • 話はクライマックス

    気づけば、項羽の軍は小さくなり劉邦は韓信、蜂越、彭越らの助けによって追い込む。自分の同郷である楚の歌が周りから聞こえる四面楚歌状況に項羽は自分は負けたのではなく天が項羽が滅ぼしたのだと思い、それを後世に伝えるよう亭長に伝え自害する。

    項羽と劉邦のもとは司馬遷の『史記』である。ご存知の通り司馬遼太郎というペンネームも司馬に遼かに及ばずから由来する。

    彼は人物に非常に好感をもっている。そのため自分も呼んでいて書く人物に対して敵味方関係なく好きになった。彼の作品をもっと読んでみたいと思いました。

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